若草 ミドリ
僕は、ミドリ…。ボクっ娘ってやつ。
あ〜…僕なんでるっくんに恋してんだろ…
幼馴染に恋するとか、本当に漫画みたい…。
若草 ミドリ
相変わらず、格好良い…
七宮 アイ
若草 ミドリ
この子は七宮 アイ。ぶりっ子みたいな名前だけど、いい子だ。
けど、るっくんにアイ、恋してるみたい…あぁ、お似合いだな〜
若草 ミドリ
あ〜……ホント僕正直じゃないな…。良いところなんて、言い出したらキリないほど僕知ってるのに……。
七宮 アイ
赤面して言うアイは、とても可愛らしい。
若草 ミドリ
七宮 アイ
せめて遅れを取らないように、 『幼馴染』という特権を使い、るっくんに話しかける。
若草 ミドリ
町野 瑠玖
何度見ても、るっくんってかっこいー…いや、綺麗って言うかな。
はー、本当に…るっくんの所為で、僕はこんなにも悩んでるのに…本当に屈託ない笑顔浮かべてるよ。
町野 瑠玖
くすくすと笑うるっくん。それさえも可愛い動作…。
七宮 アイ
若草 ミドリ
え、何これ。告白のパターンじゃん?え、アイ…告白?
……そっか。別にいいよ…、僕なんかが釣り合うわけないから。
若草 ミドリ
泣くのを堪えながら、何とか笑みを顔に浮かべて冗談っぽくアイをからかう。
七宮 アイ
何でも知ってるよ。好きなタイプ、好きな食べ物、好きな服のメーカー…何だって、知ってる。
…アイなんかに、盗られても良いのかな…。僕の気持ちなんて分かんない
若草 ミドリ
流石にもう涙を堪えられない。
胸が締め付けられる思いから解放されようと、ダダダと教室から飛び出す。
七宮 アイ
町野 瑠玖
トイレから出て、僕は直ぐに帰路に着いた。
若草 ミドリ
そんな自分を陥れるような想いを呟きながら、走った。
ザァァァァァァ……
若草 ミドリ
僕は独りぼっちの帰り道。
雨に濡れて、顔も体も心も分からない。
今なら思いっきり泣いても大丈夫。
若草 ミドリ
僕は泣きじゃくった。
自分からアクションを起こさなかった、僕が悪い。
若草 ミドリ
涙で濡れた目頭を拭きつつ、よろよろと帰り道を歩く。
若草 ミドリ
涙で視界が悪くて、転んでしまった。
町野 瑠玖
走馬灯のように幼い頃のるっくんが見える。
そうだ、小学二年生の時は、お姫様抱っこみたいにして僕を助けてくれたっけ。
若草 ミドリ
もうあの頃じゃない。
だってるっくんは手が届かない存在になっちゃった
七宮 アイ
町野 瑠玖
七宮 アイ
町野 瑠玖
…きっと、告白成功したんだろうな。
笑うるっくんの顔は、最高の笑顔だ。僕といるより、数倍本音っぽい
もし、あの時僕も告っていたら。
もし、あのるっくんの横にいるのが僕だったら。
あぁ…結局は僕だ。
僕
が
悪
い
若草 ミドリ
若草 ミドリ
若草 ミドリ
コメント
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辛いね… 雨、わたしも嫌いよ 霧なら好き…(キラッw