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二階堂 霞(にかいどう かすみ)
その晩、俺は彼女と電話をしていた。
第二の彼女(順位じゃないよ、登場順)二階堂 霞(にかいどう かすみ)。
天真爛漫という言葉が似合う、笑顔が素敵な女の子。
背は少し低めだが、反比例するようにおっぱいは大きい(ここ大事!)。
並んで歩くと妹と間違われる事もあるが、実は二年生のお姉さんだ。
つっくんと呼ばれている事に関しては、触れないで頂きたい。
五十川 九十九(いかがわ つくも)
二階堂 霞(にかいどう かすみ)
五十川 九十九(いかがわ つくも)
二階堂 霞(にかいどう かすみ)
甘い声が耳朶をくすぐる。
彼女は先輩扱いされる事を嫌う。
恋人なのだから、対等でいたいという事らしい。
五十川 九十九(いかがわ つくも)
二階堂 霞(にかいどう かすみ)
五十川 九十九(いかがわ つくも)
俺は、踏み込んだ質問を投げ込んだ。
今までの調査から、カップル撲滅委員会に俺の情報をリークした犯人は、三人の彼女である可能性が高い。
自分も罰せられる可能性があるのだから、彼女達が情報をリークするメリットはないと思っていた。
だが、
メリットはあった。
二つ、彼女達にもメリットはあった。
もし――、
――もし彼女達が、俺の三股に気付いていたとしたら?
1. 浮気野郎(俺)を罰する事が出来る。
2. 浮気相手を排除する事が出来る。
以上、二点のメリットがある。
少しでも考えれば、すぐに思い付いただろう。
しかし俺は、考えないようにしていた。
考えたくはなかった。
彼女達を信じたい気持ちもあったが、何よりも、
何よりも、『三股が彼女にバレた上で、カップル撲滅委員会に追われる』という最悪の展開を考える事を、脳が拒否していた。
二階堂 霞(にかいどう かすみ)
五十川 九十九(いかがわ つくも)
俺は口早に言った。
知らないと言って欲しかった。
自分で聞いておいて何だが、思い過ごしであって欲しかった。
むしろ、犯人を捜す為ではなく、思い過ごしである事を確認したいが為に、聞いたのだ。
だが――、
二階堂 霞(にかいどう かすみ)
無慈悲な言葉が、脳に届いた。
五十川 九十九(いかがわ つくも)
今、何て……。
二階堂 霞(にかいどう かすみ)
五十川 九十九(いかがわ つくも)
一瞬ヒヤリとしたが、杞憂だったようだ。
何だ、噂を聞いた事があるだけ、
二階堂 霞(にかいどう かすみ)
え?
二階堂 霞(にかいどう かすみ)
五十川 九十九(いかがわ つくも)
背筋が凍った。
霞の言葉に、それだけの冷気を感じた。
そ、それは、噂を聞いたから、
二階堂 霞(にかいどう かすみ)
五十川 九十九(いかがわ つくも)
妙な圧を感じて、言葉が詰まる。
何だ、この感覚?
胃が引っ繰り返りそうな、圧倒的な気持ちの悪さ。
五十川 九十九(いかがわ つくも)
二階堂 霞(にかいどう かすみ)
五十川 九十九(いかがわ つくも)
心臓を、鷲掴みにされた。
――正解だ。
正解を引き当てた。
最悪の形で。
二階堂 霞(にかいどう かすみ)
五十川 九十九(いかがわ つくも)
しかも、一人ではなかった。
もう一人まで、バレていた。
五十川 九十九(いかがわ つくも)
二階堂 霞(にかいどう かすみ)
五十川 九十九(いかがわ つくも)
嬲るような、言葉だった。
責めるのではなく、嬲るような言葉だった。
二階堂 霞(にかいどう かすみ)
五十川 九十九(いかがわ つくも)
次いだ言葉は、予想外に優しい響きを孕んでいた。
そして彼女は、
優しく、
聖母のように、
言うのだった。
二階堂 霞(にかいどう かすみ)
二階堂 霞(にかいどう かすみ)
二階堂 霞(にかいどう かすみ)
二階堂 霞(にかいどう かすみ)
二階堂 霞(にかいどう かすみ)
五十川 九十九(いかがわ つくも)
二階堂 霞(にかいどう かすみ)
二階堂 霞(にかいどう かすみ)
二階堂 霞(にかいどう かすみ)
五十川 九十九(いかがわ つくも)
俺は、思わず電話を切った。
……え?
何が起きてる?
どうなっている?
犯人は、霞だったのか?
五十川 九十九(いかがわ つくも)
得体の知れない恐怖に、俺は身震いした。