午後の授業中
アホ美と友美は色んな話をして盛り上がった
友美の中学時代の話や
アホ美の転校前の高校の話など
話題が尽きることはなく
暗かった友美の表情は一変し自然と笑顔が溢れた
権田沼奈穂美
アホ美の転校前のクラスには変わった名前の生徒が多く
四月一日(わたぬき)
七五三掛(しめかけ)
勅使河原(てしがわら)
几(おしまずき)など
珍しい名字のオンパレードだった
アホ美が特に仲のよかった四月一日一二三の名前を見せる
金田友美
金田友美
金田友美
権田沼奈穂美
権田沼奈穂美
権田沼奈穂美
権田沼奈穂美
金田友美
権田沼奈穂美
権田沼奈穂美
権田沼奈穂美
金田友美
更に一二三の写真を見せる
金田友美
権田沼奈穂美
時間を忘れ
楽しいひとときを過ごした
途中でまたチャイムが鳴ったが
権田沼奈穂美
金田友美
金田友美
金田友美
権田沼奈穂美
権田沼奈穂美
次の授業もサボることにした
そして放課後
二人は頃合いを見計らって校舎内に入り
教室に教科書や鞄を取りに戻った
権田沼奈穂美
金田友美
直ぐに教科書や鞄が無事かを確認し
権田沼奈穂美
金田友美
金田友美
見つからないようにこっそり教室を出た
担任に見つからないように注意しながら下駄箱へ行き
靴を履き変えようと下駄箱を開いた
金田友美
そこにあるはずの靴が入っていない
金田友美
隠されたと思い一瞬、固まる友美
その直後
権田沼奈穂美
アホ美が友美の靴を差し出した
金田友美
今度は驚いて固まる友美
権田沼奈穂美
金田友美
金田友美
権田沼奈穂美
数時間前
権田沼聖夜
聖夜の下駄箱に二足の革靴が押し込まれていた
聖夜の靴の上に押し込まれた革靴は
靴底が当たらないように逆さまの状態で入れられていた
靴と一緒に入っていたメモを確認する聖夜
権田沼聖夜
権田沼聖夜
権田沼聖夜
書面上ではあるが初めて兄と呼ばれたことに照れつつも
崩れないようにそっと自分の靴だけを取り出し
メモの裏に返事を書いて下駄箱に戻した
権田沼奈穂美
アホ美と友美は仲良く校舎を後にした
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