タクヤ
(ゾッとする。)
タクヤ
(嫌だ。逃げたい。)
タクヤ
(寝てるフリは上手く出来たけど、今すぐにでも逃げて助けを求めたい。)
タクヤ
(夜中、逃げ出そう。きっと誰かに声をかければ大丈夫だ。)
午前1時半
タクヤ
(よし、この時間なら寝ているだろう。)
キィ………
タクヤ
っ…。
タクヤ
(音を出さないように…。)
ユキ
何をしているの?
タクヤ
!?
ユキ
?
タクヤ
え、あぁ、ト、トイレだよ…。
タクヤ
急に声をかけるなよ、夜中なんだから。
ユキ
ごめんごめん。
トイレ
タクヤ
(多分ユキは俺を見張っていたんだ。逃げ出そうとしないように。)
タクヤ
(冷蔵庫の紙、落としてたのか…。)
タクヤ
(そろそろ出ないと怪しくなるな。出て今日は寝てしまおう。)
翌日
ユキ
おはようタクヤ
タクヤ
おはよう
タクヤ
今日も仕事?
ユキ
いいえ、今日はお休みをとったの。
タクヤ
へぇ、どうして?
ユキ
昨日のお昼、何を食べたの?
タクヤ
え?
ユキ
昨日のお昼!何を食べたの!
タクヤ
れ、冷蔵庫に作り置きしてくれてたおかずを食べたよ。
ユキ
じゃあ、見たのね?
タクヤ
え…?
ユキ
見!た!の!ね!
タクヤ
な、に、も、見てな、いよ?
ユキ
…つき。
ユキ
嘘つき。
ユキ
嘘つき!
ユキ
これはタクヤじゃないわ!
ユキ
早くタクヤから出て行ってよ!悪魔め!
タクヤ
落ち着いてよ!ユキ!
ユキ
出ていけ!出ていけ!!
ユキ
どうして邪魔ばっかりするの!
ユキ
2人の!楽園!!幸せ!!!
タクヤ
落ち着いて!ユキ!俺は何も見ていないんだ!だから大丈夫だってば!
ユキ
本当に?
ユキ
嘘じゃない?
タクヤ
あぁ、嘘じゃ無いよユキ。
ユキ
ずっと、ずぅっと。
ユキ
一緒に居てくれるのね?
タクヤ
え?
ユキ
そうでしょ?
ユキ
だってタクヤには悪魔が取り憑いてないんでしょ?
ユキ
じゃあ一緒に居てくれるよね?
タクヤ
いや、それは。
ユキ
1人にしないでよぉ。
ユキ
嫌だよぉ。
ユキ
うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
タクヤ
な、泣くなよ。大丈夫、一緒に居よう。
ユキ
そうよね、そう言ってくれると思った。
ユキ
だって私のタクヤだもん。
ユキ
そう決まったらいつ結婚する?
ユキ
子供はどのくらい欲しい?私頑張るわよー、タクヤも頑張って欲しいけど。
ユキ
ここじゃ狭いわよね…新居を探しましょう?バイトも増やさなきゃ…。
タクヤ
ちょ、ちょっと待とう?
タクヤ
もう少しゆっくりでいいんじゃないかなぁ。
ユキ
そう?
タクヤ
そ、そうだよ。
ユキ
ふぅーん。
ユキ
そっか、一生一緒にいてくれるもんね。遅くてもいいのね。
タクヤ
(?目が霞む…。意識が遠のいて行く…。)
ユキ
なんにも見てないわけないじゃない。
ユキ
「貴方」もここで終わりね。
ユキ
私はこれだけタクヤを愛しているのに。タクヤはいつになったら応えてくれるの?
タクヤ
(お茶に何が入ってたんだ…。)
ユキ
睡眠薬を少し多めに入れたの。
ユキ
死にはしない程度にね。
ユキ
また貴方はお休みよ。
ユキ
おやすみなさい。タクヤ。
ユキ
今度は失敗しないんだから。
タクヤ
(また、繰り返すのか…?これを…?じゃあ今は何回目…?)






