テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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レンタル彼女、一生分レンタルすることになりました。

第6話 - 第6話『嘘』

2025年02月25日

#創作

#恋愛

#レンタル彼女

#長編

ぴーぴぴまる。

柊綾人

あれから俺たちは引き続き作業をしているわけなのだが…

柊綾人

「な、なぁ結衣…」

如月結衣

「なに」

柊綾人

「その、なんというか…そろそろ機嫌直してくれないか…？」

如月結衣

「別に？私は普通だけど？」

柊綾人

「さっきのことは本当に申し訳ないと思ってるしわざとじゃないんだ…だから許してくれよ…」

如月結衣

「…はぁ。まぁいいよ。わざとではないのは見ててわかったし」

如月結衣

「でもその代わりさっきのことは絶対忘れてよね？」

柊綾人

「あぁわかってるって…」

柊綾人

こうしてなんとか結衣は機嫌を戻してくれた

柊綾人

意外と結衣ってちょろいのでは？っと考えたがそれを言ったらまた怒らせることになるので黙っておくことにしよう

柊綾人

「それよりも結衣荷物多すぎないか？」

如月結衣

「うんまぁね」

如月結衣

「片付けとか整理整頓はできるんだけど物を捨てることとかがなかなかできないというか苦手なんだよね〜」

柊綾人

「だからこんなに色々物があると…」

柊綾人

「それじゃ手伝ってやるから断捨離するか」

如月結衣

「えー無理だよ！！」

柊綾人

「無理じゃない。俺が手伝ってやるって言ってるだろ」

如月結衣

「えー今じゃなくてもいいじゃん！」

柊綾人

「今やらなかったらいつやるんだよ」

如月結衣

「絶対やるからさ！！」

柊綾人

「絶対やらないやつだろそれ」

柊綾人

「せっかくこんな機会があるんだから絶対今やった方がいいだろ」

如月結衣

「やるんだな！ライナー！今こk…」

柊綾人

「言わせねぇからな？！」

※進撃の巨人のネタです。

如月結衣

「えー本当にやるの？」

柊綾人

「だからやるって言ってんだろ。ガッツリやるわけじゃないからいいだろ？」

如月結衣

「…わかったよ。ちゃんと手伝ってよね」

柊綾人

「はいよ」

柊綾人

こうして俺たちの引っ越し準備はまだ続くのだった

如月結衣

「ふぇぇこれも捨てちゃうの…？」

柊綾人

「でもこれもう数年使ってないでしょ？」

如月結衣

「そうだけどさ…もったいないじゃん…それになんかにもしかしたら使うかもしれないじゃん！」

柊綾人

「これの代わりになるものなんかいくらでも売ってるだろ。もし必要になったらまた買えばいいだろ」

如月結衣

「そうだけどさぁ…」

柊綾人

「はいじゃあこれ処分」

如月結衣

「ええええぇぇぇぇぇ」

柊綾人

「うるさいやつだな。ほらまだいっぱいあるんだ。次やるぞ」

柊綾人

なんというかこいつ、すこし抜けてるんだよなぁ

柊綾人

部屋の片づけとか整理整頓、掃除はできるのに物を捨てることができないんだもんなぁ

柊綾人

まぁ完璧な人間はいないっていうしそういうことなんだろうな

柊綾人

そう考えながらも作業を続けた

柊綾人

「えっと次は…」

柊綾人

俺はそう言いながら棚に手を伸ばして

柊綾人

「これは…アルバムか」

柊綾人

そしてアルバムを開こうとしたその刹那

如月結衣

「あーこれはいるやつだよ」

柊綾人

そう言いながら結衣は俺が持っていたアルバムをひったくった

柊綾人

俺は確認のためにもう一度結衣に質問した

柊綾人

「なぁ、結衣って兄弟とか姉妹とかっていないのか？」

如月結衣

「あれ、前言わなかったっけ、私は一人っ子だよ」

柊綾人

やはり返答は同じだった…それじゃあさっきのアルバムに映っていた結衣そっくりのあの少女は誰なんだ

柊綾人

「親戚とかで結衣と同じくらいの子とかもいないのか？」

如月結衣

「うんいないね〜。私家族とかほとんどいないし」

柊綾人

「そうか」

如月結衣

「でもなんで？」

柊綾人

「いや、なんとなく…」

如月結衣

「ふーん」

柊綾人

親戚もいない…じゃああの少女はだれなんだ…

柊綾人

やっぱり結衣は…うそをついている可能性が可能性が高い

柊綾人

でもなぜ嘘をつく必要があるんだ…そしてなぜあの子のことを隠す必要があるんだ…

如月結衣

「どうしたのそんな難しい顔して」

柊綾人

「え、あ、いや別になんでもない…」

如月結衣

「あ、もしかして疲れた？来てからずっと作業しっぱなしだったもんね。そろそろ休憩でもする？」

柊綾人

「あぁ…そうだな…」

柊綾人

今後一緒に生活していく上でお互いのことは知っておくべきだとは思うがこのことは結衣に聞いた方がいいのだろうか

柊綾人

いや、でも俺にそのことを隠してるってことは少なくとも今は話したくないってことなんだろう

柊綾人

時間をおいて少しずつ聞いていくのが良いのかもしてないな

柊綾人

俺はそう結論付けるのだった

柊綾人

あれから俺たちは作業を進め無事に最後まで終わらすことができた

如月結衣

「いや〜やっと終わったね」

柊綾人

「あぁ。結構大変だったな」

如月結衣

「てかもう夕方だね」

如月結衣

「ごめんね、こんなに遅くになるまで手伝わせちゃって」

柊綾人

「いや、別に大丈夫だよ」

柊綾人

「それに今日で終わったんだしよかった」

柊綾人

「これで今日中に終わらなかったらまた明日もやらなくちゃいけなかったしさ」

如月結衣

「そうだね」

如月結衣

「今日一日手伝ってくれてありがとね」

柊綾人

「おうよ」

柊綾人

「一応荷物は明日には届くはずだって」

如月結衣

「そっか。じゃあまた明日も作業しなくちゃね…」

柊綾人

「たしかにそうだな。明日も手伝った方がいいか？」

如月結衣

「ううん。明日は大丈夫だよ。別に明日は一日で終わらせたりしないから」

如月結衣

「毎日少しずつやっていけばいいかな〜って思ってるしさ。それでも多分生活に支障はないしね」

柊綾人

「そうか。まぁ頑張ってくれ」

如月結衣

「うん、ありがとね」

柊綾人

「…んじゃそろそろ帰るか」

如月結衣

「うん、そうだね！」

柊綾人

そうして俺たちは結衣の家を後にした

柊綾人

「なぁ結衣、夕飯なにか食べたいものとかあるか？」

如月結衣

「んーいや、特にはないかな〜」

柊綾人

「そうなのか？別に遠慮しなくてもいいんだぞ」

如月結衣

「別に今更あなたに遠慮なんかしないし」

柊綾人

「おぉ…ストレートに言うなぁ…」

如月結衣

「でもまぁ。今日ばかりはこんな遅くまで手伝ってもらったし感謝はしてるよ」

如月結衣

「あ、でも食べたいもの特にないってのは遠慮とかじゃなくて本当だからね」

柊綾人

「そうなのか。なんか反応に困るな…」

如月結衣

「逆にあなたはなにが食べたいとかあるの？」

柊綾人

「えーと…ゆうて俺もないな…」

如月結衣

「あはは、なんだそれ」

如月結衣

「じゃあなんでもいいってことで良いの？」

柊綾人

「まぁそうだな。別に苦手な食べ物とかも特にないし基本何でも良いぞ」

如月結衣

「それじゃあさ、私が夕飯作ってあげるよ！」

柊綾人

「え、でもいいのか？」

如月結衣

「全然いいよ。逆にダメな理由とかなくない？」

柊綾人

「ダメっていうわけじゃないけど今日一日作業してて疲れてるだろ？それなのに作ってもらっちゃっていいのか？」

如月結衣

「別にそんなの全然大丈夫だよ！それに私いつも仕事終わった後に家帰ってご飯作ったりしてるからこれくらい慣れてるし平気だよ！」

如月結衣

「うん！結衣ちゃんに任せなさい！！」

柊綾人

「おう、そんじゃ任せたぞ！」

柊綾人

そうして家で結衣が夕飯を作ってくれることになった

柊綾人

女の子にご飯を作ってもらうなんて初めてだからすこし緊張してるがそれ以上に嬉しかった

柊綾人

今まで女子と関わりすらなかった俺がこんな展開になるなんて…もしかしたら今が人生の全盛期なのかもしれないな…

柊綾人

そんなことを考えながら俺たちは帰路をたどるのだった

柊綾人

あれから俺たちは家に帰ってきたわけなんだが…

柊綾人

なぜだろう、結衣がすごい睨んできてる

柊綾人

なぜだ…なぜなんだ…あれ、もしかして俺またなんかやっちゃいましたかね？

柊綾人

いやでも今回は俺何もした記憶がないんだけども…

如月結衣

「ねぇ」

柊綾人

「…はい」

柊綾人

やめてくれ、そんな威圧するような声で来るのはやめてくれ

如月結衣

「私たち今帰ってきたじゃん？」

柊綾人

「あぁ」

如月結衣

「夕飯私が作るって話になったじゃん？」

柊綾人

「あぁそうだな」

如月結衣

「それでキッチン行くじゃん？」

柊綾人

「おう」

如月結衣

「そしたら食材が何一つないの」

柊綾人

「まぁ俺自炊なんかしないからそりゃそうだよな」

如月結衣

「あなた家に食材何もないって私に言った？」

柊綾人

「いや、言ってないな」

如月結衣

「バカじゃないの？」

柊綾人

「すみませんでした」

如月結衣

「家主のあなたがそれ言わなくちゃ私もわからないでしょ？」

如月結衣

「なんで言わないのよ」

如月結衣

「これでまた買い物に行くことになったんだよ？あなた二度手間って言葉知ってる？」

柊綾人

「ぐうの音も出ないです…」

如月結衣

「せっかくあなたのこと少しずつ認めてきたのになんですぐこうなるのよ…」

柊綾人

「え、俺に惚れたか？」

如月結衣

「ぶっ殺すよ？」

柊綾人

「調子に乗りすぎましたごめんなさい」

如月結衣

「はぁ…ほら食材買いに行くから準備して」

柊綾人

「はい…」

柊綾人

すこしいい感じかと思ったが俺たちの関係がよくなることはまだまだ先になりそうだな….

柊綾人

と思うのだった

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