帰り道、俺は一駅歩こう、と志保に言った。
志保がトイレから戻ってきて、店を出て、
五條と別れるまでの記憶があんまり鮮明じゃない。
怒りと、悔しさで、俺の心は震えていた。
仕事上でお世話になっているとしても、性格もいいとは思えないアイツを志保は慕っている。
志保の前で、本性現してないんだな。
に、しても……
俺には負けている部分がたくさんある。
まず、積み重ねた時間。
それは今から長年かけて一緒にいることでしか勝てない。
多田 志保
爽太、ごめんね
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