〜真夏 side〜
昼休みは星奈ちゃんと香月君と 一緒にお弁当を食べて、放課後
いつもの待ち合わせ場所で、 みんなのことを待っていた
真冬と会長、さらに仲が 深まってるといいなぁ
棗
翔太
あっ、なっちゃんと翔太君が来た!
真冬
2人の後から、少し遅れて 真冬も合流する
あとは会長だけだけど……
瑞樹
あれ? この声って……
真夏
会長の親友の、新條瑞樹先輩
家の方向が違うから、いつもは 一緒に帰ってないけど……
瑞樹
あ、伝言を伝えに来てくれたんだ
真夏
じゃあ行こっか、とみんなに言って、 新條先輩と別れて4人で歩き出した
真夏
真冬
……やっぱり、変だ
合流した時から、 何だか浮かない顔をしてる
真夏
真冬
別に何もないんだけど、 と言いたげな答え方
……よく、真冬が誤魔化す時に 使うんだよね
真夏
家に帰ってきて、 部屋で私服に着替える
それから、明日の予習も 兼ねて勉強を始めた
コンコンッ
しばらくやっていると、不意に、 ノックの音が聞こえる
真夏
返事をすると、真冬が 部屋に入ってきた
真冬
真夏
とりあえず床のカーペットに 座らせて、私はその向かいに座る
帰ってきてからもう結構経ってるはず なのに、まだ制服姿のままの真冬
今日の帰り際から様子がおかしかった し、本当に何があったんだろう……
真冬
俯き気味に、真冬が話し出す
真冬
好きな人の話……?
真冬
真冬
……真冬の様子が変だったのは、 これが原因だ
真冬
真冬
それから、くしゃりと笑った真冬
無理して笑っているようにしか 見えなかった
真夏
真冬
真夏
そう言いながら、 真冬をぎゅっと抱きしめる
すると、タガが外れたように 声を上げて泣き出した
何も言わず、真冬の頭を撫で続ける
……心のどこかで、やっぱり そうだろうな、と思ってしまう 私は、最低な姉だ
そう思っておきながら、頑張れ、 なんて確証のない応援をして、弟の 初恋は呆気なく散ってしまったのに
元はと言えば、去年の4月、 言い出したのは私だった
自分自身恋すらしたことがない くせに、そんなことを言って、 大好きな弟を苦しめていた
真夏
私は、泣いちゃダメ
真冬
泣き声を上げながら、絞り出すように そう言ってくれる
“お姉ちゃん”なんて呼ばれたのは、 小学生以来だ
昔から、ずっと私の後ろを ついてきていた真冬
同じ日に生まれて、 一緒に成長していって
いつだって私達は一緒で、これからも そうなんだって思ってた
真夏
真冬だって、れっきとした 1人の人間だ
勿論自立するし、私から離れていく
“まふまふ”のことだって、その一つ
初めてキャスをすることも、 ユニットを組むことも、何一つ私には 伝えてくれなかった
会長を好きになったことだって、 私から離れていくのと同じこと
いつかはそうなる
分かってたけど……やっぱり、辛いね
でも、私は真冬の姉だから
いつの間にか背を越されて、段々と 私から遠のいて……それでも真冬は、 真冬のままでいてくれていた
だけど、双子だからって、 “お姉ちゃん”だからって、 いつまでも一緒にはいられない
前で守って、隣で支えて…… 最後には、送り出してあげないと
きっとそれが、“姉さん”の 私にできることだから
真夏
真夏
真夏
かえで
かえで
かえで
かえで
かえで
かえで
かえで
かえで
コメント
5件
自分も「うわぁぁぁぁつらいぃぃぃぃ(´;ω;`)」と思いながら見ていました...ですがこれは物語。現実では無い(`・ω・´)キリッ物語のだいたいはハッピーエンド!(((おいノ `-' ) ペシッ だけどやっぱり「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ」になりますよね...凄く分かります。 今回は悲しい系ですが凄く良い作品ができてて凄いなぁと思っています!続きも頑張ってください|•'-'•)و✧
うわぁぁあ……色んな人の過去とか 昔のこととかがわかってきて…あぁぁ…辛… けど好きです……(?) まふくんのお姉ちゃん呼び初めて聞いたけど かわいい……うん……呼ばれたい……←(キモw) 続き楽しみにしております‼️‼️‼️‼️‼️