乗り越えてきたかべ

俺宮川もゆは転校が多い

だからあまり友達も作れないし

好きな人や恋人なんて

もっとつくれるわけない

だけど

今回の学校は長くいれるみたいで

好きな人というのに興味が湧いている

だし

俺は好きな人を作らない

もう一つの理由がある

それは

そう

俺は同性が好きなのだ

それでも作りたい

だって

そう

くそくだらないけど

ﾄﾞﾝ!

ｶﾞﾗﾗﾗﾗ

それからもかいとは

優しく学校のことを教えてくれた

初めて恋人が出来ました！

それから

海に行ったり

お化け屋敷に行ったり

沢山遊びに行った

そして

卒業式の後2人だけで撮った写真

その後にすぐ

嫌な予感がした

これは当たるのかな

当たって欲しくない

ｷｷｰ!

ﾄﾞﾝ!

そこから記憶は無い

気がつくと病院にいた

ｶﾞﾗﾗﾗﾗ

またそこで意識がきれた

かいくんの帰りが遅くて

心配で胸が変に騒いでいた

その時

ﾌﾟﾙﾙﾙ

出てみると

かいくんが交通事故にあった

そして今

緊急搬送されたと

理解ができなかった

あの時俺が休ませておけばと

頭の整理をつけようと外を出た

そして

かいくんがいる病院に駆けた

病院に着くと

寝ているかいくんがいた

そして

ｶﾞﾗﾗﾗﾗﾊﾟﾀﾝ

ｶﾞﾗﾗﾗﾗ

無我夢中で走った

かいくんのあの顔は本物だと

本気で俺のことを忘れているのだと

頭によぎる

笑顔で俺の事を呼んでくれる

君の笑顔を…

その時ふと目に入った

バレーをしていた

懐かしい

俺達も会ったばっかの頃は

よくバレーをしていた

蘇るあの時の記憶

感情

今では頬を通る雫になった

俺のことを思い出すのか分からない

それも怖くて

でも

それよりも

このまま終わらせれば良いと思う

子供の顔を見れるのはやっぱり

嬉しいだろうし

感動するだろう

でも

俺達にはできない

男同士だ

当たり前

それでも一緒にいたい

だがいまはどうだ

俺のことを忘れた今

このままみんなが通る道へ

行った方がかいとにとって

いいんじゃないか

でも

でもと

心がぐちゃぐちゃになる

何も食べる気にならず

1週間がたち

2週間、3週間とたった

食べたとしても一口だけとか

そして

俺はご飯を少しだけだべれた

ｶﾞﾗﾗﾗﾗ

それは卒業式の後にとった写真だった

やっぱり思い出してない

それでも1歩進めた気がした

それから俺は

新しい設定で

かいとと仲良くなった

でも

付き合っていた頃の記憶はまだない

これで良かったのか

そんなことが頭によぎる

でも話せるならいいやって

もうほぼ諦めてた

話し始めてから半年だった日

扉に手をかけた瞬間

泣きそうになって走ろうとした瞬間

大きな壁はあったけど

2人なら乗り越えれそうです！