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私には好きな人がいる

ひなこ

え〜っと…

ひなこ

好きですっと

ひなこ

いや、ありきたりすぎかぁ…

彼もきっと私のことが好き… だと思う

だから、 他の人に取られる前に ラブレターを書いて渡して 告白するつもり

ひなこ

うーん…

ひなこ

なんて書いたらいいんだろ…

チラリと時計を見ると もうすでに1時間経っている

ひなこ

うわっ嘘、もう1時間!?

ひなこ

まだ一文字も書けてないのに…っ

いい言葉がなかなか思い浮かばず 頭を抱える

ひなこ

これじゃ絶対書き終わらない…っ

ひなこ

兄妹が帰ってきちゃう…

ひなこ

そうだ!

ひなこ

思いついたことをとりあえず
紙に書いていこう!!

ひなこ

それの良いところだけ
抜き出せばいい!

ひなこ

(すごく短絡的だけど、そうじゃなきゃ一生書き終わらないだろうし…)

ひなこ

んー…じゃあ最初は出会いとかかな?

初めて会ったのは、そう… 君がバイトしていたカフェだったよね

あの時君がレジを担当していたのは きっとただの偶然だったんだろうね

でも私はすぐに気付いたよ

私にお釣りを渡す時 他の誰にも見せたことないぐらいの

キラキラの笑顔で

君は感情がすぐ表情に出ちゃうから

きっとこれは運命だったんだろうね

私もすぐ君に惹かれたんだもの

それからは毎日君がいるカフェに 通ったなぁ…

そうしたら君は 「今日もまた来てくれたんですね」 って喜んでくれたから

君のその笑顔を見て私も 幸せな気持ちになったよ

君が私と同じ学校だって知ったときは 飛び跳ねて喜んだの

だって君のクラスまで行けば カフェだけじゃなく いつでも会いに行けるじゃない

休み時間に意味もなく 君の教室の前をウロウロしたりも してたんだよ(笑)

君も私の事ばかり見るから 他の人達にもどんな関係なのか すぐバレちゃったよね

だから色々な人が私達の噂ばかり 話していたのよ

女子1

ねぇアレ見てよw

女子2

何アレちょーブスじゃんw

女子1

なんか毎日毎日このクラスに通ってるらしいよw

女子2

何それーwマジキモっw

女子達の声につられて 教室の扉を見ると、 女の子が1人君に熱視線を向けてたの

あぁ、可哀想に 彼は私以外に興味があるはず無いのに

生徒A

ねぇ知ってる?

生徒B

またか…

生徒B

今度はなんの噂?

生徒A

あぁ、今日は噂じゃないのよ

生徒B

君が噂とか都市伝説とか以外で
話かけてくるなんて
こんな珍しい事もあるんだね

生徒A

私をなんだと思ってるのよ…

生徒A

最近のニュースなんだけど

生徒A

ここら辺でストーカーが出てるらしいのよ

生徒B

ストーカー?

生徒A

うん。だから帰り道は気をつけた方がいいって言いたかったの

生徒B

僕よりも女の子の君の方が気をつけた方がいいんじゃない?

生徒A

あははっ。何言ってるの?
ストーカーが必ず男の人だなんて
限らないじゃない

ひなこ

あとは…何を書けばいいんだろ…

ブーーブーー

突然スマホの画面が光り ロック画面に通知が入る

ひなこ

うわぁっ

ひなこ

ニュースか…びっくりした…

ひなこ

ストーカー?
てか私の住んでるとこ近いじゃん…

ひなこ

怖いな…

ひなこ

そんなことより内容考えなくちゃ

君の部活の大会も見に行ったの

君は本当にサッカーが上手なのね!

サッカーそんなに好きじゃないのに すっかり夢中になっちゃった

でも、 他の女子がキャーキャー言ってるのは 嫉妬しちゃうなぁ…

君があまりにもかっこいいから 仕方ないんだろうけど

女子1

カッコいい…!

女子2

イケメンで運動もできて優しいとか神かよ…

女子1

ん…?何アレ…

女子2

どれ?

女子1

あっ!あの女!いっつも教室の前にいるやつだよ!

女子2

うっわ本当だ

女子2

こんなとこまで来るんだ

女子1

マジでキモい…

女子2

てか本当に同じ学年?

女子1

デカすぎじゃない?

女子1

体格がエグい
絶対腕力とか強いでしょ

女子1

怖いね…

女子2

それな…

女子1

あっ!またシュート決めたよ!

女子2

えっ!マジ!?

女子2

すっご!!

うるさいなぁ… 彼のサッカーの試合に 集中できないじゃない…

ひなこ

意外といっぱいかけた…!!

ひなこ

私ってば天才…?

ふと時計を見ると そろそろ兄弟たちが 帰ってくる時間帯だった

ひなこ

そろそろかぁ…

ひなこ

なんだか…緊張するなぁ…

ガチャリ

玄関のドアが開く音がして ペタペタと子供特有の 可愛らしい足音が聞こえてくる

妹さん

おにいちゃーん

妹さん

いるーー?

がちゃっ…とドアを開け 勢いよく少女が入ってくる

妹さん

おにーちゃん!

妹さん

あ…え…?

妹さん

おばさんだれ…?

ひなこ

はじめまして!

ひなこ

私、あなたのお兄さんと付き合ってる
ひなこと言います!!

妹さん

おにいちゃんのかのじょ…?

ひなこ

そうだよ!

妹さん

うそだ

妹さん

だっておにいちゃん

妹さん

かのじょいないって

ひなこ

あぁ…あなたのお兄ちゃんは
すっごく照れ屋さんだからだよ

妹さん

うそ

妹さん

じゃあなんで
おばさんはここにいるの?

ひなこ

ひなこ

あなたには関係ないんじゃない?

彼の妹さんは ランドセルの防犯ブザーを手に取った

その行動に私は…

思わぬ邪魔が入ったけど

ラブレターを書き終えたよ

私すぐカッとなって 暴力をふるっちゃうから

気を付けなくちゃ

こんなんじゃ君にも嫌われちゃう

あぁそうだ

あなたの家族に報告する準備 私はしてるの

あなたの家族はすごく 優しそうだったから

きっと

押入れの妹さんのことも 話せば分かってくれるよね

このラブレターを読み終わったら

後ろを見てみて!

うふふ… 君はどんな顔してくれるのかなぁ

あなたのことが大好きな

あなたの愛しい ひなこより

生徒B

ストーカーにあってた人
死んじゃったんだ…

生徒A

そうねぇ…

生徒B

…で?

生徒A

で?

生徒B

何か噂があるんでしょ?

生徒A

ないわよそんなの

生徒B

えぇっ

生徒B

絶対あると思ってたのに…

生徒A

まぁ…あるとしたら
女は怖いってことなのかもね…

生徒B

噂あると思ってたのに…

生徒A

でも…ストーカーは
もしかしたら…

生徒A

自分がストーカーだって
気付いていなかったのかも
しれないわね…

生徒B

そんなことって
あるのかな…?

生徒A

まぁ…私の考えだから…
気にしなくていいわ
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コメント

2

ユーザー

悪役が…主人公ですね…

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