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雨の降る宵の口に君は現れた

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雨の降る宵の口に君は現れた

1 - 雨の降る宵の口に君は現れた

♥

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2020年10月18日

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「あぁ退屈だ」

そう思いながら今日もため息をつく

雨宮 誠

(なんで毎日こんなに退屈なんだ)

雨宮 誠

(どうして周りの奴らはこんなに楽しそうなんだ)

と毎日自分に問いかける

雨宮 誠

はぁ…

篠崎 美優

ちょっと雨宮!

雨宮 誠

なに

篠崎 美優

ため息なんかつかないの!

雨宮 誠

余計なお世話

篠崎 美優

はぁ、もう!

佐藤 桜

美優?何話してるの?

篠崎 美優

いやぁ、雨宮がため息ばっかつくから

佐藤 桜

あ~、なるほどね

佐藤 桜

誠くんは夢とかないの?

雨宮 誠

ない

佐藤 桜

好きな事とかは?

雨宮 誠

ない

篠崎 美優

好きな食べ物!

雨宮 誠

ない

篠崎 美優

…………

篠崎 美優

桜、この人ダメだ

篠崎は大袈裟に肩をすくめる

佐藤 桜

あはは…(笑)

キーンコーンカーンコーン

佐藤 桜

あ、もう部活終わりだね

篠崎 美優

帰ろっか~

佐藤 桜

うん!

佐藤 桜

誠くんも一緒に帰る?

雨宮 誠

俺はいい

篠崎 美優

なんで?

雨宮 誠

別に…

篠崎 美優

はぁ…

篠崎 美優

いいから行くよ!

篠崎に強引に引っ張られ

やむを得なく一緒に帰ることにした

…………

佐藤 桜

そうそう、でね!

篠崎 美優

え~やば(笑)

2人は楽しそうに談笑している

そんな2人を横目に俺は海を見る

海だけは少しだけ好きなんだ

だがここに良い思い出はあまりない

…………

5年前

当時俺は小5

雨宮 誠

(今日も綺麗だな~)

俺は帰り道にある海を眺めるのが大好きだった

雨宮 誠

(いつまでも見ていたい…)

その時、俺の肩に白い鳥が止まった

雨宮 誠

あ、凪

凪は少し前に俺に懐いた

俺はその鳥に「凪」と名ずけていた

いじめっ子

あ、雨宮じゃん(笑)

いじめっ子

何してんだよ?

雨宮 誠

海を見てるんだよ

いじめっ子

何それ(笑)

いじめっ子

しょうもな~!

雨宮 誠

しょうもなくないよ!

俺は大好きな海を貶され

ムキになってしまった

いじめっ子

なにムキになってんだよ

いじめっ子

キモいぞ~(笑)

雨宮 誠

お前たちに海の良さが分かってたまるか!

いじめっ子

は?調子乗ってんじゃねぇぞ

いじめっ子

なんかムカついてきたわ

いじめっ子

な、ボコボコにするか?

雨宮 誠

(何なんだよ…)

雨宮 誠

群れることでしかイキがれないくせに…

この頃の俺はまだ幼かった

思った事をすぐに口に出してしまった

いじめっ子

あぁ?!

いじめっ子

雨宮のくせに…

いじめっ子たちが手を振り上げる

雨宮 誠

(殴られる…!)

そう思ったがいつまでたっても痛みが襲ってこない

恐る恐る目を開けると

そこには、ニヤリと笑ったいじめっ子の姿があった

雨宮 誠

…なんだよ

いじめっ子

殴ると怒られるし

いじめっ子

これだけで勘弁してやるよ

いじめっ子が手に何かを握っている

それは俺が亡くなった祖母から貰い

とても大切にしていた

熊のストラップだった

雨宮 誠

それだけは…!

いじめっ子

これだけは~?

いじめっ子は嫌な笑みを浮かべる

雨宮 誠

返せよ!

俺は我慢できなくなり

いじめっ子に掴みかかった

いじめっ子

おっとぉ…

いじめっ子

危ねぇな…

いじめっ子

にしても、このストラップ汚すぎだろ

いじめっ子

捨てちゃお~ぜ?

いじめっ子

そうだな(笑)

いじめっ子は蚊を追い払うように

俺を払い除けた

雨宮 誠

わっ…

情けないが、俺は地面に転がってしまった

いじめっ子

こんなゴミはバイバ~イ(笑)

雨宮 誠

あっ…!

俺は手を伸ばしたが

無常にもその手は空を切る

そして、ストラップは波に揉み消されてしまった

雨宮 誠

あ…俺の…大切な…

いじめっ子

なにモゴモゴ言ってんだよ(笑)

いじめっ子

じゃ、俺ら行くから

いじめっ子

またな、負け犬

いじめっ子はそう吐き捨てて去っていった

雨宮 誠

くそっ…

俺は泣きそうになりながら立ち上がった

「ピ~ピ~」

凪が励ますように俺に擦り寄る

雨宮 誠

凪、味方はお前だけだよ

雨宮 誠

俺はお前以外信用しない…

…………

この日を境に俺は変わってしまった

雨の降る宵の口に君は現れた

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