紫 side
モブ
イルマ
剣と剣のぶつかり合う音は、絶え間なく響き続ける
何度斬っても絶え間なく相手は襲ってくる
舞踏会の会場は既に血の海と化し
どこからともなく悲鳴が聞こえてきていた
イルマ
敵の人数を見て取るとこのまま城を占領する気なのは確かだ
待てよ?ということは、
イルマ
襲われるのはここにいる俺らだけじゃない
身分の高い国王やらんの母親たちまで被害が及ぶことになる
早めにこの場から移動しないといけない
イルマ
モブ
目の前にくる敵を1突きし
周りの安全を確認してから振り返る
イルマ
ラン
らんはすっかり青ざめて身体を震わせていた
それはそうか、怖いに決まってる
こんな状況に晒されることなんてないから
この会場に残っている他の姫たちだって皆そんな状況だ
イルマ
ラン
イルマ
イルマ
ラン
俺をらんを抱き上げると
早く安全なところにとその足を急がせた
ナツ
イルマ
ナツ
やっと会場から出られるというところで
先程まで外にいたというなつと出くわした
コサメ
コサメ
ラン
隣にはこさめもいる
ナツ
イルマ
ナツ
ナツ
イルマ
イルマ
なつは少しだけ考えた後、こちらをまっすぐ見て言う
ナツ
イルマ
コサメ
ナツ
コサメ
コサメ
ナツ
コサメ
心配
水色の瞳はただそう語る
ナツ
コサメ
ナツ
ナツ
コサメ
きっと出会ってからの半年で、こいつらの間にも色々あったのだろう
そのやり取りは主人と仕える身だからというだけではない気がした
イルマ
コサメ
イルマ
俺たちは再び足を動かし始めた
イルマ
イルマ
ナツ
ナツ
何人かの敵を倒しながら
ようやく会場を抜けたのだった
どのくらい走っただろうか?
何とか敵襲の範囲外まで抜け、目的の場所へと辿り着く
ラン
イルマ
重たい扉が音を立てた
そして、ゆっくりと歯車が動くと
イルマ
イルマ
ラン
コサメ
国に関する秘密情報が保管されている書庫
ここなら敵国に場所がバレるようなことはないはずだ
コサメ
イルマ
ラン
流石に依頼の為に城に潜入してるとは言えない
まぁ…こさめの隣にいるなつも同罪なんだけど
ラン
イルマ
ラン
そう言われたので、俺はゆっくりとらんを下す
ラン
イルマ
ラン
さっきよりは顔色が良くなり
らんはふわりと笑ったと思ったら
目があった瞬間、また少しだけ顔を曇らせた
イルマ
ラン
ラン
イルマ
ラン
ラン
らんはそう懇願する
ただ強く、強く願っていた
イルマ
イルマ
ラン
絶対
絶対生きて帰ってきてやる
ラン
イルマ
その言葉は…まるで誓いのようだった
強い意志を胸に俺はまた剣を握る
書庫を飛び出すと
王室を目指して…ただ前へと進んだ
コメント
2件
最高!すちみこの方の視点も気になる、、