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雨の道で拾った名前

第1話 - 第1音「雨の日のち幽霊」

2025年11月20日

#シクフォニ

#アース組

#すち女体化注意

#ご本人様との関係❌

#パクリ❌

神蔭 (Mikage)

幼い頃から、普通じゃない異形のナニかが見えていた

透千

ﾄｺﾄｺﾄｺﾄｺﾄｺﾄｺ

透千

ﾄｺﾄｺﾄｺﾄｺ(無視)

慣れすぎて無視するまでに至った

これは小学生からで、高校生の今でも変わらないことだ

透千

ﾄｺﾄｺﾄｺﾄｺﾄｺﾄｺ(ガン無視)

透千

(うるさいなぁ)

まぁ、大抵はすぐに消えてくれるからいいんだけどね

透千

ﾄｺﾄｺﾄｺﾄｺﾄｺﾄｺ

透千

(早く行かないと)

透千

…………

透千

(ごめんね)

私は心の中で謝りながら、幽霊を無視して学校に向かった

ガラガラガラｯ

透千

(やっと着いた)

柰都

あ、おはよう透千

透千

おはよう〜暇ちゃん

柰都

いつにもましてお疲れみたいねｸｽｯ

柰都

また幽霊が見えたの？

透千

そう〜(›´ω`‹ )

彼女は暇咲柰都ちゃん

私の霊感体質について話してある唯一の親友だ

柰都

霊感強いってのも大変ね

透千

いい事ばっかりじゃないんだよぉ(›´ω`‹ )

透千

本当に、なんでこんな体質で生まれたのかなぁ

柰都

運命ってやつ？

透千

かもねぇ

柰都

お疲れ様ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

透千

ありがとうぅう ( ߹꒳߹ )

なんて話をしながら準備をしていた、その時

さっきの幽霊がまた来た

窓に張り付いて、ずっとこちらを凝視ていた

柰都

ﾌﾞﾙﾌﾞﾙｯ

柰都

な、なんか、寒くない？ﾌﾞﾙﾌﾞﾙﾌﾞﾙｯ

透千

(あの幽霊ｯ！)

口から吐いた殺気の塊のような風

暇ちゃんの体に直撃していた

透千

(これじゃ凍死する！！)

透千

ﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀｯ

柰都

透千！？

透千

ガラｯ (窓)

透千

っ……！

透千

(暴走しだしたｯ！！)

呪いのような呪膜が貼られている幽霊は先ほどよりも凶暴化した

このままだと、クラス全員が死ぬ

透千

(どうすればいいｯ、なにをすればｯ……)

ドンッ！！！

透千

えっ……

狐冴匁

『死ねクソ幽霊！！！』

透千

(男の子……？)

灰色をベースに、水色や桃色が混じった髪の男の子が幽霊を蹴った

上手くお腹に決め、幽霊は一瞬で消えていった

狐冴匁

『まったく！いつもいつもしつこいんだから！』

透千

あ、あのぉ

狐冴匁

『ん？ああ、今の秘密にしといてねｸｽｯ』

透千

へ？

狐冴匁

『それじゃ！こさめはこれで』

そう言い残して、男の子は飛び去っていった

柰都

ちょっと透千！どうしたのよいきなり……

透千

あ、ごめん。気になることがあったからさ

暇ちゃんには幽霊が見えない

人一倍怖がりだから、殺されそうになったなんて口が裂けても言えない

透千

HR始まるから、席行こっか

柰都

わかった……？

透千

＿(　_´ω`)_ﾌｩ

びっくりしたなぁ

透千

(あの子、人間の気配してなかったな)

透千

(子どもの幽霊はいるけど存在があやふやだったような……)

まぁ、もう逢わないだろうから別に気にすることないか

透千

(寝よーっと)

透千

( -ω- )zZ

柰都

透千〜早く〜

透千

はいはーい

柰都

今日も疲れたあぁぁぁ

透千

ふふ、体育2時間続けてだったもんねす

柰都

マジで最悪！あの体育教師厳しすぎ！！

透千

熱血だよねぇ

柰都

しかも雨降ってくるし…

透千

折りたたみあってよかったよね

柰都

それな〜

お弁当のあと、急な雷雨で校庭が水浸しになった

私と暇ちゃんは折りたたみを持っていたため、速やかに帰れた

柰都

じゃ、私こっちだから

透千

またね〜ﾌﾘﾌﾘ

柰都

また明日ﾌﾘﾌﾘ

柰都

ﾄｺﾄｺﾄｺﾄｺﾄｺﾄｺ…

透千

私も、早く帰ろ

透千

ﾄｺﾄｺﾄｺﾄｺﾄｺﾄｺ

透千

(ん？)

狐冴匁

『あめあめふれふれかあさんが〜』

狐冴匁

『じゃのめでおむかえうれしいな〜』

透千

(な、なんか歌ってる)

透千

(ていうか、あの子って朝の時の……)

見覚えのある顔と髪

特徴的な声をしている可愛らしい男の子が、雨の中、水たまりでひとり遊んでいた

透千

関わんないでおこ…

狐冴匁

『あれ？』

透千

ﾋﾞｸｯ

狐冴匁

『あの時の女の子だ！』

狐冴匁

『偶然だね〜。学校帰り？』

透千

えっとぉ ( ･-･ )

狐冴匁

『あっはははwww』

狐冴匁

『なにその顔www』

透千

(めっちゃ喋る子だなぁ)

狐冴匁

『名前なんて言うの〜？』

狐冴匁

『こさめはねぇ、雨乃狐冴匁っていうの！』

透千

……こさめちゃん？

狐冴匁

『ﾊﾟｧｧｧうん！！』

狐冴匁

『きみは？』

透千

りょ、緑宮透千です

狐冴匁

『じゃあ、すっちーだ』

透千

すっちー？

狐冴匁

『あだ名！中々にいいでしょ〜』

透千

(初めて付けられたあだ名なんだけど)

透千

あの、こさめちゃん

狐冴匁

『ん〜？』

透千

逢ったばかりなんだけどさ、ひとつ聞いていい？

狐冴匁

『いいよぉ！』

透千

じゃあ単刀直入に言うね

透千

朝のアレはなに？どうして幽霊を追い払えたの？

今までの経験上、幽霊は幽霊同士、あまり触れ合うことができない

触れた瞬間、吹き飛ばされるらしい

それは、ちがう種の幽霊が触れ合ったとき顕著に表れる

狐冴匁

『気になる？』

透千

まぁ、ちょっとだけ

狐冴匁

『なら、すっちーの家に行って話そ！』

透千

ええ！？

透千

私の！？

狐冴匁

ここだと怪しまれちゃうじゃん

透千

いや、確かにそうだけど

狐冴匁

ね！だから！行こっ

狐冴匁

ｸﾞｲｸﾞｲ (透千の腕を)

透千

ち、ちょっと……！

透千

(なんで幽霊に触れられるの！？)

狐冴匁

早く早く〜！

父さん、母さん

私は、雨の日に不思議な男の子を拾ってしまいました

透千

私の家そっちじゃない！

狐冴匁

あれ？

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