新学期から1週間がたった今
特に冬弥が何かしてくることは無い
でも転校初日
家に帰ったら
1週間前
家のエントランスに入ると
お母様
お母様
お母様
私はこの時点で気がついていた
まずまず私のお母様は
かなり気難しそうに見えるが
いや…まぁそれは正解なんだけど
かなり隠し事が下手だ
きっと冬弥が転校してくることを知っていて
朝にソワソワしていたんだと思う
○○
こういうところはすこし
普通の人間味を感じれて
笑ってしまう
○○
お母様
お母様
お母様
そう言ってたったと上に行ってしまった
○○
そして今に至る
でも特にこれといっては
何もやってこない
でも来たのには理由があるはず
だから気を抜けないわね
莉都
○○
○○
○○
最近莉都くんは
私の執事に雇用された
私に執事がいなかった理由は
東京の時執事との間に揉め事が起きて
まぁ
あっちが無理やり言い寄って来ただけなんだけど
それで執事をつけるのをやめて
メイドだけにしていた
でもこの前莉都くんの恋愛対象が
男の子ということが分かり
そのまま引き受けてもらうことになった
桜子
桜子
そう言って姉の桜子が
莉都を育ててる
微笑ましい…
なんか2人にお礼したいな
うーん…
桜子
○○
○○
○○
莉都
桜子
○○
○○
○○
○○
桜子
桜子
よし…学校に行かなきゃ
遥
今の時間は…
8時…まぁ車で行けば間に合う
私は駿河遥
氷上財閥のメイド
今はお嬢様と同じ学校に通っている
桜子
遥
桜子
桜子
遥
昔は仲良くしていたけど
今は離れちゃったから
仲がいいとは…言えない
桜子
桜子
桜子
遥
遥
私がそう言うと
桜子はかすかに微笑んだ
もうそんなこと言う関係性じゃないのに
余計なこと言っちゃった
遥
桜子
桜子
桜子
桜子
桜子
桜子
桜子
桜子
遥
遥
桜子
桜子
遥
遥
桜子
桜子
そう言って桜子は私の部屋を出た
私には有り余りすぎる
この部屋を見つめる
遥
遅刻確定か
もっと早く起きるべきだった
甘えちゃってた
私が住んでいるのは
お嬢様と違って別館
別館から門までは
とてつもなく遠い
遥
周りを見渡すと
庭の手入れをしてる人や
噴水を整備してる人
たくさんの人が働いている
まぁ私も働きに行くんだけど
そう思った瞬間
後ろから声をかけられた
お母様
遥
遥
お母様
遥
お母様
遥
遥
お母様
お母様
遥
お母様
遥
お母様
お母様
お母様
遥
お母様
お母様
お母様
遥
遥
緊張する…
緋翠さまの車なんて
お母様
遥
遥
しばらく車を走らせると
お母様
お母様
最近のお嬢様を思い出す
正直
私は気がついている
同じクラスの
宮治くんとお嬢様は
付き合ってるということに
お母様
遥
遥
遥
お母様
なんで…言わなかったんだろ
お母様
お母様
遥
遥
お母様
遥
お母様
お母様
遥
遥
遥
遥
お母様
お母様
お母様
遥
遥
私とお嬢様は
赤ちゃんからの仲だった
緋翠様と私の母は友達だった
いや…正確には友達じゃないけど
幼稚園までは一緒に大きくなって
ほとんどの時を同じにした
遥
変わったのは小学生頃から
お母さんに何度も説明された
「○○ちゃんはすごくお偉いさんだから」
「怒らせちゃダメだし」
「必ず譲る」
「○○ちゃんなんて呼んでもダメ」
と
はっきりとした上下関係を教え込まれた
そこで自覚した
今まで同じ時を過ごしてきた○○は
遥
全く違う世界の人だと
私は幼少期から頭が良かったため
すぐに理解ができた
してはいけないこと
するべきこと
その区別はすぐについた
10年前私は
緋翠さまに呼び出された
遥
遥
お母様
お母様
遥
遥
お母様
お母様
その時は理解が出来なかったけど
後々理解した
もちろんその時
私は承諾した
なぜなら
断ってはいけない
と強く言われていたから
お母様
お母様
お母様
そこから数年は
誇らしかった
自分が今やっていることは
すごいことなんだ…と
私はお昼ご飯のパンに
かぶりつく
遥
遥
その後だった
中学生に入る手前
仕事が慣れた矢先
母親は天国にいった
突然だった
○○は一緒に泣いてくれた
慰めてくれた
きっとそれは
○○の優しさだった
なのに私は
冷たくあしらった
あなたには分からない
このお嬢様気取り…とまで言った
遥
それからと言うもの
氷上財閥の傘下で私は養ってもらっていた
そこへの感謝は
到底測れない
だから今
忠誠心があるのは嘘じゃない
緋翠さまにも
○○にも
あとから聞いた話だと
○○が緋翠さまにお願いして
私のところに居なくてもいいから
絶対に見捨てないでと言ったらしい
飛んだ世話焼き者だな…
って思った
私が何年もかけて理解してきたつもりだった
信頼と
優しさを
○○は隠していたのかな…そう思ったけど
そうじゃなくて
自分が見えていなかっただけだってことがわかった
だから…今回の話が来た時
チャンスだと思った
今まで自分が持ってた劣等感
罪悪感を全て捨てるために
私はここに来た
○○を傷つけて
心底嫌われて…
もう
会わないようにしよう
だから
緋翠さまの提案にも乗った
遥
もう隠しちゃった…
あの時あのタイミング
言う最大のチャンスだった
遥
○○
○○
後ろからひょいと顔を出してきた
遥
○○
二人の間に沈黙が訪れる
あ…間違えた
○○って呼び捨てに
遥
遥
遥
○○
○○は固まってる
やばい…怒らせたのかな
○○
遥
○○
私は○○の目を見た
少し…潤んでた
遥
遥
○○
○○
遥
遥
私にはもう
あなたに何か感情を向けることが
許されない
私は立ち上がって職員室へと向かった
治
○○
○○
治
…さっきの遥
私のこと
呼び捨てにしてた
○○
治
治くんが顔におにぎりを頬張りながら
私の方を見る
治
○○
○○
するともぐもぐしながら
「隠し事はなしって言ったやろ」
と言ってる
○○
治
○○
治
○○
私たちはいつも通りそんな会話をしていた
「優しい」
その言葉を聞いて
私は遥を思い出す
小学校までは
ただ
遥が優しいだけだと思ってた
でも
実際はそうじゃなくて
ただの主従関係だった
中学生に上がる時
遥はお母さんをなくした
私は…どうしたらいいか分からなかった
冷たく言われたりもしたけど
それでも
嫌いになることは到底
出来なかった
そして急に遥は姿を消した
私は泣きながら
遥を戻してと
お母様にお願いした
でもお母様が首を縦に振ることは
なかった
だけど
今改めて考えると
帰ってこなかったのが
遥の「優しさ」だったのかもしれない
治
横にいる治くんに視線をやると
治
○○
○○
○○
治
○○
治
○○
○○
治
治
治
治
治
治
○○
私は軽く笑って治くんの頭を撫でた
治
治
治
私たちは基本
治くんのオフの日は
一緒に帰ったり
どっかに行ったりしていた
○○
○○
治
治
○○
○○
治
治
○○
治
治
治
○○
○○
○○
○○
と私が冗談交じりに言うと
治
治
○○
治
治
○○
○○
こうして
私たちのお昼は終わった
そして放課後
○○
○○
治
○○
○○
治
○○
治
侑
侑
角名
治
治
○○
○○
○○
治
治
○○
私は軽くみんなに手を振ってその場を後にした
○○
そう言って俺の可愛い彼女は
帰って行った
侑
治
角名
治
侑
治
侑
角名
角名
治
治
治
治
侑
角名
角名
治
角名
侑
角名
治
担任
治
侑
担任
担任
治
治
侑
担任
治
治
治
そう言って後ろを振り向くと
もうあいつらはいなかった
やられた…
ツムは百歩譲ってええわ
角名…
同じクラスの
お前だけは許さねぇ
担任
担任
その時○○の言葉が頭に降りてくる
「みんなに優しくね」
治
明日○○に報告しよ
あの教師冗談やない
1学年分やらせやがった
結果的に俺は1時間ぐらい作業をしてた
途中途中
あいつらのカラオケでふざけてる
動画が送られてきてより効率悪かったし
治
治
傘もって来といてよかった
○○といる時に降って
○○が濡れたら大変だから
最近はずっと持ってる
侑
通話
00:00
侑
侑
治
侑
治
治
侑
治
治
侑
治
治
侑
侑
治
治
治
侑
侑
通話
01:17
治
治
コメント
1件
○○ちゃんやさしすぎでしょ!無意識さむもかわいすぎ!てんさい!