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兄弟 ー兄弟

赤嫌われ 紫赤

兄弟パロ

騒々しいアラームの音で目が覚める。

未だ重い瞼を擦り

昨日脱ぎ捨てた制服を拾って

袖を通す

外は静かな時間帯だけど

兄弟の誰とも顔を合わせない為には

この時間に起きるしかない。

はぁ、ッ

深めの溜息を吐き詰

ざっと鞄の中身を確認して

その後

鍵と財布を手に部屋を出る。

家を出る前に

洗面所に寄り

顔を洗った。

寝癖を軽く直して

靴を履き、

なるべく音を鳴らさないよう

ドアを閉める

軽く伸びをして

何時も通りの公園に向かい、

時間を潰す。

途中、コンビニで

おにぎりを買った。

ベンチに座り

適当にスマホを弄る

何しよう、

普段はアニメかゲームをする所…

なんて考えを巡らせていると

珍しく通知が1つ。

メッセージアプリからで

通知から飛んでみる。

ぅえ、ッ

差し出し人は久しく 会っていない長男からで

今日久しぶりに帰るという連絡だった

紫にぃには会いたいけど

他の兄弟と嫌でも 顔を合わせる羽目になる

それは絶対避けたい…

暫く頭を悩ませて

結局、部活で帰れないという

メッセージを送信した。

放課後、時間を潰す為に

朝と同じ公園のベンチに座る。

する事もなく、

鞄から課題とペンケースを取り出して

ノートを下敷きに進めることにする

なんで数学の問題って

意味わかんないのが多いんだろ

この兄弟絶対別々に出るじゃん、

仲良くしろよ

…これは俺が言えないか。

めんどくせ

電卓使おうかな

正直課題にも飽き飽きして

なんとなく

遊んでいる子供をぼーっと眺める

少しして

目の前に人が立ち止まった。

反射的に

顔を上げると

さらりとした紫髪が目に入る

は、ッ

紫にぃ、

うん

久しぶり

そう言って微笑み掛けてくる

少し懐かしい気がした。

久しぶり、

軽く微笑み返してみるけど

上手く笑えてるかわからない。

何だか気まづくて

手元の課題に目線を戻すと

ベンチの隣に座って

プリントを覗き込んでくる。

なにしてたの

、課題…すうがくの

難しい?

そんなに

そっか

俺今から帰るけど

うん

赤くんは帰らないの

…俺は後で帰るよ

何か予定?

まぁ、そんなとこ

なのにこんなとこで
課題してるの?

う、ッ

痛い所を突かれて

何も言えなくなる。

紫にぃは

黙って下を向くのを

不思議そうに眺めて

その後

一緒に帰ろ

そう言って腕を掴んだ。

まるで逃げないように

捕まえられたみたい。

やばい

兄弟が帰ってくる

今の時間帯には絶対に帰りたくない

、っはなして

…橙くん達と何かあった?

別に

なんもない

なら、

…ッごめん

腕を振り解き

鞄を掴んで

半ば強引に逃げ出す。

後ろで何か言っている声が聞こえた。

紫にぃには申し訳ないけど

こればっかりは無理だ。

走っている途中、

電話が掛かってきた。

勿論表示される名前は 紫

さっきの会話でバレただろうし

だとしたら兄弟の反応が面倒くさい。

もういいか..

されてきた事を考えれば

情を掛ける義理は無い。

縛られるのも

気を使うのも

うんざりだ。

もう、

家族も

兄弟も

どうでもいい、

未だ通知が五月蝿い

メッセージアプリを開き、

幾つかの連絡先を選択し

削除という文字を押す。

唯一優しかった紫にぃには

少し申し訳ないような気もするが、

他の人達と会わせようとするなら

俺の敵。

これでやっと

自由だ

この作品はいかがでしたか?

16,126

コメント

20

ユーザー

控えめに言って大好きです。

ユーザー

予定のせいで最近見られてなかったんですけど、久しぶりに見にきました。全部良かったです。今日の登校の嫌われも赤くんが可愛くて良かったです。

ユーザー

兄弟の複雑な関係っていうのが細かく書かれていていつの間にか、見入っちゃいました!✨✨ とても素敵な作品を投稿ありがとうございます😍❤️

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