TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

夏休み明け

千華野 美琴

○○ー!!久しぶりぃぃ!

△△ ○○

うわちょ、暑苦しい!

△△ ○○

それにそこまで久々じゃない!

夏休み明け初日、クラスに入ると美琴が飛びついてきた

千華野 美琴

なんでそんな事言うのぉ!

千華野 美琴

お盆ぶりじゃんんん!

千華野 美琴

今日の朝私が来た時には○○朝練でいなかったし!

△△ ○○

はいはい、夏休みは終わっても夏は終わってないんだから離れて

白布 賢二郎

朝からうるせぇな…

私が美琴をひっぺがすと、後ろから不機嫌そうに白布が入ってくる

千華野 美琴

よっす!白布!元気かー?

白布 賢二郎

うるせぇ

千華野 美琴

ひっどいなぁ!

△△ ○○

あんたいつもよりテンション高くない?

千華野 美琴

そう?こんなもんでしょ!

千華野 美琴

今日は始業式とLHR(ロングホームルーム(総合の授業みたいなものです))だけだから楽だねー!

千華野 美琴

終わったらすぐ部屋の掃除しなきゃ!

△△ ○○

掃除すんの?珍し

千華野 美琴

失礼な!

△△ ○○

そういえば総合の授業何すんの?

千華野 美琴

あー、それねぇ、さっき○○達が来る前にチントンシャンに資料渡されたんだけどさ

△△ ○○

うわ、また雑用?

千華野 美琴

んー、まぁそうっちゃそうだけど

千華野 美琴

じゃん!

美琴が嬉しそうに見せてきたのは「文化祭の出し物」と見出しに書かれた紙の束だ

白布 賢二郎

めんどくせ

△△ ○○

めんどくさ

千華野 美琴

なんで?!楽しいじゃん文化祭!

△△ ○○

準備も後片付けも大変なだけじゃねぇかよ

白布 賢二郎

そんな楽しいもんじゃねぇだろ

千華野 美琴

あんたら2人学生でしょ?!

千華野 美琴

高校2年生らしくはしゃげよもっと!!!

△△ ○○

あんたははしゃぎすぎだわ

白布 賢二郎

そもそも高校2年生全員が文化祭で喜ぶと思うな

千華野 美琴

どーせなら楽しもうよぉ!

△△ ○○

はいはいその話は後でね

△△ ○○

鐘なるから

千華野 美琴

はぁ〜い

美琴は頬を膨らましながら渋々机へと戻って行った

やれやれとため息をついた私は席に座った白布と目があった

△△ ○○

………………

白布 賢二郎

………………

お互い無言で目線をそらす

別に大喧嘩したとか、お互い嫌いだとかそういうことじゃないけど

夏休みに色々あったからちょっと気まずいななんて

私の秘密も知られた

っていうか知ってたみたいだけど

2年になってから毎日喧嘩ばかりの彼が5年も前に出会った私の希望の人だったなんて未だに信じられない

△△ ○○

(それに夏休みは白布が凄い優しかったように感じる……)

△△ ○○

(元々根はいい奴だけど…余計に)

白布 賢二郎

なんだよ

△△ ○○

!別に…

そんなことを考えていたら自然と彼の方へと目線を戻していたようだった

不機嫌そうな彼は私を怪訝な目で見たあとでカバンの支度に戻る

夏休み中も部活で何度か顔を合わせてはいるが、クラスで顔を合わせるのはちょっと新鮮な気もする

△△ ○○

(普段こんなこと思わないのになんで…)

LHR

△△ ○○

じゃあ、2年4組の出し物を決めます

白布 賢二郎

なにか意見がある人はいますか

△△ ○○

(はぁ〜あ、結局我々の仕事ですか…)

クラスの男子

はーい、メイド喫茶〜

クラスの女子

えー、無難すぎない〜?

クラスの男子

じゃあ、なんか意見あんのか〜?

クラスの女子

お化け屋敷とか?

クラスの男子

そっちこそ無難じゃねぇかよ!w

クラスの女子

じゃあ何にするのー?

クラスの男子

あえての男女逆転喫茶とか!

クラスの女子

喫茶から離れろw

クラスの男子

なんだよ男の夢を壊す気か?!

クラスの女子

今どき古くない?w

クラスの男子

お化け屋敷だって、女子が男子にキャーキャーくっつきたいだけだろ〜

クラスの女子

そんなんじゃないし〜

クラスの女子

スリルがあるからいいんだし〜

そして、長引くだけ長引いて

△△ ○○

では、多数決でこのクラスの出し物は白雪姫です

△△ ○○

(白雪姫とか小学生かよ)

△△ ○○

(まぁ内容ちゃんと知らんけど)

白布 賢二郎

(よりによって劇かよ…)

白布 賢二郎

(めんどくせぇな)

△△ ○○

では、次に役を決めていきます

白布 賢二郎

ドカン

白布 賢二郎

ダァンッ

△△ ○○

…………………

瀬見 英太

…………………

瀬見 英太

…なぁ、○○

△△ ○○

はい…なんですか、、

瀬見 英太

白布、なんかあった?

瀬見 英太

休憩時間なのにずっとボール殴ってて怖ぇ

△△ ○○

…文化祭準備の事でちょっと

瀬見 英太

それで一体何が?

△△ ○○

私と白布、学級会長なので半強制的に買い物係にされて

△△ ○○

オマケに白布は女子とおふざけ男子に押し切られて白雪姫の王子役です

瀬見 英太

それはたいそうグレた王子様で…

川西 太一

○○何やんの?

△△ ○○

うお、急に話に入ってくんなし

川西 太一

え、ダメ?

△△ ○○

いや別にいいけどさ

瀬見 英太

確かに○○は何やるんだ?白雪姫か?

△△ ○○

んなわけないじゃないですか

△△ ○○

断固拒否だし白雪姫はもっとうってつけのがうちのクラスにはいるんでね

瀬見 英太

?誰だ?

川西 太一

…!まさか…

△△ ○○

そのまさかだよ

△△ ○○

あんたの大好きな美琴ちゃんよ

川西 太一

よりによって白布の相手か…

瀬見 英太

え、なに?お前あの子と付き合ってるの?

川西 太一

えっ…はい、まぁ…

瀬見 英太

マジかよ、初耳なんだけど

川西 太一

そりゃまぁ言ってなかったので…

川西 太一

でも、…はぁ…白布か…

△△ ○○

いいじゃん別に

△△ ○○

白布ならあんたらの仲知ってるし、他の変な男子がやるよりマシでしょ

川西 太一

まぁそうだけど…

△△ ○○

何嫉妬?

川西 太一

別にそんなんじゃないし

川西 太一

(白雪姫とか、キッ…………シーン、あるし…)

△△ ○○

美琴も最初はやる気なかったんだけど周りにはやし立てられて結局やることになったんだよ

△△ ○○

今じゃ結構ノリノリっぽいけど

川西 太一

……………

瀬見 英太

極限までの真顔だな

△△ ○○

(反応おもろw)

瀬見 英太

買い物ってのはいつ行くんだ?

△△ ○○

あー、それは今週の日曜日に

瀬見 英太

大変だな、頑張れよ

△△ ○○

はい。瀬見さんのクラスは何やるんですか?

瀬見 英太

俺らはお化け屋敷

△△ ○○

太一は?

川西 太一

…別に…大したもんじゃない

△△ ○○

だからなに?

川西 太一

………………言わん

川西 太一

まぁ本番の楽しみということで

△△ ○○

おけ、じゃあ行くわ

瀬見 英太

俺も行こ

川西 太一

えっ、やっぱ来ないでくださいw

△△ ○○

なんなんだよw

ドカンっ

△△ ○○

ひぇっ

川西 太一

おっ

瀬見 英太

うわっ

話をしていたら3人の間を鋭いボールが勢いよく横切った

白布 賢二郎

休憩時間終わってますよ💢

瀬見 英太

わ、悪い…

川西 太一

相当ご立腹…(ボソッ)

△△ ○○

(変に刺激すんのやめとこ…めんどくさいし…)

千華野 美琴

へぇ〜、白布そんなキレてたんだw

△△ ○○

ボールが可哀想な程にぶん殴られてた

千華野 美琴

じゃあサーブとか攻撃的でいいんじゃね?

△△ ○○

それが力みすぎて全部アウト

千華野 美琴

スパイクは?

△△ ○○

あいつセッター

千華野 美琴

そうだった

△△ ○○

そして意味もわからずにいつもより厳しくされる五色

△△ ○○

最後疲れて潰れてた

千華野 美琴

可哀想wwwww

△△ ○○

そんな可哀想な五色に私は飴を渡しといた

千華野 美琴

アメとムチとはこういうことか

△△ ○○

美琴からその単語が出てくるとは思わなかった

△△ ○○

いつ覚えたの?

千華野 美琴

失礼だな

千華野 美琴

最近ちゃんと勉強してるんだからね!

△△ ○○

へぇ、夏休みも?

千華野 美琴

もちろん!太一と一緒にやったし!

千華野 美琴

今週の日曜日も太一と図書館行ってやる予定だよ

△△ ○○

なるほど勉強という名のデートな

千華野 美琴

なっ!!ちゃんと勉強するしっ!

千華野 美琴

…………………でもちょっとだけ一緒にスタバ飲んだりとかはしたい……かも…

△△ ○○

素直かw

千華野 美琴

うっさい!w

千華野 美琴

てか、そっちもデートでしよ〜

△△ ○○

は?誰と誰が

千華野 美琴

○○と白布

△△ ○○

いつ恋人同士にされてんだよキショいな

千華野 美琴

ひどwww

千華野 美琴

白布泣いちゃうよ?

△△ ○○

そんな理由で泣くとかそれこそキショい

千華野 美琴

日曜日行くんでしょ?

△△ ○○

押し付けられた買い出しな

△△ ○○

あのクソ機嫌が悪いカッパくんを連れていかなきゃいけないんだよ

千華野 美琴

お荷物みたいに言うなよw

千華野 美琴

あれでも頼りにはなるんだから

△△ ○○

まぁそれはそうかもね

△△ ○○

荷物持ちさせよ

千華野 美琴

それさらに機嫌悪くなりそw

買い出し当日

△△ ○○

おはよ

白布 賢二郎

はよ

△△ ○○

(こいつ…あいっ変わらずオシャレだな…)

肌触りの良さそうなドルマンシャツジャケットにシンプルな白Tのインナー

そして綺麗なシルエットのプリーツテーパードパンツ

△△ ○○

(夏休みも私服何度か見てるのに新鮮な感じなのが不思議…)

白布 賢二郎

なにぼーっとしてんだよ

白布 賢二郎

早く行くぞ

△△ ○○

わかってますよ

△△ ○○

まず布の発注して…

白布 賢二郎

衣装は家庭科部が作るのか?

△△ ○○

そうそう、うちのクラス家庭科部3人いるから、2人分の衣装ならいけるってさ

△△ ○○

小人たちはそれっぽい色の服買って、器用な女子たちが何とかするって

白布 賢二郎

アホらし

△△ ○○

言うな言うな

△△ ○○

ダンボールは学校にあるし

△△ ○○

あと背景に使う絵の具と筆と…

白布 賢二郎

美術部から借りればいいだろ

△△ ○○

それ1クラスがやったら全クラスってなるから禁止だってさ

△△ ○○

あと偽物のリンゴと、小物作るための木材

△△ ○○

飾り付けのためのスパンコールとか折り紙とか

△△ ○○

あとは女王のでかい鏡かな

白布 賢二郎

結構あるな

△△ ○○

それな、美琴とモブ1も巻き込んでくれば良かった

白布 賢二郎

バイトなんじゃねーの?

△△ ○○

モブ1は知らんけど美琴はデートだよ

△△ ○○

君の相方と

白布 賢二郎

だからあいつ今日朝から支度してたのか

白布 賢二郎

クソ腹立つ

△△ ○○

まぁ好きにさせとけば?

△△ ○○

あの二人も学校じゃおおっぴろに出来ないんだから

白布 賢二郎

マジで頭おかしいヤツら多すぎんだよ

白布 賢二郎

恋愛ぐらい好きさせとけばいいものを

△△ ○○

それは思うわ、割とここ偏差値高いし、優秀なのが多いイメージあったけど

△△ ○○

結構クソなのも多いよね

△△ ○○

相思相愛で結ばれてんだからほっとけっての

白布 賢二郎

本当あほらし

△△ ○○

はぁ〜、荷物重い

その後、なんだかんだ店を回り終えて、あとは布の受け取りのみとなった

私と白布の両手にはもう抱えきれないほどの大荷物

△△ ○○

これ帰るの相当大変だな…

白布 賢二郎

バス1本見逃して次の最初に乗って座れるようにするのもありだな

△△ ○○

だね、さすがにこれで立ってるのは辛いわ

△△ ○○

布の採寸終わるまでどうする?

白布 賢二郎

今何時だ?

△△ ○○

スマホを取り出す手がない

白布 賢二郎

俺もだわ

△△ ○○

あ、あそこの柱に時計かかってるじゃん

白布 賢二郎

3時前か…

△△ ○○

約束が4時だからあと1時間以上余裕あるな

白布 賢二郎

昼飯食ってねぇしどっかカフェでも入るか

△△ ○○

そうだね、お腹空いたわ

白布 賢二郎

先生達に金多めに貰ってるし、ちょっと高そうなところいってやろうぜ

△△ ○○

なにそれ怒られるんじゃね?w

白布 賢二郎

こんだけ雑用してんだ、当然の報いだろ

△△ ○○

まぁ確かになw

△△ ○○

じゃあさ、さっき1階のペットショップの近くにあったカフェ行かない?

△△ ○○

そこにあったいちごミルクパフェが美味しそうだった

白布 賢二郎

お前ほんといちごと牛乳系好きだな…

△△ ○○

悪いかよ!

白布 賢二郎

んな事言ってねぇだろ

△△ ○○

白布何にする?

白布 賢二郎

俺これ

白布が指さしたのはチョコとアイスのパンケーキ

△△ ○○

お前も大概甘いもん好きじゃんw

白布 賢二郎

お前に言われたくねぇ、いちご牛乳に狂わされた女が

△△ ○○

いやそれ嫌味か?いちご牛乳様に謝れ

白布 賢二郎

なんでだよ

白布 賢二郎

つか誰だよイチゴ牛乳様って

△△ ○○

知らねーよ自分で考えろ

白布 賢二郎

知らねーならいうなよ

…ご注文はお決まりですか?

△△ ○○

あ、えっと…ってあっ!!!

どうも…

白布 賢二郎

?…誰だ?

△△ ○○

恵那だよね?

笹倉 恵那

はい、ご無沙汰ですね、○○さん、白布くん

白布 賢二郎

…!お前たしか…

白布 賢二郎

(男バレファンで○○の事いじめて自分の腕切ったやつ…!)

△△ ○○

ここでバイトしてんの?

笹倉 恵那

そうなの。男バレファン降りたら急に暇になっちゃって

笹倉 恵那

部活入るのもダルかったし

白布 賢二郎

俺たちに何の用だ

ふと白布を見ると、凄い形相で恵那を睨みつけていた

笹倉 恵那

えっ…あっえっと…ご注文……

△△ ○○

ちょっと白布、そんな形相で睨むなよ

白布 賢二郎

お前こいつに何されたか覚えてねぇの?

△△ ○○

(あー、そっか白布には言ってなかったんだ!)

△△ ○○

もう和解済みだから!球技大会の日に!

白布 賢二郎

聞いてねぇよ

△△ ○○

言ってなかったからな!

△△ ○○

まぁとにかく威嚇みたいに睨むのやめて

△△ ○○

(それに恵那は白布の事好きっぽいし…)

△△ ○○

△△ ○○

(てことはこのシチュエーション凄く勘違いされやすいのでは?!)

笹倉 恵那

あの…、

△△ ○○

恵那!今日私達、学級会長だからって強制的に買い出し係にされちゃって文化祭の材料買いに来たんだっ

△△ ○○

それで布の受け取りが4時でお昼食べてなかったからここによったの!

少し食い気味に私は状況説明をする

笹倉 恵那

あ、そうなんだ

笹倉 恵那

てっきり部活の買い出しかなーって

△△ ○○

(あれ、勘違いだけど別に最悪の想定には至ってなかった…)

白布 賢二郎

お前何焦ってんだよ

△△ ○○

うるさい、焦ってない

△△ ○○

(お前のせいだよバカ!あんたがモテるから!)

△△ ○○

んで、ご注文だよね、私このパフェで…

白布 賢二郎

俺このパンケーキ

笹倉 恵那

かしこまりました。じゃあまた後で持ってくるね

△△ ○○

はーい、ありがと

白布 賢二郎

…お前いつの間にあいつと仲良くなったんだよ

△△ ○○

え?別に仲良くっていうか和解したんだって

△△ ○○

恵那はもう男バレファンじゃないし、アイツらとつるむのもやめてるし

△△ ○○

ちゃんと私に謝ってきた

白布 賢二郎

ふぅん…

△△ ○○

やられた私じゃなくてなんであんたが不服そうなのよ

白布 賢二郎

別に

クズ男

だぁからぁ!

クズ男

これじゃねぇって言ってんだろ!!

△△ ○○

白布 賢二郎

白布も私も食べ物が来るまでスマホをいじったり買い忘れがないか確認したりしていると急に怒鳴り声が聞こえた

笹倉 恵那

ですが…、お客様のご注文は…

クズ男

うるせぇな!!知らねぇつってんだろ!

クズ男

早くこれ持ってこいよ!○されてぇのか?!

ガシャン

笹倉 恵那

きゃっ…!

太ったおじさんは理不尽に怒鳴りつけると恵那の持っていたメニューをお皿ごとひっくり返した

店中が静寂に包まれる

立て続けに店長さんらしき人が出てきて何か喋ってる

クズ男

ここの店はクズしかいねぇのか?あぁ?!

クズ男

お客様は神様だろうが?!

クズ男

それは神様にとっていい態度か?

店長さんは慌てた様子で、恵那は今にも泣き出しそうな様子だった

クズ男

何とか言えよクズ!!

ダンッ

△△ ○○

クズはてめぇだボゲ!!!

我慢しきれなくなった私は机を思いっきり叩きながら立ち上がる

目の前でスマホを触っていた白布が驚いたように身を震わせた

クズ男

なんだてめぇ?

△△ ○○

お客様は神様?良い年した大人が何ふざけたことほざいてる訳?

△△ ○○

言っとくけど、お客様が神様っていうのは客が自ら求めるものじゃねぇからな?

クズ男

は?何言ってんだクソガキ、店は客が来なきゃ成り立たねぇんだから当然の義務だろ

△△ ○○

てめぇ1人が来なかったところで誰も困らねぇし逆に平和なんだわ

△△ ○○

周りみてみろよ、わからねぇ?お前のせいで楽しい優雅なカフェの時間台無しなの

△△ ○○

お前たった一人のクズ神のせいで、他の楽しみに来た神様がすごい迷惑してるの

△△ ○○

ていうか、店員と客以前に人間としてどうなの?ってレベルの話なんだけど

クズ男

ガキがほざいてんじゃねぇぞ!

クズ男は床に落ちたケーキを手で掴むとこっちに投げようとする

全然よけられるスピードだった

けれど私がよけたら、真後ろの恵那に当たると思った

せめて被害を抑えるために顔を腕で覆う

ベチャ

白布 賢二郎

おい、俺の連れに手出してんじゃねぇぞおっさん

ケーキが当たった感覚がないと思ったら、白布の重低音が目の前から聞こえた

驚いて目を開けると別の皿でケーキを受け止めてクズ男をものすごい形相で睨みつける白布が立っていた

クズ男

またガキかよクソが

クズ男

彼氏か?カッコつけやがって気持ちわりぃ

白布 賢二郎

食べ物を粗末にするなって言われなかったか?クソ低脳

クズ男

誰に向かって口聞いてやがr

白布 賢二郎

てめぇ以外に誰がいるんだよ、くたばれ

白布 賢二郎

食べ物の恨みは怖ぇって聞いたことあるだろ?粗末にした分ちゃんと償え

ベチャ

白布は皿で受け止めたケーキをクズ男の顔面に押し付けた

△△ ○○

ふっw

白布 賢二郎

とっとと失せろ

白布 賢二郎

これ以上問題起こすなら警察呼ぶ

白布 賢二郎

土下座でもしてここから去れ、人間のクズ

クズ男

図に乗ってんじゃねぇぞゴラァ!!!

クズ男は怒りが頂点に達したのか、真っ赤な顔で今度は白布に拳を振り上げた

でももう遅い

△△ ○○

はい、動くな

私はクズ男の首元にフォークを突きつける

△△ ○○

ばっかじゃねぇの?

△△ ○○

あんたいくつだよ、でっかい赤ちゃんだな

△△ ○○

気持ちわりぃからとっととされよ

クズ男は未だに怒りで体をわなわなと震わせている

△△ ○○

まず、お前は人としての敬意がない

△△ ○○

食事を準備してもらったらありがとうございます、例え頼んだものと違っても丁寧に大人らしく説明しろ

△△ ○○

自分の思い通りにならないからって怒鳴り散らかしてまだ高校生の女の子突き飛ばして、食べ物無駄にして

△△ ○○

そんなこと子供でもやらないからな?

△△ ○○

子供でもやらないことを中年の太ったおっさんがやったらガチ真面目にキモイだけだからな?

△△ ○○

まだ世の中には「お客様は神様」精神の人たくさんいるけどよ

△△ ○○

それは、客が求めていいものじゃない。理不尽に傷つけられる側が自分のとった行動は間違いじゃないって肯定するための言葉

△△ ○○

正しいことをちゃんと相手に逆らって言えなかった自分を否定するために

△△ ○○

わかったか?クズ

私はフォークを突きつけたまま冷ややかな目でクズ男を見下ろす

クズ男

ガキが、

警察

警察だ、動くな

△△ ○○

え?

クズ男

は?!?!

クズ男

てめぇら何してやがる!!!

白布 賢二郎

ったりめぇだろ

白布 賢二郎

最初から警察は呼んでるわ

白布 賢二郎

俺は警察呼んで来るまで待ってようとしてたんだが

白布 賢二郎

生憎様、連れが先にキレだしたから仕方なく加勢しただけだ

△△ ○○

(私…?)

白布 賢二郎

お前みたいなやつはいくら言っても去らねぇって最初からわかってんだよ

△△ ○○

(だからあいつ、私がキレだした時にスマホ触ってたの??)

警察

対処ありがとうございます、あとはお任せ下さい

白布 賢二郎

お願いします

白布 賢二郎

見たか?こういうやりとりが人間としての敬意だ

クズ男

てめぇら覚悟しとけよ!絶対許さないからな!覚えたからなお前らの反吐が出そうな面!!!!!

クズ男は暴言を吐きながら店の外へと連れていかれる

△△ ○○

はぁ…なんか疲れた

△△ ○○

恵那も店長さんも怪我ないですか?

笹倉 恵那

ううううん!!○○さんと白布くんこそ大丈夫?!ごめんね、なんかすごいことに巻き込んじゃって…!

店長

僕も大丈夫です、ありがとうございます、助かりました

他のお客さん

凄かったわね!!

他のお客さん

あなた達高校生?

他のお客さん

どこの高校の子達かしら!!

他のお客さん

飴あげるわ〜

他のお客さん

ありがとね〜、追い払ってくれて

店長

本当にありがとうございました、お代はいらないので是非好きなものを食べてください

△△ ○○

いやいやいいですよ!

△△ ○○

別に大したことしてないんで!!

笹倉 恵那

食べてってよ○○さん、白布くん

笹倉 恵那

2人のおかげでみんなスカッとしてるし

笹倉 恵那

あの人結構頻繁に来る客で困ってたんだ、今日は特に荒れてたけど…

笹倉 恵那

本当にありがとう

私と白布は恵那や店長さんからの感謝や、周りからの拍手で少し照れくさくなって頬を赤くする

よくよく考えたら、凄いことしたのかもなぁって思えてきて

満足気な顔の白布と無意識にグータッチをしていた

結局、店長と恵那に押し切られて私達は無料で自分たちの頼んだものと、ドリンクをサービスしてもらった

すっかり夕方になって、私と白布の手には買った荷物と飴やらお菓子やら貰った物で塞がっていた

学校まであと少し

さすがに1日、色々と疲れた

白布もさっきの満足気な顔はどこえやら、真顔で歩いている

なんなら少し不機嫌にも見える

ピロロロ

ふと、私のケータイから着信音がした

△△ ○○

白布、ちょっと待って

私は白布を呼び止めると、何とかケータイを取り出す

△△ ○○

太一…?

白布 賢二郎

あいつから?なんで

△△ ○○

いや知らんがな、そっちに着信来てたんじゃない?

白布 賢二郎

…………本当だ

△△ ○○

まぁ、とりあえず出るね

なんだか少し嫌な感じがした

△△ ○○

…もしもし?

川西 太一

ーーー、ーーー!!!

△△ ○○

え…?

太一の声が耳の奥で反響する

今、なんて?

腕の力が抜けて、ドサドサっと荷物が床に落ちる

白布 賢二郎

?どうした?

白布が怪訝そうに私の顔を覗き込む

頭のてっぺんから血の気が引いてくる

白布 賢二郎

具合悪いのか、顔色が悪い

白布の声が途切れ途切れにしか聞こえなかった

川西 太一

ー、ーーーーーーーー、ーーー

川西 太一

ーーーーーーーー

待ってよ、理解が追いつかない

普段は聞きなれない太一の焦った声

それがなかなかに現実味を帯びていて

いても立っても居られなくなった私は、駆け出した

白布 賢二郎

…は?おい!どこ行くんだよ!

震える足で走っていたから、荷物を置いた白布にはすぐに追いつかれた

電話を持っていない私の手を白布はぎゅっと握り込む

まだまだ暑いはずなのに、白布の手が暖かく感じるほど私の手は冷えきっていた

白布 賢二郎

1回落ち着け!

白布 賢二郎

何があった?

いつもの彼の安心する声

それでも私はヘタっとその場に座り込んでしまう

白布 賢二郎

!大丈夫か…!

私はケータイを置いて両手で白布の手を握り返す

△△ ○○

どうしよう……

びっくりするほど、自分の声も震えていた

白布 賢二郎

何がだ…?

それ以上は、唇が震えて言葉が出てこない

恐怖で鳥肌が止まらない

白布 賢二郎

おい太一!何があった!

白布が私のケータイを取ると、太一に問う

白布 賢二郎

……は?

もう一度聞こえた、太一の焦った声

美琴が倒れて、今緊急治療室に…!

ぬっし

タップお疲れ様です!

ぬっし

皆様、大変申し訳ありませんでしたー!!!!💦

ぬっし

我白の更新何と3ヶ月以上放置してました、本当にすみません_○/|_ 土下座

ぬっし

久々に書いて、470超えで書くの大変でビビりました、過去の自分よくこれ毎週やってたなと…

ぬっし

ところで主最近気づいたのですが、ありがたいことにお話を出すと凄くハートを押してくれる方がいるようで

ぬっし

指疲れないのかなー、なんか押すの早いなーって思ってたんですけど

ぬっし

オートクリッカー?でしたっけ、そういうのがあるのを知りました(指定した数を勝手にタップしてくれるアプリ)

ぬっし

世の中便利ですね、テラーのために作られたのかと思いました笑

ぬっし

さて、今回もすごい終わり方してしまいすみません、更新早めに頑張ります💪🏻

ぬっし

皆さんは今バイトできる年齢ですか?いずれバイトだけではなく職につくと思いますけど、本当に「お客様は神様」精神の人沢山います、ならないことはもちろん、気をつけてくださいね

ぬっし

久々の更新なのに見てくださった方、本当に本当にありがとうございます、こんな主ですがこれからも頑張りますので何卒何卒…🙏

ぬっし

あ、ちなみに我白これで30話目です!何話まで続くんでしょうね、このお話😊

ぬっし

そして最後に!ぬっし今まで浮上が非常に少なかったので辞めます!(語彙力)

ぬっし

と、言うことで本日から1週間毎日投稿をしたいと思います!!毎回お昼すぎくらいにあげられたらいいなーと思っております

ぬっし

我白と同じく滞ってしまっている、君春、絶君、初泥、全て更新いたしますので、皆さん忙しいと思いますが、時間が出来た時にでも見に来てくれたら嬉しいです!😍😍

ぬっし

それではまた次回!

我ら白鳥沢学園の日常は

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

36,690

コメント

20

ユーザー

お客様は神様? ッw じゃぁ、 死ぬ?

ユーザー
ユーザー
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚