テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
3,871
6,153
#ご本人様には関係ありません
Kow
2,035
八月も半ばになると、祐希君と会う事がいつの間にか当たり前になっていた とはいえ、会えるのは週に一、ニ回 祐希君は平日は遅くまで仕事で、会えたとしてもコンビニの前で数十分ほど話すくらいだった 休みの日には河原を散歩したり、祐希君の車でちょっと遠くまで出かけたりするのが、週に一回あるかないか
その代わり、会えない日はスマホが近くにあった
石川祐希
藍
石川祐希
石川祐希
藍
石川祐希
藍
藍
石川祐希
藍
石川祐希
あまり意味のないやりとりばかり でも楽しくて、返信を打つのはいつも早くなる
母
ある日の夜、玄関で靴を履いていたら 母が部屋から顔を出した
藍
藍
母
藍
母
母
祐希君は仕事帰りのスーツのまま、コンビニの前に立っていた ネクタイは緩めてあって、袖は肘のあたりまでまくってある 足元には白いレジ袋が置いてあった
祐希
藍
祐希
藍
祐希
藍
祐希君がレジ袋を持ち上げる 口のところから、カラフルな袋が覗いていた
祐希
藍
祐希
藍
藍
祐希
祐希
公園に着くと、水道の近くに青いバケツを置いた ロウソクに火をつけると、炎が風で少し傾く
祐希
藍
祐希
花火の先を炎に近づけると、じゅっと音を立てて、緑色の光が弾けた 祐希君は、しゃがんだまま膝に肘をついてこっちを見ていた
藍
祐希
藍
藍
祐希
藍
祐希
祐希
藍
祐希
祐希
藍
祐希
手元の花火が燃え尽きて、細い煙だけが残った バケツの水に沈めると、じゅ、と短い音がする
藍
祐希
二本目、三本目と、交互に火をつける 暗い公園に、緑や赤や黄色の光が、順番に点いては消えた
祐希
藍
祐希
藍
藍
祐希
藍
祐希
そんなことを話しているうちに、手持ち花火の袋が軽くなった
祐希
祐希君が袋の底から細いこよりの束を出した
藍
祐希
ロウソクの炎は、さっきより少し小さくなっていた 二人でしゃがんで、一本ずつ先を火に近づける 先に火をつけた玉が、ぱちぱちと小さな光を散らし始めた
さっきまでの賑やかさが、嘘みたいに静かになる
祐希
藍
祐希
藍
祐希
祐希君の火の玉がぷくりと膨らんで、細かく弾けている
祐希
火のほうを見たまま、祐希君が言った
藍
藍
祐希
祐希
藍
祐希
少しだけ間があった 線香花火の火の玉が、赤く、小さく揺れている
祐希
藍
祐希
次の瞬間、自分の花火がぽとりと落ちた
藍
祐希
藍
祐希
祐希君の線香花火はまだ赤く、小さく残っていた
藍
祐希
そう言った瞬間、その火も落ちた
藍
藍
祐希
バケツの水に焦げた紙の先を全部沈めると、じゅ、という音がいくつか重なった
祐希
藍
帰り道、街灯の下で祐希君が足を止めた
祐希
藍
祐希
藍
藍
祐希
少し歩くと、見慣れた屋根が見えてきた
祐希
藍
向かいの家の門の前で、祐希君はいつものように軽く手を上げた
コメント
2件
続きが楽しみです!!♡♡