どこぞのモブA
いッ!?ちょ、折れる!折れるから!!
掴んでいた男子の手をガシッと掴み返し、ありえない方向に曲げようとする🌸
突然の事と激痛によりみっともなく叫んでしまい、パッと🌸から手を離す。
角名
え、何あれヤバ
🌸
侑、今すぐその手離しぃ
🌸
離さんのやったら、次はあんたの腕やで
侑
はいっ!!
普段と少し雰囲気の違う🌸に脅され、言われた通り手を離す有
銀島
🌸!大丈夫やったか…?
治
怪我、しとらんか?
🌸
おん、お陰様で助かったわ
角名
さっきのアレ何?超面白いんですけど笑
🌸
面白がるもんちゃうやろ…
侑
🌸〜怒らんといてくれぇ
🌸
怒ってへんよ、相手さんに怪我させたらアカンと思っただけや
治
そんなん気にせんでええやろ、向こうから来たんやし
銀島
そんな事言うて、怪我させたらどないすんねん...
角名
北さんに怒られるのだけは、ごめんだよ俺
侑
そんなん俺かて嫌やわ
🌸
アンタらも一応選手やねんから、もっと考えんと。
🌸
特に双子!!
治
俺はなんもしてへん。
🌸
ホンマになんもせんかった
からやろ…
どこぞのモブA
お、おい!何すんだよ!!
どこぞのモブB
俺らの事無視してんじゃねえよ!!
さっきのでは懲りずにまた🌸に掴みかか
ろうとした男子
角名
嘘でしょ。
銀島
これまた派手にやったなぁ…
侑
ぶっはは!🌸お前ホンマに最っ高やわ!!
治
ええぞもっとやったれ
🌸
誰がやるか。
🌸目掛けて突っ込んだ男子は、いとも簡単に投げ飛ばされてしまった。
どこぞのモブB
痛ってぇ…!
どこぞのモブA
お、おい!もう行くぞ!!
済ました顔で自分よりも圧倒的に大きい男子をすんなりと投げ飛ばす🌸の姿
流石の男子達も怖気付いたのか、逃げ帰ってしまった。
治
ダッサ
侑
これで一件落着やな!
🌸
はぁ…。
北
おい。
角名
(げっまじかよ…)
侑
き、きき北さん!?
治
どど、どないしはったんですか?こんな所で
銀島
(動揺し過ぎやろこの双子...!!)
北
🌸が見当たらんかったんと
北
お前らの帰りが遅いから、様子見に来たんや。
侑
🌸も俺らも!この通りなんで!大丈夫ですよ!!
🌸
(このアホ!隠すん下手か!!)
北
全部見とったで
治
(アカン)
侑
(終わった…。)
🌸
あの、北さん!ちゃうんです...!!
🌸
これは私のせいなんで皆はなんも...
北
安心せぇ、ちゃんと分かっとるよ。
北
けど、なんも考えんと胸倉掴んで
北
挙句、殴り掛かろうとすんのは感心せんな。
侑
ヴッ
侑
す、すんません…
北
🌸も、女の子やねんから無茶したらアカンで。
🌸
はい、すみません…
北
せやけどまぁ、今回はしゃあないし説教はナシや
侑
き、北さん…!!
北
🌸、次また同じ様な事あれば直ぐに助け求めるんやで
🌸
は、はい!
北
俺は先帰る、用済んだらはよ戻って来いや。
全員がはい!と返事をすると、くるりと後ろを向き帰って行く北
角名
良かったね2人とも
侑
ホンマに、怒られんで良かったわ〜
治
最後ちょびっとだけ怒られとったやん
侑
アレは許容範囲や!
銀島
なんやねんそれ笑
🌸
…。
🌸
(皆が助けてくれたし、最悪自分でどうにか出来た問題やったけど。)
🌸
(腕掴まれたんは流石に怖かった...。)
掴まれた腕をグッと握り黙り込む🌸、その姿に違和感を感じる1年ズ
角名
🌸、大丈夫?
銀島
やっぱどっか怪我したん
か?今からでも救護室一緒に行くか!?
🌸
へ?あぁ、いや、大丈夫やで!?
侑
それにしても最後の!
侑
よう男相手に投げ飛ばすなんて出来たなぁ!
角名
アレは流石にびっくりした笑
治
腕ひん曲げたんも、凄かったなぁ
銀島
相手さんも相当びっくりしたやろなぁ…笑
侑
あんなスゴ技どこで覚えたんや?
🌸
あー、昔合気道習っとってん
侑
合気道!?
治
ってなんや?
角名
そっからかよ笑
🌸
相手の攻撃をカウンターで返す、みたいな?
治
なるほどな!
侑
確かにさっきのもカウンターって感じやったもんな!!
銀島
あんなんで通じるもんなんか
角名
バカ2人には丁度いいんじゃない?
🌸
じいちゃん家が道場でな、昔教わっとってん。
侑
へぇ〜凄いなぁ!
治
ほんなら🌸のじいちゃんめちゃくちゃ強いんか?
🌸
どやろな、もう道場畳んでしもたから
角名
てか、じゃあなんで最初から腕振りほどかなかったの
角名
合気道とか出来るなら簡単だったでしょ
🌸
いやだって、もし怪我とかさせたらヤバいやん?
🌸
試合に影響出るかもしれへんし…
銀島
せやかて、🌸になんかあったら元も子もないやろ
治
ホンマ、自分守る為のもんなんやから使わんと
角名
あんなので怪我とかしても自業自得でしょ
侑
せや、こんなとこ来てまでナンパしとる方が悪いねん
🌸
それもそうやな笑
🌸
次からはそーするわ!
銀島
いや、次は助け呼べって北さんにも言われたやん
🌸
あ、そうでした笑
皆と話していくうちに🌸の中にあった恐怖心はいつの間にか消えていた。