「行かないで!」
「待ってよお母さん!」
??「ごめんね…」
私に謝って、あの人は消えていった
リリアス
はっ!
リリアス
なんだか頭が重い…
リリアス
ずいぶん長いこと
眠っていた気がする…
眠っていた気がする…
使用人
お目覚めですか?
リリアス姫。
リリアス姫。
リリアス
姫…?
なんだか記憶が曖昧… 自分の名前は覚えているのに…
使用人
お食事の前に顔を
洗ってきてください。
洗ってきてください。
リリアス
……ええ。
私は洗面所へ向かった。
リリアス
何…これ…。
1話 偽りに染め上げられた私
リリアス
何よこれぇっ!
使用人
どうしましたか?
リリアス姫様。
リリアス姫様。
リリアス
こんなの…前もあったかしら…
使用人
……姫様、驚かないで下さい
リリアス
え?
使用人
姫様はこの王国の王女であります。ですが…色々な理由があり、
姫は人造人間にされてしまったのです…
姫は人造人間にされてしまったのです…
リリアス
そんな……
使用人
おそらく記憶が曖昧でこざいましょう。
リリアス
誰が私をこんな姿に…
使用人
それは私にも分かりません…
頭のに釘のようなものがあり、 耳には金属で出来た ヘッドホンなどがついていた…
リリアス
こんなんじゃ二度と
国民に顔向けできないわ!
国民に顔向けできないわ!
リリアス
家族ですら覚えて居ないのよ……
使用人
ご家族は遠い国へ行かれました…
姫様が眠っている間に…
姫様が眠っている間に…
リリアス
自分の名前、身分などは
覚えているの。
覚えているの。
リリアス
でも家族や!眠っている前の
記憶がほとんどないの!
記憶がほとんどないの!
リリアス
唯一分かるのは、今日見た夢よ…
私は泣き崩れてしまった。
そう。この無意味な姿に
使用人
姫様……
使用人
さあ、気分転換に朝食を。
リリアス
いただきます。
食事も喉を通らなかった。
リリアス
ごちそうさまでした。
それでも私は食べきった。
アンナ
リリアス姫、今日は
お庭で私と遊びましょう。
お庭で私と遊びましょう。
リリアス
ありがとうアンナ。
彼女はアンナ・ルノザート
私のメイドだ。
彼女の家は貧乏で、まだ10歳の時にうちへ来た。
私は彼女の3歳年下で、 年が近いからか、よく遊んだ。
16歳になった私は、 今でもアンナと仲良しだ。
アンナ
それじゃあ、お庭へ行きましょう!
リリアス
…やっぱり今日はやめとくわ。
アンナ
なんでですか?
リリアス
あなたもわかっているでしょう。
リリアス
こんな姿じゃ、誰にも
認めてもらえないわ。
認めてもらえないわ。
アンナ
私は姫が好きですよ。
リリアス
え?
アンナ
私は、たとえ姫が
どんな姿になろうと、
私は姫と友達でいたいです!
どんな姿になろうと、
私は姫と友達でいたいです!
リリアス
アンナ…やっぱりあなたは
最っ高の友達ね!
最っ高の友達ね!
その日の夜
???
リリアス姫様…
???
リリアス姫様…!
リリアス
ん…ここはどこ?
あそこにひとがいる! あの人に聞こう!
リリアス
すみませーん
???
静かに。
???
夢から覚めてしまうわ。
リリアス
あなた…誰?