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彼氏は公安刑事7話

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彼氏は公安刑事7話

第1話 - 彼氏は公安刑事7話

14

2019年01月22日

#恋愛

#刑事もの

霧夜

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14

霧夜

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加藤兵吾

！？

加藤兵吾

(一族が犯した罪だと？)

榊理央

私の父は、関係のない人々を誤って殺してしまいました

石神一樹

ああ、あの渋谷駅前大量殺人事件か

榊理央

はい

榊理央

父が銃を手に取る前に、すでに10人ほど亡くなっていました

榊理央

その真犯人を捕まえようと、父は銃を握り、犯人に向かって撃ち続けた

榊理央

でもその弾丸は、犯人には当たらなかった

榊理央

何人もの通行人に命中し、亡くなってしまったのです

加藤兵吾

…

加藤兵吾

(そうだったのか)

加藤兵吾

(藤澤)

藤澤透

(はい)

加藤兵吾

(理央が公安刑事になろうと思ったきっかけは何だ)

藤澤透

(…日本に貢献して、自分の父親が犯した罪を償うことです)

藤澤透

(警察は事件が起きてからでないと動けない)

藤澤透

(でも、公安刑事なら、事件が起きる前に防げる)

藤澤透

(彼女はそこに目をつけたのです)

加藤兵吾

(本当か確認するか)

加藤兵吾

(お前も聞け)

藤澤透

(はい)

榊理央

犯人は捕まりましたが、犠牲者もたくさん出ました

榊理央

父は一軒一軒犠牲者の遺族の家に行き、深々と頭を下げ、泣きながら謝りました

榊理央

どうやら遺族のみなさまは許してくださったそうですが、父は今もその傷を負っています

榊理央

当たり前ですけどね

榊理央

だから、父に変わって私はマフィアを辞め、公安刑事になることにしたのです

榊理央

警察は事件が起きてからでないと動けないけれど

榊理央

公安は事件が起きる前に防げる

榊理央

私は日本の国民の皆様が

榊理央

安全に暮らせるように

榊理央

警察ではなく公安刑事になることにしたのです

石神一樹

…

榊理央

言っていただいても構いませんよ

榊理央

私は、いつでも覚悟を決めているので

石神一樹

…

石神一樹

そうか

石神一樹

俺にその過去は背負えないか？

石神一樹

俺はお前と一緒にその過去を背負いたい

石神一樹

俺では無理か？

榊理央

…ごめんなさい

榊理央

石神教官にはできません

榊理央

私は、加藤教官が好きなので

加藤兵吾

！

藤澤透

(ズバッと言いましたね…)

加藤兵吾

(ああ…)

石神一樹

加藤が好きなら、直接言えばいいだろう？

石神一樹

なぜわざわざ補佐官の交代までした？

榊理央

言えるならとっくに言えていましたよ

榊理央

私に、愛される資格なんてないので

加藤兵吾

(愛される資格がねえだと？)

加藤兵吾

(ふざけんな…！)

加藤兵吾

(藤澤)

加藤兵吾

(少し下がってろ)

藤澤透

(はい！)

ガターン！

俺は、石神の教官室のドアを蹴破った。