主
主
主
俺は1年4組のクラス委員長 今日は、とっても気になるクラスメイトの話をしようと思う
1年4組委員長が見たある日の月山
烏野高校1年4組には一際目立つ2人の生徒がいる。 1人は月島蛍
長身金髪眼鏡秀才ツンデレのモテ要素爆盛男だ。 しかし、デレを発揮する相手が特定の人物だけであるため、遠巻きにアイドル扱いされているちょっと残念な男
もう一人は、そんな月島蛍のデレを一身に受けているのに無自覚スルーしている山口忠 幼馴染みに対するソレを遥かに超えた月島の過保護に苦笑いしながら自ら進んで月島の庇護下に飛び込んでいく超お人好し山口を心配して、何度「山口逃げてええええ」と心の中で叫んだことか…
「山口の視界に入るな」 「山口の世界には僕だけでいい」 と冗談なのか本気なのか区別のつかないテンションで急にぶっ込んでくる月島に毎日ヒヤヒヤする。 「月島、顔ヤバい」「月島、落ち着け」 週3ぐらいの頻度で俺が月島にかける言葉だ。
静かに暴走しがちな月島の歪んだ愛情表情からギリギリで山口を守る事がクラス委員長である俺の使命だと思っている。
幼馴染であり、同じバレー部に所属している2人はいつも、本当にいつも一緒にいる。 山口はツッキーツッキーと自主的に月島の周りを公転しているし、月島は山口に近寄る人間を絶対零度の視線で追い払っている。(ただし、山口には気が付かれないように)
このワンペアはこのクラスの風物詩と化していて、クラスメイトは触らぬ神に祟りなしと心得ている。
ところがこの日、珍しく2人は一緒にいなかった。
委員長
山口
委員長
山口
寂しそうに笑う山口が迷子の小学生のようで庇護欲を刺激された
委員長
山口
ハニカム山口がクソかわいいなおい… と思ったことは誰にも内緒だ
いつも一緒の月島がいない山口が気になったのはどうやら俺だけではないようで、クラスメイト達は代わる代わる山口に声をかけていた。 中には月島ガードに弾かれて山口に近づけなかったヤツらもココぞとばかりに話しかけている。
山口はいいヤツで、人当たりも良く空気も読める。月島がいなかったら今の10倍は友達が増えるだろうな。
あ、だからガードされてんのか、 なるほど… ちょっと月島の気持ちがわかってしまった。
運動もソツなくこなす。いつも月島の影に隠れていて目立たないが、長身で頭もいい。
あれ?月島がいなかったらもっとモテるだろうな。
だからガードされてんのかぁ…月島の苦労が少しわかってしまった。
昼休みに入ると、いつも一緒に食べている月島のいない山口に我先にと誘いの声をかけるクラスメイトたち。
山口
と嬉しさ全開で笑う山口にキュンとしたのは俺だけじゃない。 俺だけじゃないからな月島!
なんだかんだ月島がいなくても楽しそうに過ごしている山口を見てホッとした。 たまには月島から離れるのもいいんじゃないか?
山口にとっては息抜きになってたりするのか?
なんて思っていた5時間目の体育前、ジャージに着替えてグランドへ向かう途中、
山口
と山口が1人で教室に戻った。
クラスメイト達
なんてクラスメイトたちは気にもせずにグランドへ向かった。
深く考えていなかったけど、俺はフト、山口の後を追って教室に戻ってみた。 そこで、見てしまった。
誰もいない教室で 月島の席に座って 机に額をくっつけて
山口
小さく小さく呟いた山口 ああ、そうか
月島から離れることが山口にとって息抜きになるわけがなかった 山口の世界の中心にいたのはいつだって月島だった。
どんなに笑っていても、たくさんの友人に囲まれていても、真ん中がポッカリ空いていたら 満たされるわけがないのだ その姿を見て 俺は思った
委員長
いつだったか、隣のクラスのバレー部のヤツと話している山口をちょっと離れた所から見つめている月島を見かけたことがあった。 あまりにも真っ直ぐに山口だけを見るその視線が強すぎて、
委員長
思わずそう声をかけた 眼鏡からビームでも出しそうな勢いだったから
月島
不敵に笑う月島
委員長
俺は既にドン引きしているけどな
月島
委員長
月島
そう言った月島は、ついさっきの不敵な笑みでも、馬鹿にしたような笑みでもなく、 自嘲と切なさと慈しみの混ざったような、何とも言えない表情をしていた。 同じDKとは思えないその大人びた表情に、月島の山口への想いがとてつもなく深く、想像より遥かに重いモノだとわかってしまった。
そしてそれが、今の所、月島からの一方通行になっているようだ。 幼馴染みの枠を遥かに超えた次元の執着を見せている月島の、行き過ぎた愛情表現をクラスメイトのほぼ全員が知っているのに、その執着されている当の本人が、
山口
で全てスルーしているのだから、ちょっと月島が哀れだったりする。
あの時はそう思っていたけどなぁ・・・ 他のクラスメイト達は今でもそう思っているだろう。
だけど、 どうやら違うようだ。 一方通行などではなく、片側4車線の高速道路がお互いの間に開通していたようだ。
月島のいない1日を過ごした山口はちょっとかわいそうだけど 月島にとってとても良い事が発覚した1日だったな
とりあえず明日、月島が来たら 山口が友達に囲まれて楽しそうだった事を報告しよう。 イライラしながら
月島
なんて言いそうだ そうしたら この切り札を見せてやろう
俺のドヤ顔付きで 月島の机に座っている山口の画像を ちょっと泣きそうになっているその横顔を あのクールな月島がどんな反応を見せるのか、楽しみでしかたない
けれど今は 落ち込んでいるクラスメイトを励まして 授業に遅れないようにすることが クラス委員長としての俺の仕事だ あわよくば山口の中の俺の株を上げたいなんて思ってないからな。
思ってないからな月島! だから早く、元気になって山口の隣で目を光らせておけよ。
お前がいないとコイツ モテ要素爆盛だってことがバレてしまうぞ 誰かに 盗られてしまうぞ
一方、日向&影山&谷地も山口が心配で昼休みに様子を見に来ていた。 クラスメイト数人と楽しそうに会話している山口を見て安心した。
日向
影山
谷地
影山
日向
谷地
日向
影山
谷地
日向
谷地
日向
影山
日向
影山
日向
コメント
2件
え、最高ですか??🥹🫣