私は何も分からないまま母と一緒に家を出た
母は花屋の仕事を辞めて、前の家からずっと遠くへ逃げていった
なんで父を置いて家を出たのか
きっかけは私が見つけたあの紙だったんだろうけど
母ははっきりとした理由は教えてくれず
私と母、二人っきりの生活が突然始まった
私は7歳になり小学校に入学した
あの家を出て、2年間は幼稚園や保育園にも行かなかったので友達はいなかった
新しい環境は田舎の小さな小学校
私はよそ者な上にクラスで1番頭がよかったため、仲間はずれにされていた
先生:「姫田さんまた100点ね!」
先生:「おめでとう」
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
クラスメイト:「あいつまた100点かよ」
クラスメイト:「そんなに先生に褒められたいのー?w」
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
クラスメイト:「今からケイドロやる人ー!」
クラスメイト:「やるー!」
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
クラスメイト:「え?姫田は入れないけど?」
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
クラスメイト:「だって姫田、勉強しないとだろ?w」
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
学校ではいつも嫌味を言われ続けてた
でも私には母がいるから平気だった
しばらくするとクラスメイト達に何言われても気にしなくなった
そんな私がヒーローになりたいと思ったのは母との会話だ
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
詞葉 母
母は黙っていたけど動揺していたのが分かった
子供の私には言いたくなかったのだろう
でも母は口を開いた
詞葉 母
詞葉 母
詞葉 母
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
詞葉 母
詞葉 母
詞葉 母
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
詞葉 母
詞葉 母
詞葉 母
詞葉 母
母は泣きながら私を抱きしめた
そして何度も何度も私に謝る母を見て、
私は母を守るヒーローになりたいと
自分がヒーローになれば
母を助けられると
そう思った
主
主
主
主
主
主
(終わらせるんだよ)
主
(魂胆見え見え)
主
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)