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OUSER

15
夏秋槌
14
おさかな
61
花音🦋
48
コメント
1件
読み終えました…ずっしり来る話ですね。リサさんの「ただ虚しい」という遺書の言葉、そして先輩の「変わってくれるなよ」が、後から効いてくる。最後のテレビ速報で背筋が凍りました。タイトルの「とどのつまり」が、何とも言えない諦念を帯びていて切ないです。続きが気になります。
先輩
先輩
カズヤ
カズヤ
先輩
先輩
カズヤ
先輩
カズヤ
先輩
先輩
先輩
カズヤ
先輩
先輩
先輩
カズヤ
カズヤ
カズヤ
カズヤ
カズヤ
先輩
先輩
カズヤ
カズヤ
先輩
先輩
先輩
カズヤ
先輩
先輩
先輩
先輩
先輩
カズヤ
カズヤ
カズヤ
カズヤ
先輩
先輩
先輩
先輩
カズヤ
先輩
先輩
先輩
カズヤ
カズヤ
カズヤ
カズヤ
カズヤ
カズヤ
先輩
先輩
先輩
先輩
カズヤ
カズヤ
カズヤ
先輩
先輩
先輩
先輩
カズヤ
うーっと項垂れる先輩を横目に
いつまでも明滅する警報灯を見た
これがやけに
どうも
先輩から伝染した違和感を カラカラと掻き混ぜた
あれから数日もしない内に
リサさんが朝のホームから 身を投げて亡くなった
訃報は突然だった
頭の働かないまま 葬儀が一通り終わって
多方に散った参列者が 各々静かに駄べっている
『神経衰弱』
『金銭問題』
『色恋沙汰』
それらを連想させる言葉が聞こえる
俺と先輩は
リサさんの遺影をただ見つめて しばらく椅子から動けなかった
カズヤ
カズヤ
カズヤ
カズヤ
カズヤ
先輩
先輩
先輩
先輩
カズヤ
カズヤ
カズヤ
カズヤ
カズヤ
先輩
先輩
カズヤ
先輩
先輩
先輩
カズヤ
カズヤ
先輩
カズヤ
2人で葬儀場を出て
最寄り駅の道中にあった カウンター式の蕎麦屋に立ち寄った
滅入った気持ちと 冬へ変わっていくこの寒さには
恐らくこれが丁度良かった
2人であそびのない ただのかけ蕎麦を無言で啜ったが
気が散っているからなのか あまり味がしなかった
それとも単純に美味くなかったのか
よく分からない
先輩も同じだろうか
『お前は』
『変わってくれるなよ』
その時の先輩の表情
あの言葉を反芻しながら
蕎麦の切れっ端と一緒に 残ったつゆをひと息に飲み干した
それは少しだけ
久方に感じる塩辛さだった
気付けばすぐだった
もうリサさんの葬儀から1年近く
時と比例する様に
リサさんの亡くなった事実が 片隅に追いやりながら身に染みる
そんな焦心苦慮の年末に
少し遠方の実家へ帰省した
寂れた最寄り駅から徒歩10分
その単調で味気ない道中で
道の向かいから見知った顔2人が
口論しながらバタバタと駆けてくる
カズヤ
カズヤ
カズヤ
カズヤ
おじさんは肩に触れる ハナコさんの手を振り払うと
辺りのブロック塀やフェンスを 手当り次第に蹴りつけながら
ゆっくり、フラフラと 何処かへ行ってしまおうとする
カズヤ
カズヤ
カズヤ
カズヤ
時計修理技師をやっていて
博識でいつでも強か
その手先の器用さで
昔、音の出なくなった 戦隊ロボの玩具も直してもらった
あのおじさんが
おばさんはそう言うと
口元をキュッと固く結んだ
カズヤ
父
カズヤ
父
父
父
カズヤ
カズヤ
父
父
カズヤ
カズヤ
父
父
カズヤ
カズヤ
カズヤ
カズヤ
父
父
カズヤ
カズヤ
父
父
カズヤ
父
父
カズヤ
父
父
カズヤ
カズヤ
父
父
父
父
カズヤ
父
父
カズヤ
カズヤ
父
父
父
父
カズヤ
父
カズヤ
父
父
父
父
カズヤ
父
父
カズヤ
父
父
カズヤ
カズヤ
父
父
父
父
カズヤ
父
カズヤ
カズヤ
カズヤ
父
カズヤ
部長
部長
部長
カズヤ
カズヤ
カズヤ
部長
部長
部長
カズヤ
カズヤ
部長
カズヤ
カズヤ
カズヤ
カズヤ
カズヤ
ピンポンピンポン、コンコンと
手当り次第に小突いてみるが
無視されているのか 単純に留守なのか
失礼を承知で ドアノブをガチャガチャ回しても
しっかり施錠されて 開きもしない
カズヤ
カズヤ
外はパラパラと雨が降っている
カズヤ
カズヤ
体調が悪かろうと思って
コンビニで買った品々が入る 水滴るレジ袋を
ドアノブに引っ掛けて アパートを出た
部長
部長
部長
部長
部長
部長
部長
先輩が行方不明になって
あっという間に1ヶ月が過ぎた
タマキ
カズヤ
タマキ
カズヤ
カズヤ
タマキ
タマキ
カズヤ
タマキ
カズヤ
カズヤ
カズヤ
カズヤ
タマキ
タマキ
タマキ
カズヤ
カズヤ
カズヤ
カズヤ
タマキ
タマキ
カズヤ
タマキ
タマキ
タマキ
タマキ
カズヤ
タマキ
タマキ
タマキ
カズヤ
タマキ
カズヤ
カズヤ
タマキ
タマキ
タマキが 店のカウンター上のテレビを指差す
番組の途中ですが速報です。
本日、午後3時頃
〇〇県〇〇市××町××駅構内で
5名が死亡、3名が重症を負う 殺傷事件が発生しました
犯人は○○県在住のヤマダ──…
一体何を失って
何を得たら 俺は変わるのか
変わってしまうのか
正気を失う切っ掛けは?
大切な人を亡くした時か?
仕事で失敗した時か?
病に伏す時?
それとも
ただ
パンに塗るジャムの 小瓶の蓋が開かなかった時か
あるいは
いつもと同じ様に
朝のホームで 電車を待っている時か
気付かぬ内に自分を亡くして
いつ事切れるのか 分からない
俺が俺と言える確かなものは
一体何なのか
健やかな精神と目標を抱いても
それが心のアテになるのか
俺には分からない
『全部不確かで、頼りなくて、 分からないけれど』
『まぁ、それが生きるって事だから』
『仕方なく躱しながら生きるしかない』
求めず、偶然に、忘れた頃に、
そう真っ向から言ってくれる人を
俺は
ずっと
探している様な気がしてる
《とどのつまり》