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ごめんね…

第3話 - 第3話

212

2025年08月21日

#ナイトアウル

#ハンドレッドノート

#死ネタ注意

りんりん

皇千ト

はぁ…覚悟はしてたけど…辛いな

物怪瑠衣

おーい仁！お茶買って来たぞー

司波仁

あぁ、

物怪瑠衣

ん？あれってナイトアウルの…

司波仁

珍しく1人でボーっとしているのが気になってな

物怪瑠衣

…なんかアイツ泣いてね？

皇千ト

………(ポタッ、ポタッ)

司波仁

……瑠衣、悪いが先に事務所に戻ってくれないか…デリケートな内容かも知れない

物怪瑠衣

…分かった

司波仁

……おい

皇千ト

！！！？

司波仁

すまない…ほら、消毒するから隣座っていいか？

皇千ト

…(頷く)

司波仁

(瑠衣が咄嗟にくれた消毒用アルコール役に立ったな)

皇千ト

…ｸﾞｽｯ

司波仁

……無理には聞かないが、星喰兄弟無しに出かける事から推察して何か都合が悪い事か

皇千ト

…誰にも…言わないでください……右手くんと左手くんには絶対に、言わないでください

司波仁

(震え、発汗…相当の心理的ストレスが働いている)

司波仁

約束する

皇千ト

…先月くらいから頭が痛くなって段々酷くなっていったから今日病院行ってきました…

司波仁

お前の異能は脳に大きな負担が掛かるものだったな

皇千ト

はい…このまま異能を使い続ければ僕はあと3年で…命を落としてしまう

司波仁

………短いな

皇千ト

…そうなんです。お医者さんには異能は今まで通り使うと豪語して来ました…もちろん僕は長く生きられないとは思っていましたし、覚悟はしていたんですけど…

司波仁

辛い事に変わりはないから帰る前に切り替えていたのかここで

皇千ト

…はい

司波仁

…すまないが俺は気の利いた言葉が得意ではないし、慰めてやる方法も分からん少し待っていろ直ぐ戻る

皇千ト

…？

数分後

司波仁

記録者の2人にバレたくないんだろだったら、水分補給と市販のだが鎮痛剤…あの兄弟の為に嘘を吐くのならお前が健康である事を装う事だ

皇千ト

…ありがとうございます、司波仁さん

司波仁

……せいぜい後悔のない様にするんだな、お前がどんな選択をしようが名探偵は皇、お前自身だあの兄弟だって理解はしてくれる筈だ

皇千ト

…

司波仁

自慢の記録者…いや皇にとっての友達なんだろう

皇千ト

…！！はい

司波仁

…ならそれが答えだ、何かあれば頼れ

皇千ト

はい、ありがとうございました

司波仁

ただいま

枯柳丈道

お、お帰り仁

司波仁

瑠衣は

枯柳丈道

あぁ、それがな落ち込んで今まで散々泣いて暴れて漸く今泣き疲れたのか暴れて疲れたのか分からんが、眠ってくれたよ

司波仁

は？

司波仁

何があった

枯柳丈道

どうも、瑠衣にとって嫌な人物とエンカウントして口論になった際髪型や服…俺達について色々と罵詈雑言を浴びたらしくてな

司波仁

怪我は！

枯柳丈道

大丈夫だ、瑠衣は強いからな喧嘩して勝ったと…だが精神的ショックが大きかった様で泣いているのを私に見られたのが恥ずかしくて見栄を張ったら引っ込み付かなくなった…と

司波仁

…ったく、ガキかアイツは別に涙くらい

枯柳丈道

それは仁もとやかく言えんだろう(笑)

司波仁

うるせぇ

枯柳丈道

そう言えば何処かに寄り道でもしていたのか？

司波仁

……その事で俺1人ではどうしたらいいかわからないからおっさんにも聞いてほしい事がある…今日瑠衣が帰ったら少し外で話したい

枯柳丈道

……分かった、仁お前相当なもの抱えたな？

司波仁

……

枯柳丈道

まぁいい、取り敢えず瑠衣の前でボロ出さない様にな

司波仁

分かってる

枯柳丈道

仁、待たせたな

司波仁

あぁ、俺も今着いたところだ

枯柳丈道

(嘘だな体が冷えているし鼻先も赤い全く…瑠衣と変わらんな見栄っ張りは)

枯柳丈道

そうか、まぁ立ち話もあれだそこなら多少風除け位にはなる行くぞ

司波仁

ん…

枯柳丈道

…さてと、仁のペースでいい話してくれ

司波仁

…ナイトアウルの皇千トの事だ

枯柳丈道

皇千ト…読心の異能持ちか

司波仁

あぁ、

司波仁

あいつ…脳に負担がかかりすぎてて、このまま異能を使い続ければあと…3年程で命を落とすと…記録者の2人には絶対に言わないでくれと泣かれた…

枯柳丈道

何っ…あと…3年…？

司波仁

(おっさんでも動揺するか)

枯柳丈道

………まだ若いのに…なんて事だ

司波仁

皇千ト本人が読心を使う事をやめれば勿論生き長らえる事は出来る…

枯柳丈道

けどそれを望んでいないのか…まぁあの兄弟に捨てられるからとか考えているからだとは思うが…

司波仁

恐らく皇千トが亡くなったらあの兄弟は後を追い自死を選ぶだろうな

枯柳丈道

後3年…あまりにも短すぎる

司波仁

俺達に出来るのは何も知らない様に振る舞い接する事だけ

枯柳丈道

残酷だが、本人の意思がある以上どうにもならないな…

司波仁

あぁ…恐らく恵美まどかにはバレるのは時間の問題だと思うが…万が一バレた時には口止めするしかない…

枯柳丈道

星喰兄弟に関してはいずれ…その時が来た時聞かれるだろう、どうする

司波仁

…言わない…最期まで俺とおっさんだけの話だ…悪いがバレそうになったら回避するのを手伝って欲しい

枯柳丈道

…分かった、無情だが仕方ない

司波仁

あぁ…皇千トは身寄りが無いと聞いたことがある…ただでさえ辛い中やっと仲良しな友達が出来たと思ったら…あっさりと引き離されてしまうんだな

枯柳丈道

仁…私達に出来るのは残された彼の時間が少しでも穏やかである様に街を守るだけだ

司波仁

分かってる…

枯柳丈道

冷えるし帰ろう、私が送って行く

司波仁

あぁ

ごめんね…

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りんりん

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