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万屋物語

11 - 3章、第1話 『相川真冬』

♥

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2023年11月24日

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来客3

来客3……?

第3章 相川真冬

???

…あ、早いんだね

朝、相川真冬が部屋の中で過ごしていると扉の奥からとある青年が顔を出した

真冬

おはよう、そっちも珍しく早起きじゃん

???

珍しいなんて失礼な!いつものことでしょうが…

真冬

さあ、どうだっけ?

???

も〜……

真冬

…もう少しで、体は元に戻ると思うよ

真冬

"あと1人"なんだよ

そう言った真冬は、過去の出来事を思い返していた

今から何十年、否 何百年も前のこと

とある青年と小さな少年は、並んで街を歩いていた

???

真冬、今月何回目?

真冬

え、何がですか?

???

家抜け出して街に来たの、何回目?

真冬

う〜ん…3回目?

???

6回目な

真冬

だって僕まだ12ですもん!僕だって街の子みたいに遊びたいです!

???

毎回お前のために言い訳してる俺の身にもなってほしいくらいなんだけど…

真冬

そう言っていつも僕の味方ですもんね、彼方さん!

彼方

俺も一緒に怒られるのが嫌だからな

真冬

へぇ…?

彼方

ニヤけるな

真冬

……あれ?

真冬は、とある路地裏に視線を移した

そこには亜麻色の髪の少年が、大人から殴られていた

真冬

彼方さん、なんであの人は殴られているんですか?

彼方

え?あぁ…

彼方

多分親がいないと思う、真冬と同じくらいに見えるけど…

真冬

…………

彼方

真冬…?

真冬

……あっ…!

真冬

あの人…このままじゃ死んじゃう!

真冬は彼方の声も無視して、その少年へと走り出した

真冬

待って!

   

あ?何だよお前

真冬

その男の子を離して

真冬

何で殴ったりするんですか?

   

うるせぇ、お前には関係ねえだろ?

真冬

いい大人が、子どもに蹴ったりするなんて

真冬

みっともないですよ

   

っ!このガキ言わせておけば…!!

その男は真冬に掴み掛かったが、真冬は依然として怖がる素振りを見せなかった

真冬

手を離して

   

うるっせえ!お前には…

真冬

『離して』

   

っ!

真冬が一言そう呟くと、その男は真冬を離した

真冬の瞳は、万華鏡のような紋様が 浮き出ていた

   

何だこれ、体が勝手に…

彼方

真冬…!

真冬

彼方さん!

真冬

あの、この子連れて帰ってもいいですか?

彼方

は…?

真冬

僕も一緒に謝るから、お願いです…!

彼方

いや、いいんだけどさ…

彼方

いいの?親に怒られたりとか…

真冬

大丈夫ですよ!天ちゃんと彼方さんたちと一緒に説得します!

彼方

……わかった

真冬

! ありがとうございます

真冬

ほら、一緒においで!

真冬は道に横たわる少年に手を差し伸べた

亜麻色髪の少年は、真冬と同じ赤色の目を輝かせながら、真冬の手をとった

これが、後に万屋となる2人の出会いだった

この作品はいかがでしたか?

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