ひとりかくれんぼが 始まった。
拓海
最初は拓海が鬼
拓海
最初は拓海が鬼
拓海
最初は拓海が鬼
拓海
よし
拓海
浴室へ持って行こう
拓海
風呂に入るつもりだったから
入浴剤の匂いで充満している…
入浴剤の匂いで充満している…
拓海
……ゆずのよい香りだ
チャポンッ……
にごり湯に パパイヤ明美を深く沈めた。
拓海
そしたら、テレビを点けるのか
ポチッ
拓海
どうやら砂嵐でなければ
いけないらしいが……
いけないらしいが……
拓海
まあ、この番組でいいか
俺は、有名な芸人の出演している バラエティ番組を流すことにした。
拓海
なかなか安心感あるな……
拓海
……
拓海
電気、消すか
パチッ
拓海
10
拓海
9
拓海
8
拓海
7
拓海
6
拓海
5
拓海
4
拓海
3
拓海
2
拓海
1
0
テレビの明かりだけを頼りに
俺は机上の針を手に取った。
拓海
次はお前
拓海
次はお前
拓海
次はお前
チャプッ
俺はその心臓部に
勢いよく針を刺した。
テレビから聞こえる 芸人の明るい声に
俺は気が緩み過ぎたのだろう。
どうせこんなの───。
俺はこれから隠れなければいけない。
ソレから逃げなければいけない。
しかし俺は
そこから 動かないでみた。







