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母
湊
怠惰が理由では無い
だけど、俺は嘘を吐く
母
こちらを見てくるお母さんに、心底嫌気が刺した
湊
母
こう言うと、大抵お母さんは黙る事を、俺は知っている
母
湊
出来上がった夕食を小さなテーブルに並べて、2人で向かい合ってそれを飲み込む
湊
湊
味を感じる前に、口に入れた瞬間、反射的に言う
母
お母さんは嬉しそうだ
湊
間髪を入れずに食材を胃に放り込む
湊
満腹になっても無くならないご飯達が憎い
いつからだろうか、食べ物を、ただの生命維持としか思えなくなったのは
味はするし、美味しいとも思う。だけど、そういうことじゃないのだ
湊の部屋
湊
湊
湊
ベッドに寝転んだが、いつも通り、寝られる気配は無かった
湊
朝
湊
湊
湊
湊
自分の妄想を掻き消すように、俺は家を出た
まだ朝なのに外はかんかん照りで、女子達が日焼けで騒ぐのもわかるような気がした
いつも通りの学校を終え、家に帰る
そんな生活が、ある1人の少女によって終わりを迎えるなんて
この時の俺は夢にも思っていなかった