そらる
まふまふ
そらる
まふまふ
“いつもの”笑顔をしてみせる
まふまふ
そらる
まふまふ
そらる
まふまふ
そらる
まふまふ
そらる
そらる
まふまふ
まふまふ
そらる
まふまふ
そらる
まふまふ
僕と貴方は “わかり”合えない
〜Side White〜
まふまふ
あ、あれ、ここは……?
真っ白で静かな部屋 微かに香る薬品の匂い
まふまふ
僕の左腕には、点滴の針が 刺されている
管の先を見る限り、僕に送られている ものが、血ではないことは分かった
まふまふ
ここに来る前のことが、 いまいち思い出せない
まふまふ
そういえば、今まで寝ていたから なのか、眠気はすっかり消えている
まふまふ
妙にリアルな、さっきの夢
「僕と貴方はわかり合えない」
冷たく言い放つ自分自身の声が、 頭から離れなかった
……ただの夢とは、思えなかった
まふまふ
まふまふ
まふまふ
ガラッ
不意に扉の開く音がして、 その方に目を向ける
そらる
まふまふ
扉の奥にはそらるさんがいて、 僕を見た直後、飛びつくように こちらへ寄って来た
まふまふ
そらる
まふまふ
「どうして病院に?」
そう聞こうとしたところで、 何故かそらるさんに怒鳴られてしまう
まふまふ
どうにも記憶が曖昧で、思い出せない
でも、病院にいるってことは、 倒れてたところを運び込まれたとか、 そんな感じ……なのかな
そらる
まふまふ
そらる
まふまふ
まふまふ
“頑張る”
その言葉を聞いて、記憶が一気に蘇る
そうだ
僕がここに来たのは
僕がここに来た、原因は……
まふまふ
〜2週間前〜
まふまふ
ぶつぶつと呟きながら、 溜まっている作業を片していく
まふまふ
昔からずっと頑張ってきて、 そのおかげで今、好きな音楽で ご飯を食べていけてる
それは本当に嬉しいことで、 今僕は、昔よりも幸せだ
大変なこともあったけど、 リスナーのみんなが応援を続けていて くれたから、乗り越えられた
最近は、こうしてずっと 作業しているけど、好きなことの おかげで忙しいのは、嬉しいこと
まふまふ
ピロリンッ
まふまふ
そらるさんからのLINE通知
メッセージを見ると、 こんな内容だった
そらる
そらる
まふまふ
そらる
まふまふ
昨日は徹夜で作業していたから、 少し時間の感覚が狂っていた
ちょうど今やってるやつも キリがいいし、久しぶりに 外に出る機会が来た
まふまふ
お昼ご飯どころか朝ご飯すら 食べてないし、お腹も空いてる
10分後に近所のファミレスで会う ことになって、外出の準備を始めた
まふまふ
まふまふ
そらる
先にお店に入っていた そらるさんと合流して、 向かいの椅子に座る
まふまふ
そらる
メニューを渡しながらそう促されて、 渋々そちらに目を向ける
それぞれ適当に決めて、 店員さんを呼んで注文を済ませた
そらる
まふまふ
すっぴんとあんまり大差はないと 思うけど、どうしてだろう?
そらる
そう言ったそらるさんの目が、 少し鋭くなったような気がした
まふまふ
作業で寝れない日も多いから、 クマがあるのは分かってたし、それを 隠す為にメイクしたんだけど……
そらる
まふまふ
そらる
まふまふ
少し右に視線を逸らして、そう言う
そらる
しばらく話をしていると、 料理が運ばれてくる
僕はハンバーグで、 そらるさんはパスタ
特に何を話すでもなく、 黙々と食べ始めた
そらる
食べ終えて少しリラックスした ところで、お店を出ることに
まふまふ
そらる
まふまふ
そう言いながら伝票を取って レジに行ってしまったそらるさんに、 慌ててついていく
まふまふ
会計を済ませて先に お店を出たそらるさんに言う
そらる
何だかさっきから、 そらるさんが少し素っ気ない
それに、ずっと背中を向けられたまま
まふまふ
そらる
まふまふ
そらる
こちらを振り返って、そう言われた
そらる
まふまふ
家とは反対方向に歩いて 行ってしまったそらるさん
まふまふ
〜数日前〜
まふまふ
今日で何徹目だろう
最近はさらに忙しくなってしまって、 寝る時間も、ご飯を食べる時間も ほとんどなくなってしまった
まふまふ
安定しない生活のせいか、最近は 小さなミスにもイライラする
プルルル……
まふまふ
不意に鳴った携帯を見ると、 そらるさんからの電話だった
まふまふ
そらる
まふまふ
電話をするこの時間でさえも 惜しくて、そらるさんからの質問に 簡単に答えていく
まふまふ
そらる
まふまふ
僕が頑張る理由……?
まふまふ
まふまふ
そらる
そらる
まふまふ
そらる
まふまふ
まふまふ
そらる
まふまふ
そらる
そらる
まふまふ
思わず、呟いてしまった
そらる
まふまふ
そらる
そらる
まふまふ
しつこく言ってくるそらるさんに、 つい声を荒げてしまう
まふまふ
まふまふ
そらる
そらる
そらる
そらる
まふまふ
そらる
そらる
そらる
そらる
まふまふ
「解散」なんて、 今まで聞いたことなかった言葉
それを、いとも簡単に、 そらるさんが口にした
少し寂しそうな、小さな声で
そらる
まふまふ
プツッ
無機質な音を立てて、通話が切れる
まふまふ
まふまふ
まふまふ
作業をして、数時間が経つ
まふまふ
まだ溜まっているものはあるけど、 今やっているものは一区切りついた
まふまふ
まふまふ
この後することをスマホで 確認しつつ、キッチンに来て、 食べられるものはないかと戸棚を探す
まふまふ
まふまふ
他の棚も、冷蔵庫も開けて探してみる けど、見つけたのは調味料くらい
まふまふ
持ってきていたスマホでLINEを 開いて、ニコとのトーク画面を出す
まふまふ
ニコ
まふまふ
ニコ
リビングに移動しながらやりとりを して、文と共に送られた「了解」の スタンプを見て、画面を閉じる
まふまふ
ドサッと音を立てて、 ソファに倒れ込む
まふまふ
さっきのそらるさんとの会話を 思い出して、後悔する
“僕と貴方はわかり合えない”
イライラしていたとはいえ、 あんなこと言うんじゃなかった
まふまふ
閉じかけた瞼を慌てて開いて、 ソファから起き上がる
ピンポーン……
まふまふ
別に出前を頼んでもよかったなと、 玄関のチャイムを聞いて思い出す
まふまふ
返事をして、ソファから 立ち上がって、歩こうとした
……直後
まふまふ
突然視界が歪んで、 まともに歩けなくなる
そのまま、床に倒れてしまった
まふまふ
呑気に頭で考えながら、 閉じる瞼に抵抗できず、意識を手放す
その直前、こんな音と声が、 聞こえた気がした
ガチャッ
???
???
そらる
まふまふ
そらる
そらる
そらる
倒れる直前に来ていたのは、 ニコじゃなくそらるさんだったらしい
まふまふ
少し俯いて、そう呟く
そらる
そらる
まふまふ
そらる
まふまふ
そらる
まふまふ
そらる
まふまふ
たしかに、その通りだ
まふまふ
そらる
まふまふ
そらる
そらるさんの言う通り、 僕には、ボクを信じてついてきて くれる沢山の人がいる
ゲームや人を通じて、 仲の良い友達も増えた
まふまふ
みんなに喜んで欲しくて頑張る
でも、いつも頑張りすぎて、 結果みんなを悲しませてしまうんだ
まふまふ
そらる
そらる
まふまふ
そらる
そらる
そらる
まふまふ
悲しそうなそらるさんの声が、 胸に突き刺さる
それが、今までボクが受けてきた、 どんな批判や非難より痛かった
まふまふ
まふまふ
まふまふ
そらる
まふまふ
そらる
そらる
まふまふ
もしかして、あの時一緒に お昼ご飯を食べた時も、倒れる前、 電話してきた時も……
まふまふ
忙しくないって咄嗟に嘘ついて、 最低なことまで言っちゃって
なのにそらるさんは、 それでも“僕”を見ていてくれたの?
まふまふ
まふまふ
まふまふ
まふまふ
こんなに見ていてくれたのに、 自分のことで周りが見えてなくて、 何か話すことすらできなくて
まふまふ
そらるさんに合わせる顔がなくて、 下を向いて謝る
そらる
そらる
まふまふ
そらる
まふまふ
そらる
そらる
まふまふ
そらる
そらる
そらる
そらる
そらる
そらる
まふまふ
『ずっとお互いの相方』
そう言ってもらえることが、 どれだけ嬉しいか
まふまふ
そらる
そらる
そらる
そらる
そらる
そらる
僕の目を見て、そう言ってくれた
まふまふ
まふまふ
そう言いながら、 両目から涙が溢れてきた
そんな僕を、そらるさんは 優しく抱きしめてくれる
それにしがみつくように、 離さないように、僕も抱き返した
いつか、わかり合えるように
“分かる”だけじゃない “解る”だけでもない
まふまふ
ちゃんと相手を見る
ちゃんと本音で話す
盲唖にならないように、 もっとお互いを知っていこう
だって、僕らはずっと……
ずっと、お互いの 相方なんだから
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
お互いは違うからわかり合えない でも違うからこそ、もっとお互いを 知っていこうよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
コメント
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書こうと思っていた曲パロなので、尊敬様が書いていて、見ていて面白いし(いい意味で) 勉強にもなります! もう、考察が完璧すぎる✨凄いもう神ですっ!!
めっちゃすごい…上手く言えないけど なんかほんとにすごい…… 曲パロうますぎやしませんか……? 神です…!