浅井朔哉(あさいさくや) 高3
今日は特別な日だ
なぜって?
ずっと前から好きだった千代子さんに 思いを伝えるからだ
千代子さんは20歳
バイトの先輩だ
俺は18歳で、 千代子さんから見たら まだまだ子供だと思う
でも、絶対に伝えたいんだ
朔哉
千代子
朔哉
朔哉
朔哉
千代子
千代子
千代子
朔哉
朔哉
朔哉
千代子さんは、困ったような顔をした
千代子
千代子
朔哉
朔哉
朔哉
朔哉
朔哉
千代子
千代子
朔哉
千代子
千代子
朔哉
千代子
千代子
朔哉
千代子
千代子
朔哉
朔哉
ー1944年ー
大翔
千代子
まさか…
大翔
大翔
大翔さんとは幼なじみで
小さい頃からずっと好きだった
そして、3年前に籍を入れた
千代子
まだ3年しか 結婚生活を送れていないのに
愛しい人は行ってしまう
「行かないで」を飲み込んで 目に浮かぶ涙をこらえる
それから、なんとか口角を上げた
千代子
千代子
そう言って、後ろを向いた
おめでとうを言い切ったら 涙があふれそうになったのだ
大翔
大翔
大翔さんはそう言って
泣きながら、私を後ろから抱きしめた
大翔さんは絶対に帰ってくる そう信じていた
ー1945年 6月ー
戦況はだいぶ悪化していて 生活はとても苦しかった
それでも私は、
大翔
大翔
大翔さんの言葉を思い出して 何があっても生きようと思っていた
そんなある日、家に郵便屋さんが来た
千代子
郵便屋さん
郵便屋さん
郵便屋さん
千代子
千代子
郵便屋さんが届けに来たものは、
死亡通知だった
部屋に一人でこもって泣いた
千代子
千代子
千代子
ーそれから2ヶ月ほど経って 戦争は終わったー
中には、死亡通知が届いたけれど 無事に帰ってきた人もいた
だから私はずっと、 大翔さんを待っていた
しかし、いくら待っても
ー大翔さんは来なかったー
ー今ー
朔哉
朔哉
朔哉
千代子
千代子
朔哉
朔哉
千代子
千代子
千代子
千代子
千代子
千代子
千代子
千代子
千代子
そう言って、千代子さんは 白黒の写真を見せた
そこに写っていたのは、 俺と瓜二つの顔だった
朔哉
急に頭が痛くなる
なんだろう、この感覚は
どこか遠い昔のことを思い出している
朔哉
今思い出した
俺は大翔だった
俺の前世は大翔だったんだ…!
大翔の時の記憶が全て蘇った
千代子…!
朔哉
朔哉
千代子
千代子
朔哉
朔哉
朔哉
朔哉
朔哉
朔哉
朔哉
千代子
千代子
千代子
朔哉
千代子
千代子
千代子
朔哉
朔哉
千代子
千代子
朔哉
朔哉
朔哉
千代子さんは、雪の結晶のように 儚く淡く消えていった…
ー・・・ー
朔哉
朔哉
近くに白黒の写真が落ちている
朔哉
拾って見てみると、その写真には
俺と瓜二つの顔が写っていた
朔哉
朔哉
朔哉
朔哉
朔哉
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