TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

ミルフィ

かる…カルディアさん?

カルディア

…ちょっとしたら戻っちゃうだろうから、ヴィルに聞いて!

カルディア

あぁ…でも、やっとこうしてしっかりと君達に向き合えるんだ…

ジョージア

……?

カルディア

君らのことは…彼女から聞いているから。

ネビル

…さっきから意味不明な発言ばかりですね。

カルディア

んー、時間がないからね。

カルディア

もう少しで元の私に戻っちゃうけど…また会いにくるから。

アモン

あっ、ちょ……

カルディア

話せて楽しかったよ!また会おうね。

カルディア

……。

カルディア

あれ、私なにしてたんだっけ?まあいいや!

アモン

……いつも通りだな。

カルディア

おお〜、アモンにミルフィちゃんに…たくさんいるね!

ミルフィ

……はぁ……

アモン

…その、すまない。さっきは心配で咄嗟に……

ミルフィ

…分かってますよ。私の為なんですよね?

ミルフィ

貴方はそういう人だから…

アモン

……すまない。

ミルフィ

…特に気にしてないですから!

ミルフィ

(…また、繕っちゃった……。)

ミルフィ

(私、いつになったら変われるんだろう?)

ミルフィ

(こんなふうに繕って…本当の私を知ったら、皆失望するだろうに…。)

騒がしい笑い声、誰かを中心に繰り広げられる人物の輪……

それには、たった一時として…

あれ…を知ってしまうまで…

私には、全てが無関係だった。

ミルフィ

(…煩いなぁ…たかがテストの点数くらいで。)

ミルフィ

(…親には、親が翼の職員と言ってはいけないと言われたけれど…)

ミルフィ

(……もしバラしてしまえば、私はあの中に入れるのかな?)

煩いと感じつつも、憧れている自分がいた。

でも私はあの中に入り込もうとしなかった。私は……私には、優秀で真面目で無ければいけないというプレッシャーがあった。

アーリア

次、アモル。

ミルフィ

(立ち上がり静かに自身の教師のもとへ向かう)

アーリア

……お前、将来は両親と同じように翼に入りたいんだよな?

彼女はいつも小声でそう言って、平均点のテストを見せつけて……

アーリア

こんな点数じゃ行けないぞー。

そう言うのが常だった。

ミルフィ

……すみません。

アーリア

別に良いんだぞー。翼に行けなくたって選択肢はいくらでもあるんだから。

手汗に染みた私の答案用紙。周りの目を気にしながら自席に戻って……

ミルフィ

…失礼します。

ミルフィ

(……駄目だよね。こんな私じゃ。)

ミルフィ

(変わりたい……でも…)

ミルフィ

(どうやったら、私は羽になれるの?どうやって夢を追いかければ良いの……。)

ずっと自責して、悩んで。それでいて、結局いつも何も変えられない。

私はあの時、何を夢見ていたんだろう…

今では何も、思い出せない。

ヴェネス

…同期皆で会うのって、相当久しぶりじゃないか?

ミルフィ

はは…そうだね。たしかに…

ヴェネス

…今日はなんだか皆、元気無いな…。

ルノン

そうですかね…?

ヴェネス

ああ。

ネビル

…別に何ともないよ。ね?ジョージア……

ジョージア

?…うん。

ルノン

たしかにネビル君もなんかいつもより声小さい気がしますね…

ルノン

ミルフィちゃんも…あのあと、大丈夫でした?

ミルフィ

えっ?!別に、大丈夫だけど……

ミルフィ

…私、決めたんだ。ありのままの私で、みんなと話すことができたら…

ミルフィ

…だから、ちょっとぎこちない、かも。ごめんね…

ルノン

私も、もう少し自分本位に生きてみても良いかなって思ってます!

ネビル

……自由………。

ジョージア

……自由?

ネビル

…カルディアさんに言われたんだ。後で話そっか。

ジョージア

……うん。

ヴェネス

…とにかく、元気なら良いんだけど……。

ヴェネス

…これ以上、お前らの苦しむ所は見たくない。

ミルフィ

…?見せたことなんてあったっけ。

ミルフィ

あっ、別に…苦しいわけじゃないけど。

ルノン

…なるべく努力します。ね?ジョージアちゃん、ネビル君。

ネビル

…そうだね。頑張ってみるよ。

ジョージア

……うん。

ネビル

…カルディアさんに言われたんだけど。

ジョージア

うん……。

ネビル

……あの人は、君に自由を与えようとしない僕と…シャーロットさんが嫌いなんだって。

ジョージア

……。

ネビル

……そうだよね。愛情の為とはいっても…ジョージアの意見を聞かなかったのは良くなかったよね?

ジョージア

…わたし、は……

ジョージア

私は……自由でいることが、ものすごく怖いの。

ジョージア

だから……このままで、良いよ。

ネビル

……そっか。

ネビル

(…僕には、彼女…ジョージアのことは理解できないな。)

ネビル

(普通の家に生まれて、暴力という名の愛情を受けずに……自由を奪われるという愛情を与えられて……)

ネビル

…あのね、ジョージア。

ジョージア

……何?

ネビル

僕は…君に、十分な愛情を与えられてる?

ジョージア

…うん。

ネビル

…そっか。

ネビル

(彼女が望まないなら…僕が与えられた愛情を、与える必要は無いのかもしれない。)

ネビル

(でも…それは…)

レト

お前の為を思ってやっているんだよ、ネビル。

レト

こうでもしないと、お前の成長に繋がらないじゃないか。

レト

さあ、教育してくれたことへの感謝の言葉はないのか?

そう微笑んで優しく……恐怖を与えるような目で僕を見て、「教育」してくれた父の教えと。

レト

良いかい、ネビル。

レト

……君が大きくなって、私のように子供や、部下を持ったとき。

レト

こういう風に、ちゃんと。教育してあげないといけないんだ。

レト

分かった?

ネビル

……はい。お父様。

あまりにも違いすぎるじゃないか。

父は僕に、自由も、身の回りの世話をしてくれる使用人も、何もかも与えてくれた。

それを優しさだと思っていたし、母親の僕への接し方も。使用人との会話も。

…彼の、彼なりの愛情……暴力も。

でも違った。ジョージア……彼女ほどに優しい人を、僕は今までに見たことが無かった。

使用人の2人ですら。優しい優しい言葉の裏には、いつだって、それぞれの欲望と、微かな怯えと…があった。

僕は父の教えをいつだって守ってきただけだったのに。

はじめて、純粋に優しく接してくれたのは……

ネビル

(…そうだ。忘れていただけだった。)

ネビル

(それは…シャーロットさんだったじゃないか。)

ネビル

今日も混んでるね〜。今日は何食べよっか?

ジョージア

うーん……私、は……

ジョージア

…ネビルが頼むやつと、同じで……

ネビル

駄目だよ…自分で決めることが大事なんだよ?

ジョージア

……気、使ってる……?大丈夫だよ…?

ネビル

ううん…僕がそうしたいだけだから。

カルディア

あっ!ジョージアとネビルだ!!

カルディア

聞いてよ〜なんかね、今日〜、不思議な感じがして!

アシュリー

…何人にその話するんだよ。皆分かってるよ……

カルディア

え〜だって、これはすごい発見だよ!

カルディア

なんかね、少しだけ、自分のなかで抗う感覚があるんだ……

カルディア

それで、彼女の声に従うと〜

アシュリー

…十回は聞いたんだけど。

ヴィル

……(何かを考え込んでいるようである)

カルディア

まっ、とにかく!この会社って不思議なことがたくさんあるんだね〜!

カルディア

いつか全ての謎を解き明かしたいね〜。

ネビル

(圧倒されたような様子で)

ネビル

…あはは…言いたいことは分かりましたよ。大丈夫です…

アシュリー

あぁもう、困惑してるだろ…

ネビル

……それと、先程はすみませんでした。

カルディア

…何の話?何も覚えてないや!

ネビル

……そうですか。

ヴィル

(やはり、記憶は曖昧なんだな…)

ヴィル

(…もう一度、彼女に会うことは叶わないだろうか…)

ヴィル

……すまない。俺達はもう行くから。

ネビル

いえ…(微笑んで)

ジョージア

……?

ネビル

ジョージアは気にしなくて大丈夫だよ。

ネビル

…あぁ、あの人たちには振り回されてばっかりだ。

ジョージア

……ハンバーグ。

ネビル

…どうしたの?ジョージア。

ジョージア

私、ハンバーグが食べたい。

ネビル

…うん。じゃあ、そうしよっか。

ジョージア

(微笑む)

ネビル

どうしたの?何だかご機嫌そうな顔してるね。

ジョージア

あ…その、

ジョージア

なんだか……新鮮だなって……

ネビル

……そっか。

ネビル

よし、注文しよっか。

ジョージア

うん…!

数十分後

ネビル

…今日も色んなことがあったね。僕も疲れちゃったな。

ジョージア

…私も、疲れた。

ネビル

…僕はもう寝ようかな、おやすみ、ジョージア。

ジョージア

私も、寝る…。

ネビル

無理して合わせなくていいんだよ?

ジョージア

……ねむいから…

ネビル

ん…分かった。一緒に寝ようか。

DAY19

ジョージア

ん…朝…?

ネビル

…やっと起きた。おはよう、ジョージア。

ジョージア

…いまなんじ?

ネビル

全然時間は心配ないよ、僕のほうが早く起きちゃったから。

ジョージア

…そっか。なら、よかった……

カルディア?

ヴィル〜

ヴィル

(……)

カルディア?

ヴィル〜起きろ〜

ヴィル

(……誰だ…?)

ヴィル

(…!カル……ディア……?)

カルディア?

あっ、起きた!って、何驚いてるの?

ヴィル

……お前なんで白衣なんて…髪型も昔のような…

ヴィル

(おかしい…このカルディアは…あの実験で…)

カルディア?

ヴィル…実験のしすぎ…いや引きこもりすぎで頭やった?

ヴィル

(…喋り方も昔のような……自制心と…理性がある…)

ヴィル

(もしかして……)

カルディア?

ほんとにヴィル大丈夫?ほかのメンバー呼んできてもらう?

ヴィル

大丈夫だ……少し疲れていただけだ……

カルディア?

ふーん?

カルディア?

まぁこんな狭い空間で引き籠もって実験なんかしてたら疲れるよ…。

カルディア?

たまにはこっちきて皆としよ?

ヴィル

(…そういえば…ここは研究所か…?)

ヴィル

(…もしかして、あいつら…も)

ヴィル

…………。

ヴィル

そうだな……。

カルディア?

珍しい…

ヴィル

そうか?

カルディア?

珍しいよ…いつもは一人で十分だとか言うのに…。

カルディア?

もうちょい寝ててもいいよ?

ヴィル

失礼だな……。

カルディア?

ふふっ、そうかな?

カルディア?

(微笑む)

ヴィル

(その笑顔は……変わらないな……。)

ヴィル

(…これは夢だろう……。あの実験を受ける前のカルディア……。)

カルディア

あっ!やっと起きた〜あれ解体して研究できたから持ってきたよ!

ヴィル

……そうか…。

カルディア

…?どうしたの〜そんなこっち見て…。

ヴィル

いや……なんでもない。

カルディア

ふ〜ん?

ヴィル

……ありがとう。

ヴィル

(…久々に見た夢だったな。)

ヴィル

(それだけ疲れていたということか……。)

ヴィル

(…職員が増えることで…ルノン達…ジョージアやミルフィとかの既存の職員が心配だが……。)

ヴィル

(…カルディア、彼女を見ていると…騒がしいのも悪くは無いと思えるな…。)

カルディア

あっ、そうそう!カルメン、やっと試練の正体みたいなものが掴めてきてね〜!

ヴィル

……誰と話しているんだ?

カルディア

えっとね〜ヴィルには聞こえないの?

ヴィル

……ああ。

カルディア

あ!いかないでよ〜ヴィルにも紹介したかったのに…

カルディア

……わかった、またね!

ヴィル

……カルディア、そろそろ朝…だな。

カルディア

ん〜?そうだけど、それがどうかしたの?

ヴィル

…少し食堂に行かないか。3人を起こさないように、二人で。

カルディア

ん?いいけど…

ヴィル

……割と賑わっているな。

カルディア

ん〜そうかな?いつもこんなものじゃない?

ヴィル

そうか?……そういえば、もうこんな時間か。

ヴィル

…少し何か食べたいな。

カルディア

ん〜私は別にいいかな!

ヴィル

…とってくる。

カルディア

うん!

ヴィル

(いつも通りの賑やかな食堂だな。)

ヴィル

……すみません、パンを一つ。

ホド

あ…ヴィル!うん、わかったわ。少し待っててね。

ホド

はい、どうぞ!今日も寝不足みたいだけど大丈夫?無理しないでね!

ヴィル

……大丈夫です。ありがとうございます。

ヴィル

ふぅ……(パンを口に運びながら)

ヴィル

只今、カルディア。

カルディア

……

ヴィル

カルディア?

カルディア

……あぁ、おかえり。久しぶり…かな?ヴィル。

ヴィル

…どういうことだ。

カルディア

そんなに長い時間じゃないんだけど、暫くもとに戻る方法を見つけてね。1日に一回くらいなら大丈夫っぽい。

ヴィル

……どうして。

カルディア

うーん、なんだろう?この会社で、幻想体とか…に触れてね。

カルディア

なんだか、私を蝕む何かのことを分かった気がするんだ…

ヴィル

……すまない、カルディア。

ヴィル

ずっと……謝りたかった。

カルディア

謝らないでよ。私は感謝してるよ…色んな可能性を見せてくれたからね。

ヴィル

…もっと聞かせてくれ。少し、メモさせてくれ……。

カルディア

ヴィルは変わらないねぇ〜。

カルディア

でも…そういうところ、好きだよ。

ヴィル

……(照れくさそうに)

カルディア

カルメン……

ヴィル

…なんだ、それ。

カルディア

何かと混ざっているあいだ…私はカルメンって人と話してたんだけど…。

カルディア

カルメン……面白い新しい可能性を作り出すひとつの道……。

ヴィル

…さっき、言ってたな。

カルディア

あれ…ああ、そうだったね。生憎、この状態で話すのは難しくてさ。

ヴィル

…大丈夫なのか?今のままでいるのは負担が……。

カルディア

もっと長く自我を保つ方法も考えてる。どうやら、幻想体に触れて…理解してあげるのが必要みたいだ…

カルディア

それでも、ずっと戻れるかは分からないんだけどね。

ヴィル

……。

カルディア

大丈夫。また会えるよ。

カルディア

こうやってしっかり思考もできるし…

カルディア

ほら、一日一回だけの逢瀬…悪くはないでしょ?

ヴィル

…いや……。

カルディア

ああ、そうだ……。

カルディア

ここにいる人達、私はあんまり好きじゃない。

カルディア

自分で自分の可能性を閉ざしている人ばっかりで…

ヴィル

…そうか。やっぱり…

カルディア

うーん、彼らも幻想体みたいに、私の中の何かみたいに…

カルディア

理解してあげないと、いけないんだろうけどね。

ヴィル

……。

カルディア

……少し、疲れちゃったな。

ヴィル

カルディア……。

カルディア

また会えるよ、だから…明日、ね?

カルディア

あぁでも…明日は…あの子に、自由を示してあげたいんだよね…。

ヴィル

あの子…?

カルディア

あぁ、ジョージア…あの子のこと気になるんだよね。

カルディア

勿論他の子も気になるけどね?アシュリーとか…

カルディア

…あぁ、もう時間みたい…
じゃあねヴィル、また会おうね。

ヴィル

……カルディア……

カルディア

ん、何?あれ…まただ…。

ヴィル

…お前は……

カルディア

んー?私、どうにかしてた?

ヴィル

いや……。

ヴィル

(…カルディア…そして、)

ヴィル

(……メアリー…クイーン…俺の実験に付き合ってくれた子供達……。)

ヴィル

(…やはり俺は、間違っていたんだ……。)

CHOCO

死ぬぞ!!!

CHOCO

今第2世代にフォーカス当ててるけど、ここから第一世代に移行していきそうな気もする。

CHOCO

まあ時間はたっぷりあるので、今いる20人にたっぷり過去を見せていただこう……。

CHOCO

書いてて一番楽しかったのは過去ディアとレトさんと過去ミルフィちゃんですね。

CHOCO

この支部総攻めが多いのか総受けが多いのかわからんね。全員どっちもなんですかね?

CHOCO

特にレトさんとアーリア先生書いてるとネビル氏とミルフィちゃの解像度上がって

CHOCO

ほんとに鬱みが。あ……

CHOCO

まあそんなわけで、展開詰め方雑なのはいつものことなんですけどね??

CHOCO

今回は更にテキトーかも。でも楽しかったです。

CHOCO

アモンさん、グレヴェもそろそろ掘り下げたいんだけどね。あいつら正常すぎるんよ

CHOCO

なんかものすごい倫理観を持ち合わせている…

CHOCO

まあそこらへんは頑張ります。

CHOCO

あ、今回から新しいメーカー使わせていただきました!!

CHOCO

https://picrew.me/ja/image_maker/1787745

CHOCO

おさむメーカー様です。

CHOCO

性別どっちも使えるの助かる

CHOCO

メーカーはこれから表現の幅のために色々増えるかも。ほんとに許してほしい。

CHOCO

あ、もしかしたら今度別企画やるかもです。

CHOCO

人によっては地雷かもLCBパロです。

CHOCO

まあ受験生なんで満足いく頻度にはならないかと思いますが…

CHOCO

私も私で楽しんでやっていきたいね。

CHOCO

次回、ルネス死す!(大嘘)

CHOCO

ほんとはもっとやばいかも私の技量次第です。

CHOCO

お楽しみに!!!!

鳥籠の中、彼女の日々〜職員ジョージアのL社での日常〜 ※キャラ崩壊等注意

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

20,009

コメント

2

ユーザー

(՞⸝⸝o̴̶̷̥᷅ ⌑ o̴̶̷̥᷅⸝⸝՞)わァ…………ァ…………

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚