5人の幽霊と俺

ｸﾞｼｬﾂ

目が覚めるとそこは病室で、なんだか怖かった

そこには、泣いてる人が、『何人も』いた

ただ、近くで見てるのは一人だけで、他の人達は悲しそうな顔でこっちを覗いていただけだった

俺はさっき聞こえた声で起きたと思っていた

聞き覚えがあった

ただ、そこにいた人の声ではなかったことはわかった

言葉を失った。どう声をかければ良いかなんて分からないし、今自分が抱いいている感情すら分からなかった

今までだったら見えないものが見えたとき、恐怖で怯えていた

なのに今はそんな感情は無く、反対に救われたような気持ちになった

さっきまで、はっきりと笑っておらずどこかぐちゃぐちゃな気持ちを持っていたように見えたなつの顔が今、しっかり笑顔になった

俺も笑顔になった

白紙だと思われた俺の人生は、まだまだ続きがあって、今なつ達と描き続けているものだとわかった

これは、俺と、支えてくれているみんなと描き続けていく、物語。