休日
原田瑠偉
お待たせしましたー
原田瑠偉
パフェとチーズケーキです
原田瑠偉
ではごゆっくりー
接客もすぐなれるもんだなー
休日じつだからか客多いな
持ち帰りのレジも、もう列できてるし…
おじさん
何度言ったらわかるんだっ!
)ざわざわざわ
高橋恭平
大声を出されると他のお客様のご迷惑になりますので…
いわゆる迷惑客ってやつね
後ろに待ってる客がいるって言うのに…
原田瑠偉
え、あれ?
原田瑠偉
おっちゃん?
おじさん
あれー?るいちゃんじゃないか
原田瑠偉
どうした?なんかあった?
原田瑠偉
あ、後ろのお客様どうぞ
おじさん
それがなー?
おじさん
注文したのに、あのお兄ちゃんがよくわからんって言うのよ
原田瑠偉
なに注文したの?
おじさん
カフェオレのミルク抜き頼んだら
おじさん
お兄ちゃんが普通のコーヒーでいいかって言うのさ
原田瑠偉
そりゃカフェオレからミルク抜いたら、コーヒーになっちゃうもん
おじさん
そうなの?
おじさん
じゃあコーヒーにミルク入れたらカフェオレ?
原田瑠偉
そうだよ?
おじさん
なんだそうだったのかー!
おじさん
すまんなぁ迷惑かけて
原田瑠偉
いいよいいよ、
原田瑠偉
でもあんまりお店では大きい声出さない方がいいよー?
おじさん
ごめんなぁ、気をつけるわ
原田瑠偉
じゃあ普通のコーヒーでいい?
おじさん
あぁ、それがいい
原田瑠偉
オーナー、普通のコーヒー1杯お持ち帰りで
高橋恭平
了解
おじさん
いやぁ驚いたな、ここで働いてるのかい?
原田瑠偉
うん、バイトしてる
おじさん
最近うちの近くに顔出さないから、近所の人たち心配してたよ
原田瑠偉
そうだよねー、今度顔出すって言っといて!
原田瑠偉
あとここで働いてるから来てねーって
おじさん
わかったわかった
高橋恭平
おまたせ
原田瑠偉
おっちゃん甘めがいいよね?
おじさん
あぁ、そうだな
原田瑠偉
じゃあ後入れ用の砂糖入れとくね
原田瑠偉
はい、お待たせしました
おじさん
おぉ、ありがとう
おじさん
お兄ちゃんも迷惑かけてすまんな
高橋恭平
いえいえ
おじさん
じゃあありがとさん
原田瑠偉
ばいばーい
閉店後
原田瑠偉
あぁー疲れた
原田瑠偉
やっと座れる
高橋恭平
お疲れ、あのおじさんのときは助かった
高橋恭平
ありがとう
原田瑠偉
仲良くしてたおっちゃんだったからびっくりしたわ
高橋恭平
お前って人脈広いよな
原田瑠偉
まぁね、あのおっちゃんもヤンキー時代の時につるんでた人
原田瑠偉
あ、勘違いしないでよね?
原田瑠偉
ヤンキーはヤンキーでも、めっちゃいいヤンキーだったから
高橋恭平
ヤンキーにいいやつってあんのかよ
原田瑠偉
めっちゃ年寄り助けてたから
高橋恭平
へーだからか、年配の客来ると仲良くしてるなと思ってたわ
原田瑠偉
ここら辺に住んでる年寄りほとんど知り合いだから
高橋恭平
すごいな
原田瑠偉
無愛想なあんたには無理だろうけど
高橋恭平
レジも任せてもいいか?俺に接客は向いていない
原田瑠偉
無理無理、せめてコーヒー注ぐならいいけど
原田瑠偉
あんたが接客しなかったら
原田瑠偉
どうやってその無愛想な性格直すのよ
高橋恭平
直さなくていいだろ
原田瑠偉
いや、直すの
原田瑠偉
直さないと、その歳で独身ってやばいでしょ
あ、またこの話…やばかったかな?
高橋恭平
…そうだな
高橋恭平
新しい出会いでも見つけねーと
原田瑠偉
お、意外に前向きなんだ
高橋恭平
別に?
原田瑠偉
あ、1人だけなんか飲んでる!
原田瑠偉
ずるっ!
原田瑠偉
ちょっとちょーだい、
高橋恭平
あ、
原田瑠偉
(ゴク
原田瑠偉
うげ、にっが
高橋恭平
勝手に飲むなよ、
原田瑠偉
こんな苦いの飲んでんの?
高橋恭平
“エスプレッソ”だよ、砂糖もなんも入ってない
原田瑠偉
だからか
高橋恭平
もういらないからお前が飲めよ
原田瑠偉
なんで?私もいらないんだけど
高橋恭平
その…間接キス、だろ?
原田瑠偉
なにそんなこと気にしてんの?
原田瑠偉
もしかして童貞?
高橋恭平
それは違う
原田瑠偉
こんなの慣れないと、最近の女ってもっとやばいからね
高橋恭平
あぁ、そうだな…
笑って誤魔化しちゃったけど、考えてみれば間接キス…
いやなに考えてんだよ!パパ活でキモいやつと散々してきたじゃんか!
なんでだろ、久しぶりだな。ドキドキっていう感覚
ここが私の居場所なのかな…