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あ!国木田さんに太宰さん!!

爆発があったと聞いたんですが大丈夫でしたか!?

国木田

なんだ、敦か

国木田

幸い軽い傷ですんだ

それは良かったです!!僕心配だったんですよ!

太宰

おや、仲間思いの後輩がいると心が和むね

あ!太宰さん!太宰さんは怪我大丈夫でしたか?

太宰

……あぁ、大丈夫だよ

…あれ?太宰さん、ループタイどうしたんですか?

太宰

爆発で瓦礫の下に落ちてしまってね

ボロボロに砕け散ったループタイだったものを見せる

わっ!?酷いですね…

太宰

そうだね、お気に入りだったし、それに──…いや、なんでもない

太宰

とにかく残念だよ

国木田

新しいのを買うか?

国木田

探せば見つかると思うが……

太宰

いや、いいよ…これの代わりなんて見つけられない

そうなんですか?

太宰

……実はね、これは私の友人から貰った物なんだよ

それは!…代わりなんてありませんね……

太宰

…………さてと、私はちょっと出けてくるね

国木田

報告書は書いといてやる、

国木田

……外の空気でも吸って落ち着いてこい

(国木田さんが外出を許可するなんて珍しいな……)

太宰

そうだね、ありがとう、それじゃ

バタンッ

太宰

……さてと、これからどうしようか

太宰

(…まずは織田作に謝りに行くか……)

太宰

ヤァ、織田作

…………

太宰

今日はいい天気だね

…………

太宰

今日はね、君に謝らなきゃ行けないことがあるんだ

…………

太宰

……君がくれたループタイ、壊れてしまったんだ

…………

太宰

いや、あれは私の不注意だから、壊してしまったの方が正しいかな…

…………

太宰

君にとっては、些細な贈り物だったのかもしれないけど…

風がなびいて葉っぱが音を立てる

太宰

……私にとっては…ほんとに…

太宰

ほんとに…っ

…………

太宰

……とにかく、すまなかったね…

…………

太宰

私は今から死のうと思う

風が潮の匂いを送ってくる

太宰

……私は善い人になれてただろうか…

…………

太宰

…織田作、もしこの話を聞いていたのならば三途の川で待っていてくれよ

海の波が高く上がる

太宰

……私は今から、この海で死のう

太宰さん大丈夫ですかね……

谷崎

話には聞いてたけど…やっぱ傷心中でした?

うん…なんだかいつもと違う雰囲気でした…

国木田

あいつがふざけないで俺の言うことを聞くこと自体がおかしい

谷崎

それもそうですね……

鏡花

あの人は自由人で人の言うことはあまり聞かない

ちょっと失礼だけど…そうだよね

与謝野

国木田、太宰がループタイを見つけたとき、どんな反応をしてたんだい?

与謝野

場合によっちゃあ、かなり危険な精神状態だよ

国木田

そうですね…

国木田

ループタイが壊れたことに気づいた時の目は…

国木田

まるで──────

太宰

あぁ、織田作…

沈んで

太宰

もうすぐ君の所へ行ける……

沈んで

太宰

…願わくば、君と同じ場所に行きたい……

沈んで

太宰

……私はきっと地獄行きだ…何十、何百と殺してきたんだから

沈んで

太宰

閻魔様にでもあったら今まで死なせてくれなかったことへの文句でも言おう…

沈んで

太宰

考えられなくなる…

沈んだ

太宰

水の底の闇が、実に心地よかった──────。

…─ぃ 、んっ

なんだ

だ───ぃ、さ っ!!

死ねたのか?

だ…─いさんッ!

閻魔様の声かな…随分と少年的な声だ……

だざいさんっ!!!

………………っ!

太宰さんっ!!!!

太宰

…なんだい、また死ねなかったのかい…?

国木田

「また死ねなかったのかい」じゃないわ!!阿呆!!

国木田

おまえ!!さっきまで意識がなかったのだぞ!?

太宰

なんだい、かなりギリギリまで行ってたってことじゃないか

太宰

余計なことをしてくれたね

谷崎

そんなこと言わないでください…!

谷崎

太宰さんにとってあのループタイがどれだけ大切かは僕たちには分かりませんが…

谷崎

っそれでも、だからって死のうとなんて──────

太宰

何も知らないのに自分たちの価値観を語らないでくれるかい

谷崎

っ……

太宰

あのループタイはね、私の友人がくれたものだ

太宰

もうこの世に居ない、世界で二人しかいないうちの一人の友人…

太宰

彼はわたしの全てだ、そして…彼がわたしに残していったループタイは私の心だ

………………

太宰

人は、心が壊れたらどうすればいい…?

太宰

もう…この世に思うことなど、ひとつもない

太宰

……私はいままで苦しい生を先延ばしてまで彼の遺言に従った

太宰さんっ……

太宰

でももうそれも終わりだ

太宰

私が望むのは、結局昔とかわらない…

太宰

……死だけだ

与謝野

黙って聞いてれば……太宰、よく聞きな

与謝野

あんたは今

与謝野

勝手にもう直せないと諦めて

与謝野

勝手に1人で自己完結して

与謝野

勝手に都合も考えないで死のうとしてる馬鹿だよ

太宰

………………

与謝野

…大馬鹿者だ

太宰

それは、…っ……

太宰

……友人も死ぬときは大馬鹿でした

太宰

人が死ぬ時はみんな大馬鹿にでもなるんですかね

与謝野

さあね、それは分からないが…

与謝野

ひとつあたしが、言えることはあんたが死ぬのはまだ先だってことさ

与謝野

死なせない、ぜったいに

太宰

……私をどうやって現世に留めるつもりですか

太宰

わたしの心はもう壊れてっ──────

鏡花

──今、乱歩さんがものを修繕できる異能力者を探してる

太宰

…っ!

鏡花

あなたが海にいることも、きけんな精神状態であることも…

鏡花

全部乱歩さんが教えてくれた…推理してくれた

太宰

…………

鏡花

貴方は…まだ死ぬべき人じゃない

鏡花

きっとまだ、多くの人の命を救うから…

太宰

…そう言って貰えるのは嬉しいね、それだけ善い人になれてたってことだ

太宰

……ところで異能で直したとて、私が触れれば元に戻るんじゃないかい、

与謝野

それは無いね

与謝野

あたしが治療した人間に触っても、治療前の姿にはならなかっただろう?

太宰

…………そう、ですね…

国木田

……太宰、闇を見るな

国木田

光を見ろ、いま…みんながお前のために光ある未来を作っている

国木田

っその未来ができたとき、お前がいなかったらどうするんだっ!!!

太宰

っ…………

国木田

太宰、生きろ

国木田

お前は武装探偵社だ、仲間がいる

国木田

もう、あんな目はしないでくれ……────

国木田

───まるで

国木田

焼け死んだ黒猫を思わせる目だった。

谷崎

太宰さん!

与謝野

太宰

鏡花

太宰さん…

国木田

太宰、

だざいさんっ!!

太宰

みん、な……っ

っ、もう…ッひとりじゃ、ない…っですから……

たよってください……っ

かかえこんで、きえないでっ……!!

太宰

っ、ぁ…

太宰

……………………

太宰

…ゎかった…わかったから、…そんな泣かないでくれ給え……

ほんとですか…っ?

太宰

うん、…ここまでしてもらって死ねないし……それに…

善い人になれ───

太宰

"大切な人"が作る光を、私は無視できなくてね……

谷崎

じゃあ、太宰さん…帰りましょう?

谷崎

乱歩さんのことですからきっと修復の異能力者ももう見つかってますよ!

太宰

ふふ、そうだね

太宰

それじゃあ…帰ろうかな、

風がなびき草花を揺らす

太宰

またね、織田作……三途の川で待たせてごめんね、

太宰

そっちに行くのは、まだ先になりそうだよ。

END

おまけ

乱歩さん

だぁざい!!

乱歩さん

きみは僕に感謝した方がいい!

太宰

そうですね、ありがとうございます

太宰

異能力者を見つけて……私を助けてくれて……

乱歩さん

…焼け死んだ黒猫の目

太宰

その言葉、友にも言われました

太宰

初めて会った時は全身が焼け死んだ黒猫を思わせたって……

太宰

なんで乱歩さんが知ってるんです?

乱歩さん

国木田がループタイが壊れたときのおまえの目を表した時に使った言葉だ

太宰

国木田くんは、…どこか彼に似てる

乱歩さん

太宰、

太宰

なんでしょう?

乱歩さん

もう…昔に、堕ちるなよ

太宰

ふふ、はい…わかっていますよ

太宰

私は今は、仲間がいる…ちゃんと気づけました

乱歩さん

それならいいんだけどね〜!

乱歩さん

じゃあ太宰!君に僕直属から任務を与えよう!

乱歩さん

駄菓子を買ってこい!…あ、今日はポテチ気分じゃないから買ってこないでね〜!

太宰

はい!わかりました

HAPPY END

この作品はいかがでしたか?

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コメント

9

ユーザー

はッはぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!✨✨ 最高です!✨ もう!最高だぁぁぁぁぁ!!✨ 語彙力が粉砕するほどです!✨

ユーザー

焼け死んだ黒猫は文豪ストレイドッグス 小説 太宰を拾った日 sideAを見れば意味がわかります

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