さとみ
ころん
さとみ
ころん
何を言い出すのかと思えば
さとみくんが
変なことを言い出した。
ころん
さとみ
ころん
さとみ
ころん
毎日
特に面白みのない日々に
嫌気がさしたのか。
さとみくんは
僕と遠くに行きたいと言ってくれた。
正直めちゃくちゃ嬉しかった。
さとみ
そう言うさとみくんの目には
光がなく
闇のように黒かった。
ころん
ころん
さとみ
ころん
こうして僕達は
携帯・電話を置いていき
必要最低限の
生活必需品を持って行った。
僕達は
なぜか
田舎の方へ行く電車に乗った。
乗客は僕達以外
いなかった。
2人だけの世界みたいで
心地よかった。
ころん
さとみ
ころん
今までずっと
僕と遠くに行く予定だったんだ。
言ってくれれば僕も協力したのに。
でも、そのことは
口に出さなかった。
さとみくんに案内された場所は
お世辞にも綺麗とは言えない
場所だった。
ころん
ころん
さとみ
さとみ
これで掃除したのか。
でも僕は別に気にしない。
だって
さとみくんがいるから。
ころん
さとみ
さとみ
確かに
ベッドを見れば
人が寝れるくらいには
なっていた。
ころん
さとみ
ころん
ころん
さとみ
さとみくんは
照れ隠しで
顔を隠してしまった。
でも、さとみくんの耳を見れば
かなり真っ赤になっていた。
可愛いな。
心の中でそう思う。
その後の数日は
ここでダラダラしていた。
ゲームの話をしたり
趣味や特技の話をしたり
カードゲームで飽きるまで遊んだり
とても楽しい日々だった。
もちろん
見てわかる通り
僕達は全く料理ができない。
でも2人で協力して
作ったご飯は
今まで食べたどんな料理よりも
美味しかった。
その日の夜
僕達は2人でベッドに入る。
ころん
さとみ
そして目を閉じる。
いつもならすぐ寝てしまう
さとみくんだが
今日はなぜか
話をしたいようだ。
さとみ
ころん
さとみ
ころん
ころん
さとみ
さとみ
さとみ
さとみくんはかすかに
微笑んだ後に
僕の手を握った。
そして眠ってしまった。
ころん
ころん
さとみくんは
いつも僕が眠った後に
1人で体を震わせて泣いている。
僕はいつも
寝たふりをしながら聞いている。
ころん
ころん
眠っている彼に聞いても
答えてくれるはずがない。
ころん
そう言って目を閉じる。
夜
さとみ
ころん
さとみ
僕が
本を読んでいると
彼がそう言ってきた。
ころん
僕は
早急に海へ行く準備をした。
まぁ、財布を持っていくだけなんだけどね。
その日は
とても月が綺麗だった。
ころん
さとみ
僕たちの生活も今日で終わりだ。
僕は1週間分の
生活物しか用意してこなかったから。
この生活とも今日でお別れか。
なんだか寂しいな。
ころん
さとみ
ころん
僕はさとみくんと生きたい。
心からそう思っている。
さとみくんと一緒にずっといたい。
さとみくんは悲しい笑顔をしている。
泣きそうな微笑みだった。
さとみ
さとみ
ころん
さとみ
さとみ
ころん
ころん
さとみ
なんで。
なんでこの人は
こんなにも優しいんだろうか。
なんでこんなに
僕のことを考えてくれるんだろうか。
ころん
ころん
ころん
ころん
ころん
さとみ
さとみ
さとみ
さとみくんは
優しく笑う。
僕はそんな笑顔を
見るのがとても辛かった。
ころん
ころん
僕の目から
涙が溢れてくる。
ころん
さとみくんは
僕の目から
溢れてくる涙を拭いてくれる。
さとみ
さとみ
ころん
さとみくんの目に
うっすらと涙が
流れていた。
さとみ
そう言って
さとみくんは
僕のことを
優しく抱きしめてくれた。
さとみくんは
とても暖かくて
僕はさらに
涙が溢れてしまう。
ころん
さとみ
僕の耳元で
優しく感謝の言葉を
言われた。
僕もさとみくんを
抱きしめ返す。
僕達は
抱きしめ合いながら
お互いのぬくもりを
感じていた。
さとみ
さとみ
ころん
僕達は
手を繋ぎ歩き出す。
ころん
さとみ
ころん
ころん
さとみ
さとみくんは
一瞬目を丸くして
申し訳なさそうに微笑む。
こうして
僕たちの生活が
終わってしまった。
コメント
7件
フォロー、ブグマ失礼しますm(._.)m
とても面白かったです!! ブクマ失礼します!!
凄い✨ 神作です!! ブクマ失礼します