高校の修学旅行…
沖縄へ行くことになってウキウキしてないはずがない。
最終日まで時間も忘れて楽しんだ。
そして就寝時間…
親友で同室の誠が話しかけてきた
誠
いやぁこの館、綺麗でとても心地よかったな

奏
そうだなぁ…出来るならここにずっといたいくらいだよな。

奏
まして近くに海とか田舎者の俺等からしたら夢のまた夢じゃん?

誠
まぁ精々浅い川遊びとかだもんな

奏
そうだな

誠
そいやさ、皆が寝た後に誰も使ってなさそうな3階に行ってみねーか!?

奏
はぁ?ここに3階なんてあんのかよ?

誠
それがよ!あまり使われてなさそうなドアがあってさ!

誠
それ開けてみてら階段があったんだよ!

奏
うぇー…乗り気しねーなぁ

奏
ばれたら怒られるじゃん

誠
お前はそーゆーとこ真面目だなー

奏
お前が不真面目すぎんだよ笑

誠
まぁばれねーって!
なぁ行こうぜ!?

奏
まぁ…少しだけならな…?

誠
よーし!そうと決まれば早速準備だ!もうそろそろ皆寝るだろ。

奏
もう早めに行って早めに戻ろうぜ?

誠
わーったよ!行くぞ!

そして長い廊下静かに通っていってドアの前に到着した…
誠
よし、ついた!

奏
うぇぇ…雰囲気あるな…

誠
入るぞ!

奏
これ、随分使われてない様子だぞ?大丈夫か?

誠
大丈夫だろ

奏
寒っ…

誠
本当だ。昼来たときはこんなに寒くなかったはずだけどな。

奏
行くならさっさと行こうぜ

誠
そうだな

古びた階段を上るとそこには広い空間の中に木の板で塞がれた扉が1つあるだけの奇妙な空間だった。
誠
これは…すげぇな笑

奏
なぁ、やっぱ戻らね?

誠
いやいや、こんな所調べないでどうすんだよ!

奏
うーん…

奏
(もう鳥肌が止まらねぇ…)

誠
よし、取れた

奏
いや、古びてるからって力ずくで開けんのかよ…音でばれねぇか?

誠
はは、そりゃすまねぇな笑

奏
まぁいいけどな

誠
よしゃ、開けるぞ…?

奏
お、おう…

扉を開けるとそこには赤いペンキのようなもので部屋中文字や目などどうみても尋常ではない空間があった
誠
これはやばくねぇか…

奏
ペンキ…?

奏
ちょっとまて!これ人の血じゃないか!?

誠
なんなんだよここ…

奏
静かにして

奏
何か…聞こえない?

誠
は?

誠
あ…足音…?扉が開いた?

奏
この奥辺りから響いてるのか?

奏
なぁもう戻…どうした?

誠
あ…ああ………

誠が指を指す方向を見るとそこには古い扉が少し空いている隙間から見開いた目玉がこちらを覗いていた。
奏
逃げるぞ!

誠
なんなんだよ…あれ…

誠
あ……あああ…ドサッ

奏
しっかりしろって!おい!

奏
くっ…

奏
逃げるぞ!

奏
嘘だろ!?なんでこんなに古い扉が開かねぇんだよ!くそっ!

先生
うおっ!

奏
はぁっ…はぁっ…

先生
なにやってんだよ。皆寝たか見回りしてたらお前ら二人だけいなかったから探してたんだ。

先生
こんな夜中になにやってんだ!

奏
す…すみません!話は後でにしてください!今後ろから何かに…

後ろを見たが足音も気配も空気の冷たさもすべてなくなっていた。
奏
え…?

先生
どうした?まぁいい。最終日にしこたま怒るのも先生も気が引けるしな。もういいから早く寝ろ。

奏
は…はい…

誠
う…

奏
誠!

誠
あれ?さっきまで部屋にいなかったけか?

奏
は?今さっきまで一緒にこの扉の奥に行ってたじゃねえか!

誠
は?つかこれ昼見た扉じゃん

誠
何かあったのか?

奏
なっ…

奏
(記憶がない…!?)

奏
いや、何もねぇよ…

先生
さぁ、早く部屋に戻って寝ろ。帰るまでが修学旅行だ。最後までハメをはずすなよ。おやすみ。

奏
あ…おやすみなさい…

誠
おやすみなさ~い

奏
ふぅ……

奏
戻ろうか

誠
そだな!そいやこの扉の奥昼見てさ、めっちゃ気になったんだよなー。今からでも行かねぇか?

奏
もう戻って寝るぞ

誠
ちぇっ…つれねーなぁ…

奏
なんだ…?金縛りか?体が動かない…声も出ない…

奏
ん?

奏
………っっ!!

少し空いている部屋の扉からこらちらを覗く見開いた目玉がこちらを見ていた。
海斗
なぁ!この館の奥の方に古い扉があったんだよ!入ってみねぇか?

芽依
ええ…やだよ…絶対危ないやつじゃん。

海斗
大丈夫だって!な?行こうぜ!

芽依
そ…そこまで言うなら…

芽依
ちょっとだけだよ…?

海斗
よしきた!

海斗
よしついた…

芽依
怖い…

海斗
行くぞ…
