昔々、ロンドンの街の一角に
アリシアという、可愛らしい少女がおりました
アリシアは6歳の誕生日を迎え
父親のディランから、クマのぬいぐるみを貰いました
アリシア
アリシア
アリシア
ディラン
ディラン
アリシア
アリシアは大層喜びましたが
ダルシー
母親のダルシーは、そのぬいぐるみが気に入りません
ディラン
ディラン
ダルシー
ダルシー
ディラン
ディラン
ダルシー
ダルシー
ディラン
ダルシー
ダルシー
ダルシー
ダルシー
ディラン
ディラン
ディラン
ダルシー
ダルシー
ディラン
ディラン
ダルシー
ダルシー
ディラン
ダルシー
ディラン
ディラン
ディラン
ダルシー
ダルシー
ダルシー
しかし、次の日の朝
アリシアは、高熱を出してしまいました
アリシア
アリシア
ダルシー
ディラン
ダルシー
ディランは急いでお医者様を呼び
それから間もなく、お医者様と一緒に帰ってきました
医者A
ダルシー
医者A
しかし
医者A
医者A
ディラン
ダルシー
医者A
医者A
どれだけお医者様が検査をしても
アリシアの病気は
何なのかサッパリ分からなかったのです
医者A
ダルシー
ダルシー
ディラン
ディラン
ダルシー
ダルシー
アリシア
その夜
アリシア
アリシア
ダルシー
ダルシー
ダルシー
ダルシー
ダルシー
ダルシーが、ふとアリシアの机に目を向けると
そこにはあのクマのぬいぐるみが、ぐったりと座っていました
ダルシー
その時ダルシーは、とある異変に気がつきました
ダルシー
ダルシー
もともと気味が悪いほど大きかった、ぬいぐるみの青い目玉は
初めて見たときよりも、一回りほど大きくなっていたのです
ダルシー
ダルシー
ダルシー
ダルシー
ダルシーは、ぬいぐるみを麻布でくるみ
2階の物置に運んでしまいました
それからというもの
ディランとダルシーは、街の有名な医者を一軒一軒訪ね
アリシアを診察させました
しかし
医者B
医者C
医者D
医者たちは口をそろえて
「分からない」と言うばかり
アリシアの容態は、みるみるうちに悪くなってゆきました
アリシア
アリシア
アリシア
ディラン
ダルシー
ダルシー
2人はついに、藁にも縋る思いで
近くの教会へ行くことにしました
しかし、その夜
アリシア
アリシア
ディラン
ディラン
アリシア
アリシア
ディラン
アリシア
アリシア
アリシア
ディラン
ディラン
ディラン
ディラン
ディラン
ダルシー
ディラン
ダルシー
ダルシー
ディラン
ディラン
ダルシー
ディラン
ダルシー
ダルシー
ダルシー
ダルシー
ダルシー
ディラン
ダルシー
ダルシー
ディラン
ディラン
ディランが勢いよく布を開くと
そこには
ディラン
ディラン
ダルシー
ダルシー
そこには
両目が顔の半分にもなろうかという
変わり果てたクマのぬいぐるみがあったのです
ダルシー
ダルシー
ディラン
ディランは夜道の中、馬車を走らせ
丘の上の教会に、2人とぬいぐるみを連れて行きました
ドンドンドン!
ディラン
ダルシー
神父
神父
神父
神父
神父
ディラン
ディラン
ダルシー
神父
神父
神父
神父
神父
ディラン
ディラン
ディラン、ダルシー、アリシアは神父様に言われるがまま
正面にオリオン座が輝く、広い丘へ移動しました
神父
神父
ディラン
ダルシー
ダルシー
神父
神父
神父
神父
神父
神父
ディラン
ダルシー
ダルシー
アリシア
2人が耳を塞ぎ、アリシアが耳にスカーフを巻いたのを確認すると
神父様は、何やら力を入れて
クマの目に枝を2本、突きつけました
ディラン
神父
そして
次の瞬間
グサッ!!!
クマのぬいぐるみ
クマのぬいぐるみ
ディラン
ダルシー
耳を劈くような、クマの大絶叫とともに
神父様はクマの両目を、枝でほじくり返しました
クマのぬいぐるみ
クマのぬいぐるみ
ディラン
ディラン
ダルシー
ダルシー
アリシア
クマのぬいぐるみ
クマのぬいぐるみ
クマのぬいぐるみ
ボトッ
神父
神父
神父
ディラン
神父様が指さした先には
潰れて水晶体が出た巨大な目玉が2つ
無残に転がっていました
ダルシー
ダルシー
ディラン
ディラン
ディラン
ディラン
ディラン
目玉は、夜空に吸い込まれるように
サラサラと煙になり、やがて無くなってゆきました
そして
アリシア
アリシア
ディラン
今まで虫の息で眠っていたアリシアが
そのクリクリした目を、ぱっちり開かせました
ディラン
アリシア
ダルシー
アリシア
その顔は、さっきまでの青白い顔とは一転
淡いピンク色の肌に戻っていました
唇も紫色ではなく、ルージュのような赤色になっています
アリシアの呪いが解けたのです!
ディラン
ディラン
ダルシー
ダルシー
ダルシー
ダルシー
アリシア
アリシア
ディラン
アリシア
2人は滝のように涙を流し
アリシアをギュウッと抱きしめました
アリシア
ディラン
ディラン
ダルシー
ダルシー
アリシア
神父
ディラン
ディラン
ディラン
神父
神父
ダルシー
ダルシー
ダルシー
ダルシー
ディラン
ディラン
ディラン
ダルシー
アリシア
アリシア
神父
神父
ディラン
ディラン
ディラン
ディラン
ディランは手綱を引き、馬を走らせました
だんだん遠ざかっていく馬車を
神父様はその姿が消えるまで、ずっと見守っていました
そして
神父
神父
神父
神父
神父
神父様は、そっと十字を刻むと
夜空をしばらく仰ぎ
やがて教会へ帰って行きました
コメント
1件
お久しぶりです。合宿から帰ってきた作者です。 今回は昔話みたいに書くことに挑戦しました。最初はそんなつもりはなかったんですが、物語作ってるうちにそれっぽい話になったのでこうなりました。いつもより書いてて楽でした。また作れたらシリーズ化させたいな。 あと語り手は全体的にアリシア関係を話してるんですが、主人公はディラン。でも恐らく一番セリフ量が多いのはダルシー。なんかややこしいことになってすみません。