。
ねえ
。
あのさ
。
今日で付き合って6年だよ
。
覚えてる?
。
何もしてくれないし何も言ってくれないけど
。
私は別れたくないよ。
。
。
すきだよ
翌日
。
まだ怒ってる?
。
いい加減返事してよ
。
私が悪かった
。
お願い
。
私まだ別れたくない
。
。
すきなの
翌日
。
今日ゆみと喧嘩した
。
しかも傘忘れるし
。
悠君からは返事こないし
。
踏んだり蹴ったりだー!
。
…どーせ返事してくれないんでしょー
。
意地悪も過ぎると拗ねちゃうからね!
。
ばか
。
ばかばか
。
。
すき
翌日
。
まだ怒ってるよね
。
私、悠君のこと本当に好きなんだよ。親と喧嘩した時も友達と喧嘩した時も、悠君が居てくれて、撫でてくれたから頑張れたの
。
本当だよ
。
ずっと泣きたかった
。
けど私は泣き方も知らなくて、悠君に泣いていいよって言われるまでは
。
泣いてもいいことさえ知らなかった
。
晴れの日が嫌いで、雨の日も嫌いで、とにかく全部嫌いで
。
子供の声も、片方見つからない靴下も、押しても反応しないリモコンも、苦いお薬も、全部全部嫌いだった
。
風邪をひいても看てくれる人なんて何処にもいなくて、大丈夫だよって手を差し伸べてくれる人も見当たらなくて
。
悠君は当たり前のことだって言ったけど
。
私にとってはそのどれもが当たり前じゃなかったの
。
悠君を愛して、悠君に色んなことを教わって、色んなものを好きになったよ
。
晴れの日が待ち遠しくなったのは悠君がいたからだよ
。
子供の声が煩わしくなくなったのは悠君が未来の話をしてくれたからだよ
。
いつか来る私たちの子供を愛せるようにと思ったら
。
いつか出会う娘や息子を想像するだけで愛しかった
。
全部全部、悠君のお陰で好きになったんだよ
。
。
愛してる
翌日
。
今あってたテレビにね
悠
。
悠君!!!
。
あのね!!
。
私ね!
。
話したいこと沢山あってね
。
それでね
悠
ごめんね
。
あのね
。
さっきテレビが
。
いや
。
昨日ね
。
違う
。
悠君あのね!
悠
彩ちゃん
悠
こんな形で連絡をとってごめんなさいね
悠
悠の携帯なんだけど、明後日解約しに行こうと思ってるの
。
おばさん
。
ごめんなさい
悠
残しておいてあげたかったのだけど
。
ごめんなさい
。
本当に
悠
謝らないでちょうだい
私もできればしたくないの
私もできればしたくないの
悠
こうやって形として残しておきたかったのだけど
悠
勝手に開いてごめんね
あの日から毎日決まった時間に音が鳴ってて
あの日から毎日決まった時間に音が鳴ってて
悠
彩ちゃんだってわかってたから見ないようにしてたんだけどね
悠
お父さんが、彩ちゃんの為にもよくないからって
。
すみません。
おばさんや、おじさんの迷惑になることを考えずに
おばさんや、おじさんの迷惑になることを考えずに
。
申し訳ございませんでした
。
ごめんなさい
悠
彩ちゃん、また泣いてるでしょう?
悠
また家にいらっしゃいな?
悠が居ても居なくても、私達は彩ちゃんを本当に娘だと思ってたのよ
悠が居ても居なくても、私達は彩ちゃんを本当に娘だと思ってたのよ
悠
悠がいなくなった今も、彩ちゃんは大事な娘よ
。
ありがとうございます
本当にお辛いのは私じゃないのに
本当にお辛いのは私じゃないのに
。
ありがとうございます
悠
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通話
01:18:19
翌日
。
悠君、
。
昨日おばさんと電話してね、2人で号泣しちゃった笑
おばさんは最後まで優しくてね、本当に申し訳なくてね
おばさんは最後まで優しくてね、本当に申し訳なくてね
。
辛いのは私なんかじゃないのにね
。
私本当に駄目だね
。
もう連絡取れなくなるね
。
今日で最後なんだよ
。
おばさんが今日で最後だから言いたいことは全部言っておきなさいって
。
もう電源も切ったから音が鳴ることもないって
。
毎日決まった時間に通知音がしてたから、おばさんが私からってわかってちゃんと充電しててくれたんだって
。
あーあ
。
私駄目だね
。
悠君、ありがとうございます
。
ずっとずっと
。
私、こんなに幸せになれることを知らなかった
朝起きたら、おはようで一日が始まって
夜お布団に入ったら、おやすみで一日を終えること
朝起きたら、おはようで一日が始まって
夜お布団に入ったら、おやすみで一日を終えること
。
何も知らなかった
。
晴れたら風が気持ちいいこと、草木が反射して翻ること、水面を撫でる光が眩しいこと、
。
雨が降ると2人なのに傘1本でお出かけできること、その傘を叩く雨粒が心地よい音を鳴らすこと、濡れてしまってもタオルを広げて駆け寄ってくれる大切な人がいること、
。
風邪をひいても手を握って朝まで傍にいてくれたこと、同じシャンプーなのに悠君の髪からは凄くいい匂いがすること、
。
挙げだしたらきりがないくらい
。
全てが愛おしかった
。
悠君がいて、私がいて、そこに世界があった
。
何か恥ずかしいことばかり言ってるね
。
もしかしたら私は別の人と恋をして、愛し合って、子供が出来て、そうやって死んでいくのかもしれない
。
でも忘れない
。
あの日悠君が恥ずかしそうにはにかんだ事も、私の手を取って走ったことも、ワンピースを選んでくれたことも、何気ない仕草も、何気ない返事も
。
悠君が亡くなる日まで私を1番に愛していてくれたことも
。
ずっとずっと忘れない
。
愛してるよ
。
悠君
。
生まれ変わっても
。
きっとまた 好きになる。






