ナチス
真剣な表情のナチス
でも、その顔はどこか悲しそうで 辛そうで、苦しそうだった
ソ連
ナチス
ソ連
訳が分からなかった
今までずっと一緒に暮らして
愛し合って
デートにもいって…
行為は…まだだけど…
それでも、愛し合っていた
ナチスが愛を注いでくれるなら それ相応の愛を注いだ
ソ連
ソ連
ソ連
ナチスは震える声で「ごめん」と言った
泣くのを堪えているかのような…
そんな声だった
ソ連
ソ連
ナチス
ナチス
目いっぱいに涙が浮かび、溢れている
ナチス
ナチス
初めて甘えてくれた瞬間だった
今までずっと我儘や願いを言わなかった
命令も何もしなかった
喧嘩をしてもすぐに謝ってくれた
ソ連がないていたら傍に寄り添ってくれ
ソ連が怒っていたらなだめてくれる
いつも優しくて涙なんて見せない
そんなナチスが今 泣きながら本心を言っている
ナチス
ソ連
ナチス
独ソ不可侵条約を破棄し お前に侵攻しないといけないから
ナチス
ナチス
玄関のチャイムが鳴った
ナチスは優しく笑って
ナチス
と言った
窓から見える玄関には枢軸の2人がいた
ナチス
ソ連
ナチスは外に出て 枢軸の2人と家に背を向けて歩きだした
ソ連はすぐに玄関を出て追いかけた
ソ連
イタ王
ナチス
ナチス
元友人なだけだ
ソ連
日帝
ソ連
街頭が壁に見える
越えられない透明な壁
3人はソ連に背を向けて 闇に消えていってしまった
ソ連
手を伸ばしても見てくれない
呼んでも返事してくれない
でもまだチャンスはある
戦争を引き分けとか…そうすれば、!
家に1人、静かなリビング
可愛いカノジョは
今、誰の隣で笑っているんだろ?
一緒の寝室に残ったナチスとソ連の写真
写真に写る2人は笑っていた
あれから数年が経った
ナチスはまだ戻ってこない
でも、ソ連の気持ちはまだ残り続ける
誰かが1人で座っていることに気がついた
小柄で黒い服
ソ連とおなじ赤色の肌は 彼を思い出させた
ソ連
彼の名前を呼んだ
ちゃいな
ソ連
ソ連
中国がスーツ姿で座っているだけだった
ソ連の顔色をみて中国は問う
ちゃいな
ソ連
ちゃいな
ソ連
草がガサッと音を立てた
咄嗟に振り向けば彼が立っていた
変わらない黒い服
黒い軍帽
赤い肌
彼の象徴であるハーケンクロイツ
ソ連
ナチスは2人に背を向けて 走っていってしまった
ナチスは何処か悲しそうに
苦しそうに、
既視感のある感じだった
…
嗚呼、
そうだ
あの時だ
ナチスが別れを告げた時の感じだ
ちゃいな
ソ連
ちゃいな
ソ連
ソ連
あれからまた数ヶ月後
あともう一押しで勝てるところだった
冬になるまでの事が嘘だっかのよう
ドイツ軍が優勢だったはずが 冬になった時、一気に形勢逆転した
??
??
誰かの歌声が聞こえた
??
??
優しい少女のような可愛らしい歌声
その声は確かに聞き覚えがあった
今度は気づかれないように近づいた
暗くてよく分からない
近くに行った途端、その者が振り向いた
??
ソ連
なち…、?
ナチス
ナチス
金網のせいで後ろに下がれない
左右も建物で逃げ場がない
ナチスは酷く脅えた目でソ連を見た
ソ連
ナチス
拳銃を取り出して銃口をソ連に向ける
引き金に添えられた指は震えていた
ナチスの目尻に浮かぶ雫
手が震えて狙いが定まらない銃
あの時より暗く濁ってしまった青い瞳
ソ連は走って怯えるナチスに抱きついた
ナチス
ソ連
ナチス
ソ連
ナチス
ソ連
ソ連が珍しく大きな声で言った
ソ連
ソ連
ソ連
ソ連
ナチス
ソ連
ナチス
ナチス
ナチス
ナチス
ナチス
ナチス
ナチス
ナチスは、人間不信を起こしていた
もう誰の言うことも 信じれていないようだ
ナチスの言う通り
ヒトラーはエヴァという女性と結婚
その翌日自害
遺品や遺体、地下壕諸共燃やされた
残されたのはエヴァのフィルムだけ
今までヒトラーに向けられていた視線は 全て彼に向いてしまった
耐えれるはずがない
今まで向けられてした視線とは 数の差が明らかに違うのだ
そんな量の視線を向けられれば 環境は変わる
大人でもきついと言うのに…
子供のナチスがきつくないわけが無い
ナチス
ドンッと勢いよくソ連を突き飛ばす
さすが最前線で生き残った軍人
幼くはあるものの力は強い
ソ連は手を離してしまった
一瞬よろけたのを見てナチスは
ナチス
と言った
日帝
日帝
ナチス
日帝の鋭い視線はソ連に向けられる
そう思われたが、違った
冷たく鋭い視線はナチスに向けられた
ナチス
日帝
ナチス
日帝
ナチス
日帝
日帝
ナチス
日帝
日帝
ナチス
ナチス
ナチス
ナチス
ナチス
日帝
日帝
日帝
日帝
ナチス
日帝
ソ連
ソ連
日帝
日帝
ソ連
ソ連
ナチス
ナチス
日帝
日帝
ソ連
ソ連
腕を引っ張られ連れてこられたのは…
牢屋だった通称おしおき部屋
日帝
日帝
ナチス
日帝
ナチス
日帝
ナチス
日帝
ナチス
ナチス
ナチス
ナチス
ナチス
日帝
ナチス
日帝
日帝はナチスの後頭部を掴んで 地面にぶつけた
ナチス
日帝
日帝
日帝
日帝
ナチス
ナチス
ナチスの額からは血が流れていた
それでも日帝は容赦なんてしなかった
殴り
蹴り
殴り
蹴り
これの繰り返しだ
あっという間に彼の服も彼の体も ボロボロになってしまった
日帝
日帝
日帝
日帝
ナチス
日帝はナチスの腕を引っ張って ナチスの部屋に移動した
ナチスの部屋には 外から鍵がかかっていた
きっと、出られない
想い人の名も呼ぶことが出来ない
痛む体を必死に動かしてベットに行く
勝手に治療したら、また怒られるから
ベットで横になって眠りにつく
もう、死んだ方がいいのかも知れない、
そしたら苦しまなくていい
祖父にも
叔父にも
父にも
兄にも
1人の弟にも会える
そっちの方が楽なのではないか、?
まぁでも、考えるだけ時間の無駄…か
一方その頃
ナチスと一緒に暮らしていた家の中
ソ連は写真を見ては泣いていた
先程のこと
ナチスのあの状態
痩せ細った体
袖や襟から微かに見えた無数の傷跡
もうあの時には戻れない
ソ連
ソ連
ソ連
ソ連
一応明日、連合会議がある、
…言ってみるか、?
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コメント
9件
一回だけ押しました、、、くっもっと押したいのに、、、
えっ全部見たいんだけどどうすれば...(強欲の壺すぎる、誰かこいつを殴ってくれ)