テラーノベル
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mn .
気づけば俺は外を飛び出し, 真夜中の道を走って学校へ来ていた
すると耳に馴染む音が聞こえる
〜♪
音楽室から微かに聞こえるあの音色
この音色ッ! あいつだッ!〖qn〗だッ!
qnの音色が近づくたびに, 心臓がバクバクと脈を打つ.
学校には, 俺の走っている足音と 君の音色が 響き渡っている
君に会える嬉しさの反面…… 少し緊張をしている
もうすぐで"音楽室"につくッ!
勢いよくドアをバンッ、と開ける
開けて…… ピアノの音色を奏でていたのは, 〖qn〗だ
昔と変わらない佇まいに, 懐かしいと思える程の君の後ろ姿
俺が来た時には既に曲は 終わっていた
mn .
qn .
mn .
本当かと思い窓に目を移し, 外を町を、眺める
眺めるとよく分かる.
本当に停電しているんだ
俺が唖然としている中, qnは提案した
qn .
思いもよらない提案でびっくりした. けど…… もちろんいいに決まっている
mn .
qn .
qnに手招きされるままに 俺はqnの横に座る
qnが弾き始める その旋律は君の音色だ
俺も入り始める
君とは違う,俺の音色で
序盤は 君はは落ち着きのあるメロディー 俺は少し激しめのあるメロディー
二人で一つになりながら奏でる
サビに入るにつれ 俺と君の音色は真逆になっていく
君は激しく、俺は落ち着きのある 曲調へ
君は君という人物を音色で描き, その人を物語る
俺は俺という人を描き, 奏でる
音楽は…… そういう道具なのかもしれない
そして音楽は……… 世界を超える.
2人共のメロディーが終曲へ 向かうと共に… 君と俺の音色は哀れみの音へ 変わっていく
曲が終わり、弾き終わった後に, 君と俺の目は互いに見つめ合った
何も誰も発さない、沈黙が続く
けど互いに、満足したような, 心が満たされるような幸福感が, 確かに存在した
するとqnは席を立った
qnが音楽室の窓へ向かう. 俺も立ち、向かった
そこには───。
俺と君が初めて出会った場所
あの情景が目の前にあった
qn .
少し意地悪そうに笑ってる彼につられて俺も微笑む
mn .
qn .
mn .
彼の[さいご]という言葉 俺はもうその意味が分かっていたのかもしれない__
qn .
彼が指さした先は, 星空だ.
あの時と同じようで違う, 満点の新たな星空.
俺達は今からこれ(星空)を 奏でるのだ───。
コメント
5件
ほんと、すごいね、