ヒスイ
ヒスイ
ヒスイ
ライム
キキョウ
キキョウ
キキョウ
キキョウ
ヒスイ
ヒスイ
ヒスイ
ヒスイ
ヒスイ
ヒスイ
ヒスイ
ヒスイ
ナギサ
ナギサ
ナギサ
ナギサ
ナギサ
ナギサ
ナギサ
トア
リク
リク
リク
ライム
ライム
キキョウ
キキョウ
ライム
ライム
ライム
ライム
キキョウ
キキョウ
キキョウ
ライム
ライム
ライム
ライム
ライム
リク
リク
リク
凛久が微笑んで来夢の頭を撫でると、
先程からの難しい話で固まっていた来夢の口角が緩んだ。
リク
リク
土曜日/ 16:30
ヒスイ
ナギサ
ヒスイ
「嵐の前の静けさ」
…とはよく言う。
リク
スマホで撮ってきた時刻表を見て、凛久が呟く。
リク
トア
ライム
リク
ヒスイ
ヒスイ
ヒスイ
ヒスイ
ヒスイ
ヒスイ
ヒスイ
…気づいてはいた。
ここまで、彼女の思惑を暴く推理(ロジック)は積み重ねてきたが、
─彼女を本当の意味で「救う」方法は、未だに思いついていない。
ヒスイ
ヒスイ
ヒスイ
珍しく上手くまとまってくれない思考をどうすることも出来ず、
ヒスイ
ヒスイ
思わず凛久さんの名を呼んだ。
…と、
リク
リク
ヒスイ
リク
リク
リク
ヒスイ
リク
リク
リク
リク
リク
そう言うと、凛久さんは私の頭を撫でた。
ヒスイ
ヒスイ
ヒスイ
ヒスイ
ヒスイ
そこまで考えて、ふとある事に気づいた。
ヒスイ
ヒスイ
ヒスイ
ヒスイ
土曜日/20:30
キキョウ
キキョウ
キキョウ
ヒスイ
ヒスイ
ヒスイ
キキョウ
キキョウ
キキョウ
ヒスイ
ヒスイ
ヒスイ
ヒスイ
ヒスイ
キキョウ
キキョウ
キキョウ
ヒスイ
キキョウ
キキョウ
キキョウ
ヒスイ
ヒスイ
ヒスイ
駅の中の様子をよく見てみる。
…ホームで立っているユキが、隣にいる女子高生の霊に頬を一撫でされた。
…するとその瞬間、
キキョウ
キキョウ
キキョウ
ユキが、操られたように歩き出した。
ヒスイ
キキョウ
キキョウ
キキョウ
キキョウ
ヒスイ
ヒスイ
キキョウ
思いっきり地を蹴り、
翡翠は駅まで走り出した。
ヒスイ
翡翠が駅を目前にした頃には、
既に黄色の線を超えている「ユキ」と、
その近くで、今「復讐」を成し遂げようとしている女子高生の霊が見えた。
─電車が線路を揺らす音が、もう迫ってきている。
ヒスイ
ヒスイ
ヒスイ
…1枚の札を出し、翡翠が息を吸った。
ヒスイ
ヒスイ
全力で走ったまま印を切る。
ヒスイ
ヒスイ
ボワっと青白く燃え上がった札を、勢いをつけて駅まで飛ばす。
閃光のように放たれた青い光が駅まで駆け抜け、
ユキの目の前で弾けた。
ユキ
そして、操られていたようだったユキの動きが止まる。
─刹那、
轟速の電車がユキの目の前を通った。
ヒスイ
駅に入ると、
黄色の線の上にへたり込み、
先程行ってしまった電車に乗ることも忘れ、ユキが線路を呆然と見つめているのが見えた。
…いつか、凛久さんに聞いた事があったのを思い出した。
「青い光は、人に冷静さを取り戻させる。」…と。
…確か、青い灯りを駅に設置したら、飛び込み自殺が減ったんだとか。
ユキ
ユキ
ユキ
ユキ
呆気に取られているユキを見て、少し安心したのも束の間、
…凄まじい形相の霊と、目が合った。
???
???
???
マガコトか霊なのかも分からないほど、陰の呪力が濃い。
???
???
???
ヒスイ
─あぁ、胸が痛む。
覚悟していたつもりだったのに、
…誰かのずっと願ってきたことを潰(つい)えさせるのは、
やっぱりこんなに辛いんだ。
???
???
─彼女がユキに向かって振り上げ、
ヒスイ
真っ直ぐ脳天に振り下ろした拳は、
…ユキを摺(す)り抜け、虚しく宙を切った。
ヒスイ
???
???
???
???
何度振るっても…拳は宙を切る。
…やがて、女子高生は力なく膝を付いた。
???
???
???
翡翠を見上げ、鋭く睨む。
ヒスイ
ヒスイ
ヒスイ
…ゆっくりと、伝えたいことを伝えた。
ヒスイ
ヒスイ
ヒスイ
ヒスイ
翡翠を睨んでいた目が一瞬驚きを見せ、
…そして、悲しそうに俯いた。
???
???
???
???
???
???
絞り出された小さな声が、翡翠に届いた。
ヒスイ
リク
リク
ヒスイ
ヒスイ
ヒスイ
ヒスイ
???
???
ヒスイ
ヒスイ
ヒスイ
ヒスイ
ヒスイ
ヒスイ
???
???
???
ヒスイ
???
???
???
ヒスイ
彼女の頬を、涙が伝った。
???
???
???
ヒスイ
ヒスイ
ヒスイ
ヒスイ
ヒスイ
─その言葉に微笑んで、霊は泡になって消えた。
─次の日、
凛久さんと2人で、彼女の伝言を伝えに行った。
彼女の母は涙を堪えながら、「ありがとうございました」と言ってくれた。
…あの時、彼女の「復讐」を止めてしまったのが、
本当に正しかったのかは分からない。
…でも、もし「復讐」が成し遂げられていたら、
きっと、彼女が笑うことは二度となかった。
私の行動が、言葉が、
…少しでも、彼女を救えていたのなら─
ヒスイ
ヒスイ
彼女の、「復讐」という名の「願い」を奪ってしまった罪滅ぼしには、
なるだろうか。
─田舎駅の幽霊少女─
コメント
8件
初コメ失礼します😳 ピックアップにて紹介されていたので読ませて頂きました😳。1話からの感想をこの場でまとめて書かせて頂きます😳。 1番に、めっちゃくちゃ面白かったです✨✨!翡翠さん!頭良くてかっこ良くて時折見せるかわいさ…最強ですかあなた。 1章、2章と伏線の貼り方が綺麗で何回も「あー」と声を出してしまいました(長いので返信欄に続きます↓)
閲覧ありがとうございました!✨ …すみません、思ったより長かったっすね((( 2章にお付き合い下さった方、ありがとうございました!!(´;ω;`)✨ 3章案が固まるまで、ほんのちょっと番外編を挟む予定なので、気が向いたら覗きに来て下さい"(ノ*>∀<)ノ それでは改めて、閲覧ありがとうございました!✨