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ヨルノマチ

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ヨルノマチ

1 - 桃青

♥

780

2025年02月23日

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彼と初めてデートした時に買ってもらった、黒のロングコートを羽織って

滅多に使わないヘッドホンを付けて、夜の街を行くあてもなく歩く

……

爆音で音楽を聴きながら、ポケットに手を入れて街灯の少ない通りを進む

相変わらず明日、いや今日も仕事に行かなければならないことに変わりはない

…~、♪

音楽を聴いて、ちょっと気分が良くなった気がして

でも、帰りたくはなくて

現実に、戻りたくなくて

もうとっくに深夜帯なのに、明日に響くかもしれないのに。

誰もいない道を、家から逃げるように歩き続けた

……あれ

仕事終わり、見事に爆食をかまし気づけば真夜中

やらかしすぎているとは思うが、たまにはこんな真夜中に1人でゆっくり帰るのもいいな、なんて考える

そんな矢先、何処かの路地裏からよく見る影が現れたのだ

多分というか、あれは確実にあいつだろう

少し銀色の装飾品のついたロングコートを着ているし、何よりも明かりに照らされた顔がちゃんと見えている。

…まーろっ

…、?

彼に追いついて肩をぽんと叩くと、驚いたようにヘッドホンを外した。

……ぁえ、珍し

ね♪

…ほんで、何してたん?

腕にヘッドホンをかけて、ポケットに手を入れて隣を歩くまろ

夜ご飯の帰り〜、食べすぎたせいで遅くなっただけw

何気に、二人でいるのは久しぶりだ

んふ、w

ないこらしいわw

そこで感じた違和感

……なんだ、なんて言ったらいいのだろう

…愛想、笑い?

ビクッ…

ビンゴ。

感覚はあってたようだ

まろ、俺ん家帰ろ[腕掴み]

ッぇ、いや、…

自分そんな心配せんでも、俺っ

いいから

心配するに決まってるでしょ、ほら帰ろ

…ぇぇ…

半強制的にないこの家に連れられ、されるがままにお風呂に入った

ちょっとお酒もあけたりして、久しぶりにないことゆっくりしたけれど

この家、現実に帰ってきたことに変わりはなくて

まろ、おいで

……ん、

ほら、…[足の間に🤪]

[🍣の腕ぎゅ]…

現実は嫌だけど

ないこに会えなくなるのは嫌で

矛盾してしまう自分も嫌で

…まろは頼るの苦手だからな~…[ゆらゆら]

…無理、やし…

勝手にひとりで苦しくなるまでが

いつもの流れで

…ちょっとでもいいからさ

ゆっくり吐き出してみてよ

独り言だと思ってさ、[頭撫で]

信用ならない訳じゃないけど

その信用が壊れる方が怖いから

…怖いよね

ごめんね、…

……

…しんどい、の

…[手止まる]

……仕事も、疲れた、っ

飲み込まれていく感覚

あ、多分これ

駄目なやつだ

も、むり…っ

ずし、と体重がかかってきた

…まろ?

死にたい、やだっッ、

聞こえる?まろ、[お腹ぽんぽん]

消えぅ”の、…なぃこッっ、

…どうしたの、

布団を引き寄せて、まろにかかるようにしてあげる

多分もう寝落ちしちゃうかな、と思いながらちょっと楽な体制にしてあげる

おねがッ、まろのこと、っ

…殺して、ぇッ、泣

…それだけは叶えてあげられないなぁ、笑

いくらなんでも、それはしてあげられない

多分まろがいなくなったら俺は

まともに生きられなくなっちゃうから

ひぐッ、なんで、っ泣

…ぅ、……

ごめんなぁ、[寝かせ]

疲れて、沈むように眠ったまろを撫でながら横になる

神様、どうか

まろがこれから、幸せに生きれる世界を

作ってください

俺にはそう願うことしか出来ない

Fin.

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