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七夕未満な恋物語

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七夕未満な恋物語

2 - 第2話 この物語は夏の大三角形

♥

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2024年11月19日

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次の日の午後1時

予定通りの時間に 私とお母さんは元我が家に着いた

お母さん

さあ、琴!着いたよ

織姫 琴

前とあんまり変わってないね

お母さん

そうね
あの人と星(せい)が意外と綺麗に使ってたんだろうね

織姫 琴

意外とって…も〜

お母さん

だって、昔っからあの人ったらもー

お母さん

片付けないわ

お母さん

靴下脱ぎっぱなしだわ

お母さん

足は臭いわ

織姫 琴

お母さん!
緊張するのはわかるけど、落ち着いて

織姫 琴

あ、ほら、迎えに出てきてくれたよ

お父さん

琴〜!母さん!会いたかった!

織姫 琴

お父さん!

私は駆け寄り お父さんに抱きついた

お父さん

やっと、帰ってきてくれたんだね。
また一緒に住めるなんて…

お母さん

あら、私はまだ再婚するって言ってないわよ

織姫 琴

お母さん!

お父さん

いいんだ、琴。

お父さん

母さん。いや、みゆきさん。

お父さん

改めて、僕とよろしくお願いします。

お母さん

優斗さん…

松彦 星

父さん、早速母さん口説いてんの?

そういいながら、玄関から出てきたのは星(せい)だった。

松彦 星

せめて家ん中にしてくれよ

お父さん

どうしてだ

松彦 星

俺と琴が恥ずかしいだろ!!

お母さん

そ、そうねごめんね、星

松彦 星

全く。なあ、こ…

星がいい切る前に、 私は星に抱きついていた

織姫 琴

う…っ、せ…い…星…
会いたかった…

織姫 琴

ほんとは、ずっと…会いたかった…!!

松彦 星

……

松彦 星

そうかよ

織姫 琴

うん…

松彦 星

久しぶりだな

松彦 星

元気そうで、何より

織姫 琴

あれ?星、髪染めたの?

松彦 星

ああ、染めた

織姫 琴

あ、そうなんだ…

織姫 琴

どうしたの?

松彦 星

え?
あ…あー…あれだ

松彦 星

高校デビューってやつだ!かっこいいだろ

お父さん

ん?何言ってるんだ

お父さん

染めてきたの一昨日じゃないか

お父さん

そしてお前はもう高校2年生。

お父さん

父さんは、てっきり琴と会うから格好つけたのかと思ってたよ

お母さん

あら、可愛いところあるじゃないの〜

松彦 星

………

織姫 琴

………

お父さん

………

お母さん

………

松彦 星

いやなんで2人まで黙んだよ

織姫 琴

星のツッコミ待ちじゃない?

お父さん

その通りだ

お母さん

そうそう、もっと照れるかと思ってたわ

松彦 星

(落ち着け俺…怒るな怒るな…)

お母さん

あ!そんなことより荷物運ばなきゃ!

お父さん

わかった、どれを運べば良い?

お母さん

えっとね…

一通りの茶番が終わり、私たちは 引っ越し作業へと取り掛かった

松彦 星

なあ、琴

織姫 琴

なあに?

松彦 星

お前、抱きついたりとか、学校で絶対すんなよ

織姫 琴

わ、わかってるよ!!

松彦 星

ならいいや

織姫 琴

(わかってる…双子だし…)

織姫 琴

(これが、星の気持ちだってことも)

松彦 星

あ、ただ家とかでは全然いいからな

織姫 琴

もー!からかわないで

松彦 星

あと、お前に会わせたいやつがいるんだよ

織姫 琴

え!誰だれ?

松彦 星

秘密

松彦 星

母さん!

お母さん

なーにー?

松彦 星

片付けある程度終わったし、ちょっと琴と外行ってきていい?

お母さん

あー!そうね、全然いいわよ

お母さん

いってらっしゃい

お父さん

夕飯までには戻りなさい

織姫 琴

はーい!

松彦 星

わかってるって

織姫 琴

(あれ…ちょっと待って…)

織姫 琴

(私に会わせたい?)

織姫 琴

(これって…彼女のパターン?)

その可能性に気づいた途端、胸が引き締められる感覚がした。

松彦 星

ほら、行くぞ

織姫 琴

あ……。うん…。

織姫 琴

ここにいるの?

松彦 星

あー、もうそろそろ来るはずなんだけどな

織姫 琴

ねえ、もしかしてだけど

松彦 星

ん?

織姫 琴

これから会うのってその…

松彦 星

お前も昔から知ってるやつだよ

織姫 琴

そ、、そう

私は、星にそれが女の子なのか聞く勇気もなく

ベンチに崩れるように腰かけた

松彦 星

大丈夫か!?お前…

松彦 星

そうか、そうだよな

織姫 琴

え?

松彦 星

いや、やっぱり疲れたんだよなって

織姫 琴

大丈夫だから、気にしないで…

織姫 琴

(優しくされるのが今はすごく辛い)

星の本当の意味で家族になる。 そう決めていたはずなのに、どうしても心が否定してしまう。

織姫 琴

(ほんと、バカみたい)

松彦 星

………

松彦 星

あ、来たみたいだ

私は、ゆっくりと顔をあげた

白鳥 大将(おおしょう)

よー!久しぶりだな琴

白鳥 大将(おおしょう)

って泣いてんのか!?

織姫 琴

??

織姫 琴

あ、えと、えと…

織姫 琴

ごめんなさい…。

白鳥 大将(おおしょう)

あ?

織姫 琴

どなたですか…?

白鳥 大将(おおしょう)

どなた?

松彦 星

…っはははは!!!

松彦 星

お前あんだけ琴琴言ってたから連れてきてやったのにっははは!!

白鳥 大将(おおしょう)

え、は?!

白鳥 大将(おおしょう)

ま、まじかよ

織姫 琴

な、なにか…ヒントをください

松彦 星

そうだなー

松彦 星

俺達と同じ小学校で

松彦 星

こいつとお前は同じクラスになったことがある

織姫 琴

み、見た目とかは…

松彦 星

「体がデカくてスポーツ刈りで年中半袖短パン」って昔琴が言ってたな

織姫 琴

え…とえーと…

織姫 琴

(どうしよう…焦ってあんまり思い出せない!)

織姫 琴

(こんな人いたっけ…?)

白鳥 大将(おおしょう)

雑草あさり

織姫 琴

え!大将(たいしょう)!?

松彦 星

え、こいつの名前「たいしょう」なのか?

白鳥 大将(おおしょう)

本当の読み方は「おおしょう」だけどな

白鳥 大将(おおしょう)

紛らわしいから「たいしょう」って呼ばれてたんだよ

松彦 星

海軍かよ…

織姫 琴

ガキ大将でもあったもんね!

白鳥 大将(おおしょう)

そんなつもりねーよ!
恥ずかしい、やめろ

松彦 星

おい、つか「雑草あさり」ってなんだ?

白鳥 大将(おおしょう)

こいつのあだ名

松彦 星

てめぇ耳引き千切るぞ

織姫 琴

いいのいいの

織姫 琴

私は気にしてないから

織姫 琴

むしろ懐かしくて嬉しい!

白鳥 大将(おおしょう)

琴はあんまり変わってないな

松彦 星

(こいつ琴呼びかよ)

織姫 琴

(この人琴呼びか…)

織姫 琴

(ならいいか)

織姫 琴

大将(たいしょう)は変わったね

白鳥 大将(おおしょう)

そうか?

織姫 琴

オラオラ感が抜けて、話しやすくなった

白鳥 大将(おおしょう)

当たり前だ

白鳥 大将(おおしょう)

いつまでもジャイアンでいたら
みんなドン引きだろ

松彦 星

あれ、お前琴になんか用があんじゃなかったっけ?

織姫 琴

そうなの?

白鳥 大将(おおしょう)

い、いや別に用ってか…

白鳥 大将(おおしょう)

俺、お前にずっと謝りたくてな

織姫 琴

え?

白鳥 大将(おおしょう)

ほら、お前が引っ越す前の最後の日だよ

松彦 星

お前のせいで俺も琴も散々だったやつな

織姫 琴

あ、もしかして―――……

織姫 琴

あのこと?

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