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押し入れから新生児の遺体が見つかりました

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押し入れから新生児の遺体が見つかりました

1 - 押し入れから新生児の遺体が見つかりました 第1話

♥

401

2022年03月16日

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長田ユキ

ただいまー

長田ユキ

まだ誰も帰ってないか…

長田ユキ

ご飯まで時間あるし

長田ユキ

おやつ食べよ

長田ユキ

…………

長田ユキ

あれ、変な臭いする…

長田ユキ

何か腐ったような…?

長田ユキ

臭いの元は…

長田ユキ

──あ、あたしの部屋!?

長田ユキ

押し入れから臭ってくる…

長田ユキ

猫が入り込んで死んだとか…?

長田ユキ

そんなことありえる!?

長田ユキ

と、とにかく確認しなきゃ…

ユキは意を決して押し入れを開けた。

長田ユキ

うっ…!

長田ユキ

臭いがさらにキツく…

ユキはスマホの明かりで奥を照らした。

長田ユキ

これは…

そこには大きめのビニール袋があった。

中に入っていたのは──

長田ユキ

黒い、人形…?

違う

人形じゃない

長田ユキ

ひっ…!

長田ユキ

きゃあああああああ!

ビニール袋に入っていたのは

腐り始めた新生児の遺体だった。

刑事

本当のことを話してくれないか

刑事

あの赤ん坊は君が生み

刑事

殺したんだろう?

長田ユキ

違います!

刑事

だが君の部屋の押し入れから出てきたんだぞ

刑事

戸締まりは完璧だったみたいだし

刑事

君以外にできた人はいるかな?

長田ユキ

たしかにそうです…

長田ユキ

でも私が犯人なら通報しないでしょ!?

長田ユキ

私だって意味わかんないです!

長田ユキ

とにかく、私は犯人じゃない!

刑事

うーむ…

ガチャ

若い刑事

主任、取り込み中失礼します

刑事

何だ

若い刑事

彼女の両親から証言がありました

若い刑事

玄関のスペアキーが1つなくなっていると

刑事

何だと!?

刑事

つまり何者かが家に侵入した可能性がある、と…

長田ユキ

これでわかったでしょう!?

長田ユキ

私は赤ちゃん生んでないし、隠してない!

長田ユキ

おはよー…

教室に入った瞬間、空気がピンっと張り詰めた。

長田ユキ

(やっぱり噂が広まってる…)

長田ユキ

も、もー!

長田ユキ

変な目で見ないでよ!

長田ユキ

あたしじゃねーし!

長田ユキ

あたしが赤ちゃん生むわけないでしょ!

女子生徒

だ、だよね…

女子生徒

ユキが妊娠なんて、ありえないよね…

長田ユキ

たしかにあたしデブだけど

長田ユキ

妊婦ほどじゃねーよ!

クラスメイトたちはクスクス笑いだした。

長田ユキ

てか、犯人誰だよって感じ

長田ユキ

マジ迷惑だっての!

長田ユキ

人ん家の押し入れに赤ちゃん隠すとかさ

長田ユキ

気持ち悪くてご飯2杯しか食えなかったよ!

男子生徒

いやめっちゃ食ってるやん!

瞬間、クラスメイトたちはどっと笑った。

長田ユキ

(よし、いつもの空気に戻った…)

長田ユキ

(てか、誰があんなことしたんだろ…?)

放課後

ユキは、彼氏の重野マサルと

親友の小木アヤノたちと話し合っていた。

2人とも幼なじみである。

重野マサル

大丈夫だったか?

長田ユキ

うん、なんとか

長田ユキ

自虐ネタで乗り切った

小木アヤノ

つらかったね…

小木アヤノ

何かあったら言ってね

長田ユキ

うん、ありがとう

長田ユキ

てか、2人には事前に伝えてたけど

長田ユキ

すんなり信じてくれるんだね

小木アヤノ

当たり前でしょ!

小木アヤノ

親友なんだし

重野マサル

うんうん

重野マサル

ユキが妊娠するわけない

重野マサル

だって俺たちまだ──

小木アヤノ

そういう生々しい話はしないで!

重野マサル

いや、この場合はゴムゴムしい──

小木アヤノ

やかましい!

長田ユキ

アハハ!

長田ユキ

てかさ、あたしの浮気は疑わないの?

重野マサル

断言する

重野マサル

ユキはそんな子じゃない

長田ユキ

マサル…

小木アヤノ

はいはい、ごちそうさま!

小木アヤノ

でも冗談ぬきで、本当に大丈夫?

長田ユキ

うん、もうヘーキ

小木アヤノ

そっか…

小木アヤノ

てか、犯人誰なんだろうね

長田ユキ

警察の人も調べてるけど

長田ユキ

まだ進展はないみたい

長田ユキ

お父さんもお母さんも身に覚えがないし

長田ユキ

当然、私もわかんない

長田ユキ

解決はまだ先になりそう…

重野マサル

それなら俺たちで調査しないか?

小木アヤノ

でた、探偵オタク…

重野マサル

彼氏として放っておけないからな

小木アヤノ

まぁ、ユキの気持ち次第だね

小木アヤノ

ユキはどうしたい?

長田ユキ

あたしは…

長田ユキ

犯人、特定したい

長田ユキ

犯人は多分、うちのカギを盗んで侵入し

長田ユキ

押し入れに赤ちゃんを隠した

長田ユキ

無関係の人がこんなことするとは思えないから

長田ユキ

多分、犯人は身近な人

長田ユキ

誰が、どうして、こんなことしたのか

長田ユキ

しっかり確かめたい

小木アヤノ

そっか…

重野マサル

よし、決まったな

重野マサル

俺たち探偵団で真実を見つけよう

小木アヤノ

探偵団って…

小木アヤノ

私たちもう高校生だよ…

こうして、ユキたちは事件の調査を開始した。

しかしこのときはまだ、誰も想像していなかった。

まもなくユキたちは、最悪な結末を迎えることを……。

押し入れから新生児の遺体が見つかりました

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コメント

3

ユーザー

これはまた怖くなる予感。続きを楽しみにしています。

ユーザー
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