その日は、少し違う気がした パイモンの飛ぶ高さ 風域の風の強さ アビスの魔法の飛距離(なんだか短かった) ヒルチャールの盾持ちの盾の強さ 切り裂いた後に埋めたような違和感のする岩 気をかけなければ気が付かないような、小さな、小さな変化。 気づかなければただいつものモンドでの日常だったはずなのに気づいてしまえばなんだかきもちわるくてたまらない。 そして、思考の片隅を占領するはやく出会わなくてはならないという義務感のような感情。 モンド城についたときにはあたりが薄暗くなりはじめていた。 はやく、速くと本能のようなものに突き動かされながらエンジェルズシェアに歩いていく
パイモン
空
パイモン
空
どうやら、パイモンは俺に違和感を抱いていたみたいだ。 話しているうちにエンジェルズシェアについていたらしい なんだか、いつも来ているときより静かな人ひとり分騒がしい気がする
パイモン
とにかく、着いたらーーー
空
パイモン
空
どうやら、不安はなくなったらしい。 俺はエンジェルズシェアのドアを開けたーー
エンジェルズシェアの中はいつも通りの騒がしさだ。
でも、ふとカウンターを見るといつもは居ない、知らない人がいる
鈴風
ディルック
ガイア
鈴風
ディルック
ガイア
鈴風
ディルック
ガイア
ディルック
空
ディルック
空
とりあえずガイア達の近くのカウンター席に座った
ガイア
パイモン
空
パイモン
ガイア
鈴風
フレンドリーに話しかけてきた彼の姿は艷やかな黒い髪に落ち着いた暗い赤の外套、蒼白の仮面には宝石のように輝く青色が双眸として嵌まっている。 普通なら怪しさしか感じない風貌だが、彼自身の柔らかい雰囲気が怪しさを感じさせない。
空
パイモン
鈴風
ガイア
ディルック
パイモン
鈴風
ガイア
アップルサイダーの泡がしゅわしゅわと下から上へ浮き上がっていく。
鈴風
ディルック
鈴風
ディルック
ガイア
空
パイモン
鈴風
ちなみに今回機嫌がいいと思ったのは
朝見かけた時少し足音が軽やかで口角がほんの少し上に上がっていたからだな。
あと知人が彼を見かけたときすごく嬉しそうだったと言っていたからだな。
空
パイモン
というかその知人はなんなんだよ…
ディルック
ガイア
鈴風
なくしたと思っていた大切なものを見つけた。とかな
パイモン
ガイア
ディルック
パイモン
二人は黙ったまま顔をそらしている 照れているのだろうか。ディルックの頬が赤い。 ふとガイアを見ると顔は見えないがわかりづらい褐色でもわかってしまうほど耳が赤くなっている
空
鈴風
今日は本来の俺のペースに寄っていたからそれにつられて飲んでしまったんだろう。
空
鈴風
ディルック
ガイア
パイモン
空
ディルック
ガイア
鈴風
あっけらかんとした様子で話す鈴風さんはなんとも思ってないようだ
ガイア
ディルック
鈴風
ぽんぽんと言葉が行き交い微笑みが交差する。
パイモン
ガイア
ディルック
鈴風
二人が気づいたように声を上げ、鈴風さんはよくわかってないような雰囲気で首をかしげた。
鈴風
パイモン
ガイア
ディルック
空
鈴風
パイモン
ガイア
鈴風
鈴風さんは無言でそっと顔を逸らしながら気まずそうに小さな声でつぶやく。
鈴風
ガイア
鈴風
「「「「……」」」」
な、何も言えない…
パイモン
鈴風
空
鈴風
パイモン
パイモン、ナイス!一番気になるところを言ってくれてありがとう!
鈴風
さすがに、死んだと思っていた家族が目の前にいたら幻覚だったとしても一度は追い回すだろうね……
パイモン
空
鈴風
空
鈴風
まだまだ、家族がいることを明かさないほうがよかったんだよ。
そう話す鈴風さんは青色をゆるりと細めて微笑んでいる…ように見える
鈴風
これが、鈴風さんに初めて会ったときのお話。