先輩ナースから、仕事を頼まれてしまった
しかも、ホンゴウさん宛の。
ホンゴウさんに、腕の怪我を、
見られたらどうしようか
そんなこと、ないとは思うけれど
やっぱり心配だった。
いつの間にか、意識はそっちに向いた
ホンゴウ
とっさに、誰かの声が聞こえた
でも、遅かったのだ。
下にあった段差に気づかず、
転けてしまった。
それだけで、済めばよかったのだが
手に持っていた薬品が
するりと私の手からすり抜けて
パリンっと、音を立てて割れた。
哀歌
哀歌
哀歌
私の失態で、みんなの足を引っ張ってしまった
それが、重力と同じみたく
私の体に、私の心に、
重く、深く、のしかかっていった
また、私は“怒られる”
そう思うと、怖くなって、
手の震えが止まらなくなった
哀歌
謝ることしか出来なくなる
ホンゴウさんの言葉が、何一つ聞こえない
すると、廊下に影が落ちた――
ベックマン
シャンクス
お頭と、ベックさんだった
ホンゴウ
そうやって言われたけれど、
返す余裕もなかった。
シャンクス
ベックマン
ホンゴウさんが、手を出してくれたから
その手を借りて立ち上がった
コメント
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今日も面白かったです!