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甘い貴女

甘い貴女

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甘い貴女

♥

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2020年06月06日

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赤葦

木兎さん

木兎

ん?何?赤葦

赤葦

血液下さい

木兎

…ん?赤葦頭でも打ったか?

赤葦

打ってません

赤葦

ただ

赤葦

貴方の血が飲みたい

俺は興奮しながら木兎さんに

そう告げた

呼吸を荒くしながら

木兎さんを見つめる

木兎

えっと.その

木兎

あげたいけど

木兎

どうやってあげればいーの?

頭にはてなマークを浮かべる木兎さん

可愛くて可愛くて堪らなくて

気付けばもう

貴方を食べていた

木兎

ぁ..かぁし…あっ

赤葦

美味しい…

汚い音を響かせながら

俺は木兎さんの甘い甘い

血液を飲む

興奮が収まらなかったんだ

この日からだった

俺が木兎さんの事を

甘く感じるようになったのは

赤葦

授業内容が頭に入ってこない

授業内容何かどうでもいい

1秒でも早く

また

あの砂糖のように甘い

木兎さんの血液を飲みたい

赤葦

木兎さん..

流石に考え事に夢中になり過ぎたせいか

先生から真面目に授業を受けろ。と

注意されてしまった

だがそんな事は気にしない

赤葦

早く.早く..

甘い貴方を食べたい

違う場所から血液を飲んだら

味も変わるのか?

そう考えるととてもゾクゾクした

赤葦

今日は.腕から..

腕から貴方の血液を

赤葦

木兎さん.木兎さん

木兎

あ.赤葦!そんなに慌てなくても俺は何処にも行かねぇから

木兎

な?

微笑みながら俺の頭を撫でてくる 木兎さん

今からまた

昨日見たいに血液を飲むのに

きっと痛いだろうに

そんなに微笑まれたら

想像よりも酷くしてしまいそうだ

赤葦

木兎さ...

木兎

ん…いっ.く..ふ

木兎

はぁ.あ.うぅ..

涙が枕に零れ落ちそうになる

その涙を自分の舌でそっと拾いあげ

飲んだ

ああ

貴方は涙までも甘い

貴方を全てを食べたい

赤葦

木兎さ..木兎さん

赤葦

貴方を食べたい

木兎

ぁ...赤葦なら.良いけど..

赤葦

あぁ.木兎さん

赤葦

有難う御座います

赤葦

大好きです

赤葦

誰よりも

赤葦

アイシテマスよ

そして

貴方を食べる前に一言

俺は呟いた

赤葦

頂きます

何でだろう

その時の俺は

とても嬉しいはずなのに

貴方を食べられる喜びでいっぱいで

幸せなはずなのに

心の奥が酷く傷んだ

木葉

赤葦

赤葦

どうしました?木葉さん

木葉さんが深刻そうな顔で俺の名を呼んだ

木葉

あのさ

木葉

木兎の事何だけど

赤葦

ああ。あの事ですか

木葉

あんま深く考えんなよ

木葉

木兎もその方が喜ぶしな

赤葦

そうですね

悲しい

とても悲しい

木葉

赤葦

赤葦

はい?

木葉

お前

木葉

なんで笑ってんの

今の俺の顔はきっと

とても微笑んでる顔であろう

なんで分かるかって?

それは

木葉さんの瞳に映る俺が

こっちを見て

嘲笑っているから

赤葦

とっても悲しいです

赤葦

木葉さん

赤葦

笑ってなんかいませんよ

赤葦

ではまた

後で会いましょう

俺が最後に笑ったその日

とても最高の1日だった

でも明日はもっと

幸せな日になるだろう

赤葦

2人で幸せになりましょう

赤葦

ね?

赤葦

甘い甘い

赤葦

木兎さん

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