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夜猫依頼事務所～厄災の魔女～

第74話 - 第74話『反撃』

2025年07月23日

#一次創作

#ファンタジー

#戦闘

🌙夜桜猫🌸

…認めん、女であるお前が医師など…

認めなくとも私はここから出ていきますから。

やめておけ、お前一人で何ができる？

だいたいあそこは魔法の基礎を学ぶ為だけに通わせた。

それ以外は一切認めん、金も出さない。

いいですよ、向こうの街には色んな方法があります。

だから、貴方を頼らなくても何とかなります。

……。

私は何を言われても覚悟は揺るぎませんから。

この家から縁を切られても…

第74話『反撃』

バチバチッ！

バコンッ！！

竜宮と偽物の雷砲がぶつかりあう。

竜宮

…駄目ですか。

姿が同じ三体の敵に雷を当てるが効いている様子がない。

竜宮

(どうしましょうかね。)

竜宮

(このまま使い続けたら
そのうち
魔力も尽きる。)

竜宮

はぁ…

竜宮

（なんか自分自身を
見るの結構嫌ですね。）

『うんなもん、チビなんだからしょうがないだろ？』

『言われたくねぇならもっと頑張って身長伸ばせばいいだろうが、』

バチッ！！

竜宮

（あの顔面傷男、
絶対許さん…）

竜宮

（私の一番の
コンプレックスを
馬鹿にしやがって…）

竜宮

（まぁ、馬鹿に
されるのは昔から
ですけどね…）

竜宮

（…小さいだの
女だからだの…
聞き飽きましたね。）

…おい、
あの話本気か？

えぇ、本気です。

ふん…そうか。

…貴方も私を馬鹿に思ってるんでしょうね。

別にいいですよ、いくらでも思って… 私は絶対やめませんから。

…おい、待て。

…何です？忙しいので戯言に構って…

…明日の朝まで
最小限の荷物
まとめとけ。

はい？？

とりあえず、
明日俺の所に送る。

物件が
見つかるまでは
置いてやってもいい。

必要な学科費と
生活費は卒業まで
出してやる。

…はっ、どうして？

言ったところで
聞かんねぇだろ。

だからって… 私を支援する義理ないと思いますが？

…身内の未成年を
追い出したとか
噂されたら、俺の
仕事に響くだろが、

いいから
兄貴の支援を
黙って受け入れろ。

…はぁ、貴方って…

それに、馬鹿に
されたままじゃ
腹立つだろう。

先の事など
分からねぇくせに
頭越しに否定されて…

だったら、見返す為の
手伝くらいは
してやるよ。

……。

…俺はあくまで
金銭面を助けるだけだ。

もし途中で逃げた時は
すぐにここへ
引き戻すからな。

警察医学学科だったか？

それを卒業して、
資格を必ず
取るのが条件だ。

…だから、
馬鹿にする連中は
黙らせてみろ。

お前自身の力でな、

竜宮

（あぁ、
言われなくても
やってやりますよ。）

竜宮

（でないと、
気が済みませんから。）

バチンッ！

竜宮

ッ！？

竜宮の手に敵の雷が当たる。

竜宮

…自分の攻撃を
真似する訳じゃない
んですね。

竜宮

（…ん？
この感覚…）

竜宮

…なるほど。

竜宮

（そりゃ、そうですよね
私の真似を
してるんですから。）

竜宮

…ふっ、
使えますね。

竜宮は不敵に微笑むと魔法陣に魔力を込める。

バチバチッ！！

ビュンッ！！

四葉

……。

四つの光線が放たれる中、四葉は合間をくぐり回避する。

四葉

（…竜宮先生が
転送された鏡が
見当たらない。）

黒扇

(…くそ、
これでもまだ
捌けるか。)

黒扇

（使えねぇ出来損ない
と思ってたが、）

黒扇

(しかし、あいつ
あのチビを
閉じ込めた鏡を
壊そうとしねぇな。)

黒扇

（まぁ、見えてても
簡単には
壊せねぇか…）

黒扇

（暗闇はナイフじゃ
貫通せず吸収し、
暗闇空間外へ排出する。）

黒扇

（あいつには
あのチビみたいな
魔法攻撃はできねぇしな。）

黒扇

（…もしかしてだが、
鏡の方は見えてねぇのか？）

ボワッ

四葉

ッ！

黒扇に暗闇がかかり、姿が景色と同化する。

すると、周りのも同じく暗闇に消える。

四葉

（消えた？）

黒扇

（…やっぱり、
これは見えてねぇのか。）

四葉

ッ

黒扇

（俺自身も視界が
見えなくなるが、）

黒扇

(けど、俺には
わかるんだよなぁ。)

黒扇

（音さえ出ていれば、
場所や動きは
はっきり分かるだよ。）

四葉

（おそらく
暗闇で自分の姿を
隠したんた。）

四葉

（本体の姿が
隠れたから、他の
偽物も同じく…）

四葉

ッ

カンッ！

黒扇

ッ

黒扇の振った剣が四葉の反射壁に当たる。

そして、黒扇は衝撃が反射し、後方に飛ばされて着地する。

黒扇

(…周りに反射壁を
貼りやがったか。)

黒扇

（でも、そんなもん
光線を集めれば
簡単に壊せる。）

黒扇

（破壊した
瞬間、剣で
斬ればいい。）

四葉

（…気配に気をつければ、
避けられる。）

四葉

（厄介なのは
本体の持っている剣。）

四葉

（前みたいに
毒を仕込んでいる
可能性が高い。）

四葉

（触れないように
しないと…）

ビュンッ！

四葉は反射壁を解除し、光線を避ける。

シュッ！

ギンッ！

四葉は気配に向かってナイフを投げだが、黒扇は剣で弾く。

四葉

（…無闇に
ナイフを投げるのは
駄目だね。）

四葉

（相手が
近づいてきた瞬間、
サバイバルナイフで
仕留めよう。）

四葉は腰のサバイバルナイフの持ち手を掴む。

四葉

（…殺さないは、
できないかな。）

四葉

（僕の大切な人を
殺したんだ、
許せるはずがない。）

四葉

（あいつを…
生かしておけない。）

四葉

（僕が…）

…駄目ですよ、感情的にやるのは…

四葉

ッ

…感情を込めれば、
動きが鈍る。

四葉

…ごめんなさい。

…お友達と
何かありました？

いつもより全然
動けてないのですが、

四葉

…えっと、

四葉？

四葉

…せんせいは
どうしてぼくに
おしえてくれるの？

四葉

せんせいのでしだから？

…生き抜く為ですよ。

私の生きてきた
環境はここより
過酷でした。

知識がなければ騙され、
防衛手段がなければ
奪われ死にゆく…

特に子どもは
知識がないので
格好の駒です。

四葉

かっこうのこま？

道具です。
騙して扱いやすい…

四葉

……。

貴方は暗殺者に
なりたいですか？

四葉

…ぼくは…

まぁ、
どちらにしろ、
体術は一人前に
なってもらいますよ。

…ここには他にも
生きれる道が
ありますからね、

四葉

…はい。

考える時間は
いくらでもあります。

それでも
暗殺者になりたいなら
覚悟を決めなさい。

一度汚せば
もう戻れませんから…

四葉

（…あの時、どうして
あんな事を言ったんだろう。）

四葉

（…僕の道は…）

ビュンッ！

バリンッ！

四つの光線が放たれ、四葉は反射壁で防御し割れた瞬間、右に避ける。

ブンッ！

四葉

（…あれ？）

光線の光に照らされ、黒いモヤの塊が見える。

四葉

（これは…）

四葉は左に避け、拳を振るう。

黒扇

ぐっ！？

四葉の拳が黒扇の顔に当たる。

ブンッ！

すかさず、回し蹴りを入れるが黒扇は後方へ回避する。

黒扇

（…こいつ、
当ててきやがった。）

四葉

（…今のは暗闇を
覆った黒扇？）

四葉

（…あ、そうか。）

四葉

（…対象だけに暗闇が
覆われて周りの闇に
溶け込んでる。）

四葉

（だから、
照らされた時に
変に暗闇が浮くんだ。）

四葉

（それなら、
暗闇に覆われた鏡も
照らされば見える？）

ビュン！！

四葉

（…光線を周りに
反射させて、周囲を
照らしてみよう。）

バリンッ！

四葉は光線を別方向に反射し、割れた瞬間避ける。

暗闇の空間が光線によって一瞬照らされると、２体の黒いモヤが見える。

四葉

（やっぱりだ、
周りの暗闇に対して、
浮いている。）

四葉

（動いているのが、
きっと黒扇と偽物。）

四葉

（つまり、
動いていないのが
竜宮を転送した鏡。）

四葉

（どこに…）

ビュンッ！

黒扇

（あぁ、くそっ
なんで当たらねんだよ！）

光線が次々と空間に乱射される。

すると、空間内が照らされる。

四葉

（見やすい、
これなら…）

四葉は光線を避けながら周りを見渡す。

すると、一つだけ動かない黒い物体を発見する。

四葉

（あった、あれだ。）

四葉

（見つけたのは
いいけれど、
どうやって割ろう？）

四葉

（暗闇はさっき
竜宮先生の魔法攻撃を
吸収していた。）

四葉

（あの暗闇もきっと、
同じ性質…）

四葉

（魔力を込めた
ナイフを投げても
きっと貫通しない。）

ブンッ！

四葉は剣の攻撃を避け、後方に下がる。

ブンッ…ブンブンッ！

黒扇は四葉を狙って剣を振い続ける。

黒扇

（こいつ、なんで
避けれんだよ、
おかしいだろ！）

黒扇

（気配か？
だとしても
剣に当たんだろ！）

四葉

（一体だけ
他より動きが大きい。）

四葉

（動きからすると、
斬りつけてきてる感じ…。）

四葉

（きっと
本物の黒扇だね。）

四葉

（それなら…）

ッ！？

四葉は上着に刺さった剣を右脇で挟み、

ブンッ！

勢いよく足を上げて蹴る！

ガッ！

黒扇

ぐあっ！？

四葉の蹴りが黒扇の頭に命中し、怯む。

同時に黒扇の手から剣が離れ、彼の怯む姿が現れる。

四葉

（剣を取った。）

ビュンッ！！

四葉

ッ

バキンッ！

黒扇の光線が剣に当たり、剣身が綺麗になくなる。

四葉

（これで毒の問題は
なくなった。）

四葉

（上着は毒がついたから
脱いでおこう。）

黒扇

てめぇッ

ビュンッ！

四体同時の光線が四葉に向かって放たれる。

四葉

（全部を反射せず
２つに絞ろう。）

四葉

（左右は…避けて、
上下の光線を一つに…。）

ポワッ

四葉

（ここの位置だ。）

　四葉は光線の交差する位置からずれ、二つの光線を回避する。

ガガッ！

そして、遅れてきた残り２つの光線を黒扇方向にまとめて反射する！

黒扇

（ふん、こんなの
簡単に避ける…）

ビュンッ！！

黒扇

ッ！？

ボワッ

光線が黒扇の後方へと光線が向かってきて、彼は急遽、闇で防御する。

黒扇

ッ

ビュンッ！

黒扇は暗闇が消えると同時に、光線をギリギリ避ける。

黒扇

チッ…危ねえな…。

黒扇

（知らないうちに
反射壁を
仕掛けられたか。）

スッ

黒扇

ッ！

突如、黒扇の分身が霧のように消える。

黒扇

（鏡の方につけた
魔力が尽きて
分身が消えたか。）

黒扇

（この鏡、いちいち
魔力を補充しないと
使えねぇのが難点だな。）

四葉

（あの光線…）

黒扇はダガーナイフを取り出す。

黒扇

…なかなか
手強いじゃねえか。

黒扇

まぁ、
おれに勝てる訳
ないだろうけどな、

四葉

…ありでの
話ならそうだね。

四葉

魔法がなかったら、
きっと僕の方が
勝ってるよ。

黒扇

はぁ？
何言ってんだ？

黒扇

魔法がなくても
お前には負けねぇよ？

黒扇

お前と俺とでは
経験の差があるからなぁ。

四葉

なら、どうして
体術だけで僕を
殺さないの？

四葉

わざわざ貴方は
相手の不利に
なる状況を作って…

四葉

自信があるなら
時間をかけて
殺さないと思うけれど、

黒扇

…何が言いたい？

四葉

…体術で僕に
勝つ自信が
ないんじゃないの。

黒扇

……。

四葉

貴方の動き、
昔よりだいぶ鈍ってる。

四葉

まぁ、その魔法
さえあれば
簡単に殺せるからね。

四葉

鍛錬なんて
必要がないと
思ってるはずだ。

黒扇

（こいつっ…）

四葉

先生を魔法で
殺したのだって
それが理由でしょう。

四葉

体術だけじゃ、
先生に勝て
なかったから…

四葉

そうだろうね、
でないと貴方が
先生を殺すなど
不可能な話だ。

四葉

日頃、
先生と手合わせで
負けてたなら尚更…

ブンッ！

四葉

ぐッ！

黒扇の拳が四葉の右頬に当たる。

黒扇

…ガキがっ、
舐めやがってっ！！

黒扇

分かったぶりで
話してんじゃねぇよ！

ブンッ！

四葉

……。

四葉は体勢を立て直し、黒扇の拳を受け流す。

ブンッ！

ガッ！

黒扇

ぐっ…

そして、黒扇は攻撃を避け、彼の顔面を殴り、腹に強い蹴りを入れる。

黒扇

ッ

四葉

自分が先生並に
強い訳ではない。

四葉

けど、
体術で貴方には
負ける気がしない。

四葉

魔法に逃げて、
疎かにした奴にはね、

黒扇

ほんと、
癪にさわんな
お前はっ…

黒扇が上着の中の鏡に魔力を込めると、再び黒扇の分身が現れる。

ビュンッ！！

そして、四つの光線が四葉に向かって放たれる。

ガガッ！！

四つの光線が一つにまとまり、反射壁に勢いよく衝突する！

黒扇

ははっ、
これに耐える気か？

四葉

ぐっ…

黒扇

耐え切れるわけねえよな？

黒扇

あぁ、そうだよ
魔法を前に体術なんて
何の意味を持たねんだよ！

黒扇

どんなに強くても、
簡単に消え去れる！

ピシッ

黒扇

お前の負けだ。

黒扇

消え去れっ、
跡形もなくっ！！

四葉

ッ

ドゴンッ！！

光線が暗闇の空間の壁を貫通する！

黒扇

（…やったか？）

四葉

…ぐっ…う…

黒扇

…ん？

四葉は貫通した空間の壁の近くで起き上がる。

黒扇

（当たらなかったのか？）

黒扇

（いや、でも右腕の
袖は消えてんな。）

四葉

（…光線に反射壁ごと
飛ばされた。）

四葉

（う…右腹が…痛い。）

黒扇

…お前まさか魔法、
効かないのか？

四葉

…そうだよ、
僕には魔法
攻撃は効かない。

黒扇

…チッ、
めんどくせぇ…

黒扇

（ますます
厄介じゃねえか。）

シュッ！！

四葉は上着から流れるようにナイフを複数投げる。

黒扇

（そんなもの、
投げたところで…
当たる訳ねぇだろ。）

バキンッ！！

黒扇

ッ！？

黒扇の後方から音がし、彼は振り返る。

そこには黒い鏡があり、ナイフが刺さって割れている。

黒扇

なっ…

黒扇

（鏡が…覆ってた
暗闇はどうした！？）

四葉

…さっきの光線魔法を
鏡へ反射したんだ。

四葉

鏡が消滅しない
角度で反射して、
暗闇だけを消滅させた。

四葉

後は僕の魔力を
付与したナイフで
簡単に壊せる。

黒扇

まさか、お前…
さっきの発言
わざとか？

四葉

そうだね、
魔法は感情的になると、
威力が増すから…。

黒扇

（あの生意気
言ってたのは
俺を挑発する為。）

黒扇

（光線魔法の威力を
高めて暗闇を
消す為に…）

黒扇

（くそ、
利用されたのか。）

四葉

（これで竜宮先生は
大丈夫だ。）

黒扇

でも、
このタイミングで
出していいのか？

四葉

？

黒扇

あの鏡はな、
入ったやつの魔力を
奪う鏡なんだよ。

黒扇

入った者の放った
魔法の魔力を吸収して、
弱らせ、

黒扇

そして、吸収した
魔力を使って
その攻撃を真似して殺す。

四葉

ッ！

黒扇

今頃、魔力不足で
あのチビは
弱ってるころだろうなぁ？

四葉

（…まずい、
この状況で…）

黒扇

ここにくる前も
かなり魔力を
消費してたしな？

黒扇

流石にもう、
魔力不足に
陥ってるだろう。

黒扇

お前はあのチビを
庇いながら戦えるか
見ものだなぁ…ハハッ！

四葉

（…確かに
厳しいかもしれない。）

四葉

（でも、やらないと。
竜宮先生には
手出しさせない。）

…守られるつもりは
ありませんよ。

四葉

ッ！

バチバチッ！

黒扇

…あ？

バチッ！

ほんと、お前、
私の事を舐めやがってますね？

…懲りずに私の事を
チビチビって
いいやがって…

バチバチッ！

竜宮

…馬鹿にするのも
いい加減にしろや。

暗闇を照らすように竜宮の身体が強く発光し、輝いている。

四葉

（雷が…）

黒扇

な、お前っ…

黒扇

(入った時より
魔力が増してねぇか！？)

竜宮

…己の魔法を食らって
自滅すると
思われましたか？

竜宮

まぁ、貴方の
魔法であったら
そうかもしれませんね。

竜宮

しかし、残念ながら
私自身は雷魔法は
効かないんですよ。

竜宮

むしろ、
逆効果ですね。

竜宮

雷の力は私の
エネルギー源として
蓄積する。

竜宮

それが三倍に
返ってくるならば…
分かりますよね？

黒扇

（嘘だろ…）

竜宮

これなら、
お前に十分
思い知らせてやれますね？

竜宮

ちなみに今更、
暴言撤回は
受け付けませんからね？

竜宮

特にお前は
絶対許しません。

黒扇

…調子にのんじゃねえよっ、

黒扇

魔力が溜まった
ところで…意味ねぇんだよ。

ボワッ

黒扇は分身と共に暗闇に隠れる。

黒扇

ははっ、見えねぇだろ？

四葉

竜宮先生、気をつけて！

竜宮

全く問題ないですよ。

四葉

え？

黒扇

何余裕ぶってんだ？
見えねぇくせに…

竜宮

…私の魔法を見て
何か思いませんか？

黒扇

あ？

四葉

竜宮先生？

竜宮

最初から
思ってた事なんですが、

竜宮

…この闇、結構
私と相性最悪ですから。

ポワッ

黒扇

ッ！？

周りの闇が掻き消され、緑の光が満ちる空間に変化した。

四葉

（これは…空間魔法？）

黒扇

はぁっ！？
どうなってんだこれ！？　

黒扇

（こいつ、雷
落とすだけじゃ
ねぇのかよ！？）

竜宮

これでもう、
逃げ隠れは
出来ませんね。

黒扇

…くそがっ！！

ビュンッ！！

四つの光線が竜宮に放たれる。

竜宮

…無駄ですよ。

バコンッ！！

しかし、竜宮が放った雷砲により、相殺される。

黒扇

（この隙にっ、）

シュッ！

黒扇

がっ！

黒扇の手元にナイフが刺さり、投げようとしたタガーナイフを落とす。

黒扇

餓鬼っ…

四葉

（攻撃はさせない。）

ブンッ！

ガッ！

ブン！

四葉に４体の黒扇が襲いかかる。

しかし、四葉は避けと手で受け流し、攻撃を防ぐ。

四葉

（…視界が見えるなら
簡単だ。）

四葉

（偽物の攻撃を
防ぎつつ、本物に…）

ブンッ！

ガッ！

黒扇

かはっ…

四葉の蹴りが黒扇本人の腹部に入る。

黒扇

ッ

黒扇

（くそがっ…）

バチバチッ！

黒扇

ッ！？

黒扇の周りに複数の緑色の雷が落ち、囲む。

黒扇

（出れねぇ…）

竜宮

…無駄な足掻きは
おしまいですよ。

バチバチバチッ！！

黒扇

（…あのチビさえ
攻撃すれば…）

偽物の三体が竜宮に接近し襲いかかる！

ポワッ

カンッ！

　しかし、四葉が竜宮の近くに戻り、反射壁で防御する！

黒扇

（くそっ、
攻撃出来ねぇっ！）

竜宮

ありがとうございます。

竜宮

今から放つので
タイミングよく解除
して下さい。

四葉

分かった。

バチバチッ！

竜宮は黒扇に視線を戻し、魔力を溜め始める。

竜宮

さぁ、覚悟しろや…。

竜宮

私を侮辱した事、
舐めた事、

竜宮

ここまで
苛立たせた事を…

バチンッ！

竜宮

存分に後悔しやがれっ！！

バチバチッ！！

黒扇

ッ

ボワッ！　

黒扇

（駄目だ、防げねぇっ…）

黒扇の覆った黒いモヤが雷のエネルギー砲により、どんどんかき消され、

バチバチッ！！

黒扇

がっ！？

黒扇に直撃する！

黒扇

ががっ！！

黒扇

（…嘘だろ…俺が…）

黒扇

（こんな…こんな
餓鬼どもに…）

黒扇

がぁぁぁぁぁぁっ！！

ドゴォォンッ！！

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🌙夜桜猫🌸

プロフィール

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