いつだかに買った目が痛くなるほど黄色い水仙の花はとっくに枯れてしまった。
美玖
「もう一度愛して欲しい」
美玖
あれから不思議に思っていて、
考えては、花屋に行こうと思い、
やっぱり行くのを辞めて、
考えては、花屋に行こうと思い、
やっぱり行くのを辞めて、
それの繰り返しで、
少しうんざり。
美玖
それが踏ん切りになって、私は暑い夏の外に身体を出す。
確かこの辺だっただろうか。
前水仙の花を買った時に貰った店のカード。
それを頼りに歩いていくと、
美玖
前と同じ場所にあの花屋はあった。
青年
美玖
さすがに変に思われただろうか。
前は春に行った。
その時はだいぶ使い込んだくすんだピンク色のパーカーと、
薄い黄色のプリーツロングスカート
それに比べて今回は夏
露出は増えるとしても流石にコレはやりすぎただろうか。
ノースリーブで薄い水色の下にフリルの着いたオシャレなワンピース。
私の芋顔にあっていなかっただろうか。
被っていた麦わら帽子で顔を隠す。
青年
美玖
青年
美玖
青年
青年
美玖
思ったより
青年
美玖
考えていた事を当てられて少し驚く
青年
美玖
青年
美玖
青年
聞こうか、聞くまいか
悩む
元々は気になるから来たのに、聞けずにいては意味が無い。
美玖
青年
青年は振り返る
美玖
青年
美玖
青年
笑顔の顔が一瞬にして真顔に変わる
私はそれを見るとびっくりして、声が出なくなった。
美玖
青年
青年は笑った
その笑みの奥には怒りや哀しみ、苦しみ、嫉妬、沢山の感情があった。
美玖
美玖
美玖
美玖
青年
何を持ってして良かったのか分からない。
視点を変えれば、私に「うぬぼれてる」って言っているようなもの
だと向こうには受け取れるはずなのに。可笑しい。
美玖
美玖
美玖
青年
美玖
青年
私は足が震えた
「この人が、店長さんを殺した…?」
美玖
青年
美玖
怖い
怖い
怖い
怖い
怖い
怖い
怖い
怖い
怖い
怖い
怖い
怖い
もしかしたら自分も殺されるのでは
そう思うと身体の震えが止まらない
青年
青年が持ってきたのは私でもわかる花。
美玖
青年
青年
美玖
青年
美玖
私は言い終わってからハッとする。
美玖
花言葉を聞くとか、調べるとか、出来たはずなのに…
青年はレジにラベンダーの花を持って行って束にする。
青年
美玖
美玖
やっぱり顔がいいと緊張する
私はやっぱり花言葉が気になって調べる。すると、
美玖
絶句
美玖
ラベンダー
花言葉
「不信感」
コメント
4件
こ、こわかっです…!