2年前―
母
父
あっきぃ
母
そう言って母が渡したものは、今日のうちにやらないといけないことリストだった
あっきぃ
風呂洗い、洗濯物などの家事はもちろん、弟の宿題や父の仕事の書類まとめもあった。
兄弟
父
父
父
あっきぃ
あっきぃ
こんなことが毎日続いた
体は傷とアザだらけ
友達なんかいない
勉強なんてする時間ないから
点数も悪かった
いつもろくなもの食べさせて貰えない
自分の食事は1日に1、2回
コンビニで買っている
でも、この人たちの食事は
俺が作る
最初は味見の時に
コソッと食べたりしていたけど
今はそんな量じゃ足りなくなってきた
中学生だもんなぁッ…w
あーあ
美味しいご飯をたべたのって
小学生の低学年くらいじゃないかな
母
母
あっきぃ
あっきぃ
母
あっきぃ
父
あっきぃ
あっきぃ
あっきぃ
母
母
母
いただきまーす!
父
あっきぃ
母
父
父
あっきぃ
あっきぃ
今は好きだったものなんて覚えてないや
まぁそんな話は置いておこう
今の俺はどんななのかって?
父
あっきぃ
父
父
兄弟
兄弟
父
父
あっきぃ
父
母
あっきぃ
あっきぃ
父
父
父
あっきぃ
父
父
父
父
母
母
父
父
父
あっきぃ
あっきぃ
逆らえないことはわかっていた
もうこんな目に会いたくない
なら喜んで出ていきたい
それから俺は一人暮らしをはじめた
でも、今まで刺された傷は
戻らない
友達もいない
どうにかして人と関わりたかった
でも、手にも足にもアザがある俺と
仲良くしてくれるやつなんて居ない
ヤンキー
不良
ヤクザ
そんな陰口が心に刺さる
そんな時、ふと思った
同じようなアザがある人
つまり
ヤンキー
そんな人なら
俺と関わってくれるんじゃないか
殴り合うような関係でも
それでもいいから
人に愛されたい
そんな非現実的な考えのまま
ピアスを開け
髪を染め
ヤンキーたちと関わった
でも
俺の心の穴は
埋まらなかった
ああ
今日も1日が始まる
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