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こんにちは!

主の史。です

今回は

📢🍍ずうっといっしょ!

曲パロです

過呼吸表現等ありますので

苦手な方は注意してください

それではどうぞ!

シャァァァァ…

ポチポチ…

illma

浴室から聞こえてくるシャワー音をBGMにスマホをいじる

ガチャッ…

プツン

illma

風呂場の扉が開くのとスマホの電源が落ちたのは同時だった

natsu

上がったよー

illma

おかえり

illma

…なあ、充電器貸してくんね?

natsu

充電器?

natsu

ちょっと待ってね…

ガサゴソ…

illma

…/

棚を漁るなつの濡れた髪とバスローブからのぞく生足が何とも言えない気持ちにさせる

natsu

…あった!

illma

お、さんきゅ

サッ…

illma

ちょっ!?

受け取ろうと手を伸ばした瞬間、なつは充電器を引っ込める

natsu

…あーあ

natsu

もうこんな時間かぁ…

natsu

終電来ちゃうじゃん…

わざとらしく時計を見ながらそう言う

illma

…はいはい

illma

わかったよ

illma

見逃してあげるから…

natsu

ほんと!?

natsu

ありがとう!

natsu

いるま大好き!!

ギュッ…!

次こそ充電器が渡されたかと思えば今度は持ち主ごとやってきた

別によくあることだ

こうして度々なつのために終電を逃している

natsu

いるま…

natsu

今夜は…いや、今夜も繋がってようね…?

illma

はッ…(笑)

illma

とか言ってなつの方が先にへばるくせに…(笑)

そうやってお互いがお互いを求めてしまうせいで俺達はもうこの快楽からは抜け出せない

これが俺達の青春だった

natsu

いるま、ずうっといっしょだよ…?♡

illma

ああ、ずうっといっしょな?♡

~2年前~

なつとの出会いはある日の夜だった

その頃の俺は手当たり次第店に入っては酒を飲み、荒れた毎日を送っていた

そのうちのとある店で働いていたのがなつだ

illma

…何でこんなとこで働いてんの?

natsu

え…?

illma

君、未成年でしょ?

natsu

ッ…

illma

あ、いや別に…言いたくなかったらいいけど…

natsu

ッ…何で、でしょうね…(笑)

グラスに反転した姿でさえ美しかった

natsu

俺…人生で1回も親に参観日に来てもらったことがないんです

natsu

俺だけが誰にも見てもらえなくて…

natsu

誰かに見てほしくてッ…

どうやらなつは親に恵まれなかったらしい

必死に涙をこらえようとする姿に胸が痛んだ

俺が幸せにしてあげたい

そんな感情を抱くようになった

natsu

…そういういるまさんはどうなんですか?

natsu

こんな時間に1人で飲んで…

illma

俺?

illma

俺は別に

illma

ただ、昼間に期待すんのはやめただけ

純粋な恋愛なんて馬鹿馬鹿しい

下心丸見えな夜の街の方がうんと潔く感じられた

natsu

…じゃあお互い独りぼっちだ

illma

え、何言ってんの…?

illma

君には相手してくれるようなおじさんが俺含めいっぱいいるでしょうに…

俺だって今まで守り抜いてきた孤独がこの瞬間なつに壊されているというのに

natsu

だって、皆が求めてるのは俺じゃなくて俺の身体でしょ…ッ?

illma

ッ…!?

natsu

俺だって別に、生まれてたくてこの顔に生まれたわけじゃないのにッ…

その時のなつの声が、表情が、頭から離れなくて、あの日以来店に通うようになった

natsu

いるまさん…!

natsu

今日も来てくれたんだ…!!

illma

あぁ、なつに会いたくてな…(笑)

こうやってなつと店で過ごす時間が少しでもなつの生きる意味になりますように

そう願って、毎晩店のドアをくぐった

natsu

いるまさん、また明日も会いに来てくれる…?

illma

もちろん

illma

毎日会いに来るよ…

あなたのその言葉が…

俺に与えてくれるささやかな幸せが、俺を壊した

どうか、俺をこんな風にしちゃったことがあなたにとってトラウマとなり、一生残り続けますように

そう願って、毎晩あなたの背に手を振った

natsu

絶対に離さない…ッ

~現在に戻る~

終電も去った真夜中の部屋には、2人の交わる音だけが響く

illma

なつッ…愛してるッッ…♡

natsu

んふッ…俺もだよッッ…♡

あーあ、いるまはほんと可哀想…(笑)

俺なんかを愛してしまったばかりに、毎日毎日俺に振り回されて、擦り減らされて…

でも大丈夫

ちゃんと俺が責任取っているまの後悔として一生を添い遂げてあげる…

natsu

ねぇいるま…

natsu

大切なものってなんだと思う?

illma

今失くしたそれ、かな…

natsu

どういうこと…?

いるまはベットから降りると自分のカバンを漁った

illma

…なつ、俺達はもう恋人をやめよう

natsu

…え?

何で…ッ?

いるままで俺を捨てるんだッ…

ポロッ…

illma

ッ!?

illma

違う…!

illma

なんか勘違いしてない…?

natsu

何をッッ?

いるまは俺の手をつかむと、何かを持たせた

それは小さな四角い箱___

natsu

ッ!?!?

これってもしかして…!

illma

…なつ、俺の婚約者になってください

パカッ…

キラッ

箱の中には輝く指輪

natsu

良い、のッ…?

いよいよ後には引けなくなっちゃうよ…ッ?

illma

なつがいいんだよ…

illma

病めるときも、健やかなるときも、俺のそばにいてください

natsu

ッ喜んで!

汚れた過去しかない俺に初めて差し込んだ光だった

natsu

ずうっと、ずうっといっしょだからね…?

illma

もちろん、ずうっといっしょにいような…!

ずうっといっしょ!

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