指先から滴り落ちた血は
赤かった。
拓海
そうだ……!
糸を血で染めよう。
俺は、糸の一方を左指に巻き付け
もう一方を右指の傷に押し当てた。
スーーッ
拓海
よし……、これで赤い糸と
血を手に入れられた
血を手に入れられた
拓海
あとはぬいぐるみに
一手間加えるだけ……
一手間加えるだけ……
拓海
まずは、名前を付けるのか
俺は小さなドラ〇もんと 暫く向き合った。
拓海
……
拓海
決めた
拓海
パパイヤ明美だ
拓海
早速 綿を抜こう
ジャギッ ジャギッ
フワッフワッ(?)
拓海
そしたら……
拓海
米を詰めるんだな
拓海
んー……
拓海
のり弁のでいいや
拓海
……かってぇ
拓海
よし、赤い糸で縫い合わせよう
拓海
余った糸は……
拓海
四次元ポケットにでも
入れておくか
入れておくか
こうして物の用意は済んだ。
拓海
……あとは会場準備だ
俺は既に、この胸の高鳴りを前にして
やめることなんてできなかった。
拓海
隠れ場所を決めよう
拓海
この上のスペースに隠れよう
拓海
じゃあ、塩水を……
拓海
……もうスポーツドリンクに
するか
するか
俺は隠れ場所に 塩分たっぷりスポーツドリンクを 置いた。
拓海
なんとかなるだろう
そしていよいよ……
時計の3に 短針が重なった。







